軽井沢はキリスト教と共に発展してきた町です。江戸時代は宿場町として栄え、1888年の鉄道開通と共に寂れましたが、明治19年にキリスト教布教の途中に軽井沢に立ち寄ったアレキサンダー・クロフト・ショーが、この地が故国スコットランドに似ていることに感嘆し明治21年に大塚山に別荘を構え多くの著名人に紹介しました。これが別荘第1号となり保険休養地軽井沢の始まりとなったそうです。

軽井沢教会

「日本キリスト教団軽井沢教会」は1905年、超教派の「合同教会」として開設されました。会堂はW.M.ヴォーリズの設計。毎年のクリスマスには旧軽井沢の町を挙げての礼拝と祝会がこの会堂で行われます。付属幼稚園は1916年に開設されました。

聖パウロカトリック教会

昭和10年に英国人ワード神父により設立されました。米国建築学会賞を受賞したアントニン・レーモンドが設計した名建築として軽井沢の中でも代表的な教会です。傾斜の強い三角屋根、大きな尖塔、打ち放しのコンクリートが特徴です。聖パウロ教会で結婚すると多くの人たちから祝福される言われ、ここで結婚式をあげるカップルが多いそうです。

軽井沢ユニオンチャーチ

軽井沢ユニオンチャーチは、軽井沢の村長さんと親しまれたダニエル・ノルマン宣教師によって明治30年に設立されたそうです。もともと官営鉄道の高級技師用クラブハウスとして建てられた建物を買い取り、改装した後、現在の教会として明治39年から使用されています。

重要文化財
旧三笠ホテル

三笠ホテルは、日本郵船や明治製菓の重役を務めた実業家の山本直良が創業しました。アメリカで設計を学んだ岡田時太郎の設計で、すべて日本人によって造られ明治38年に竣工しました。ホテルの営業は明治39年5月に開始されました。店頭によるシャンデリア照明、英国製タイルを張った水洗便所、英国製のカーペットの採用など、当時の最先端、最高級の設備が整えられています。


初めの利用者は外国人が多かったのですが、しだいに近衛文麿・澁澤栄一・大隈重信など、日本を代表する政財界人が数多く滞在するようになりました。その後昭和55年に軽井沢町に贈与されました。