平成11年12月、 モロッコのマラケシュで開催された 第23回世界遺産委員会において、 「日光の社寺」が我が国10番目の 世界遺産として登録されました。
二荒山神社、東照宮、輪王寺の 「二社一寺」及びそれらの境内地からなり その中に国宝9棟、重要文化財94棟の 計103棟の建造物群が含まれており、 史跡指定を受けている地域です。
一ノ鳥居は石造りの鳥居としては日本一の大きさです。 五重塔、神厩舎、鐘楼、鼓楼を見て奥へ進みます。 陽明門は日光を代表する壮麗な建築です。 極彩色の約400もの彫刻で飾られています。 さらに唐門、拝殿、本殿と進むと 家康の墓所である奥社があります。
日光山は古くから山岳信仰の聖地でしたが、 17世紀のはじめに家康の遺言により 2代将軍秀忠が家康の霊廟である東照宮を創建し 3代将軍家光がこれを現在の社殿に大改造しました。 東照宮は金箔をふんだんに使い 極彩色の細密な彫刻で飾られた 絢爛豪華な建物です。
陽明門は東照宮を代表する建物です。国内でも、固有の名称を持つ門はあまりありません。唐獅子、竜、鳳凰、麒麟、竜馬、獏等の想像上の動物、菊、牡丹などの植物、孔子、孟子をはじめ、中国の故事や人物など様々な彫刻が施されています。彫刻品で門を作ったとも思えるほどで、日が暮れるまで眺めていても見飽きないということから日暮(ひぐらし)門とも言われています。
平成12年は家光の350年忌にあたり その霊廟である大猷院の奥の院が公開されました。 大猷院は金と黒の基本色に赤を配した 豪華さの中に温かみがある建物です。