(ainojumon)

「ねぇ、賢の声聞かせてよ、もっと。」

「やだぁ・・。恥ずかし・・。」

「どうして?こんなに可愛いのに?」

「やはぁぁん・・。」

「ほら、可愛い。」

思わず口から漏らした僕の声に高石はにっこり微笑む。

思えば、僕達はお互いの学校の宿題を高石の家でしていたのだが、いつのまにこうなっていた。

「あの、さ、僕宿題しに来てるんだけど・・。」

「何を今更言ってるわけ?こんなに可愛い色に顔染めちゃって。」

言いながら高石は乱れてしまい、意識も絶え絶えな僕に更なる愛撫を与える。

「やだぁぁん・・。」

もう、僕の方も、頭がどうかしてしまったのか、自分でも恥ずかしくなるような声が勝手に漏れていた。

「あはぁぁん・・。」

「やぁぁぁん・・。」

「賢って、いやがる癖に結局こういうとこ触わられて喜んでいるんだから、しょうがないよね。」

「喜んで、ない・・。」

僕の漏らす不満の声などおかまいなしに高石の指による愛撫はだんだん下へ移動し・・。

「やっ、そこは・・。」

「えっ!?そこってどこ?」

故意にとぼけて見せる高石。全く、彼はいつもこうだ。

「どこって、その・・。」

「いいじゃない。今日、母さん帰ってこないし。」

「そういう問題じゃないでしょ。」

「じゃあ、どういう問題?」

クスクスと笑う高石。もう、彼に何を言っても無駄であることを思い知らされる、僕・・。

「ほら、時間稼ぎしてないで、足開いてよ。」

「やだぁ・・。」

閉じかけた僕の足を高石が開き、そこに指で触れる。

「やぁ、恥ずかしい・・。」

「恥ずかしいのに、ここをこんなに濡らして何して欲しかったの?」

そう言って僕を見て微笑む高石。

「そっ、それは君が勝手に・・。」

「その割には嬉しそうだけど。」

「そんなことないっ。」

そう言うが、正直、僕の身体は火照ってしまい、頭の方も上せかけていた。

「じゃあ、君が喜ぶようにしてあげる。」

そう言うと高石は、何を思ったのか、僕のそこに高石の顔を挟む態勢になった。勿論、僕が足を閉じないように手で抑えて。

「やっ、恥ずかしい。見ないでっ。」

自分の濡れていると思われるそこを人に見られる程恥ずかしいものはない。にも関わらず高石は、僕のそこに更に顔を近づけた。

「やだぁ。お願い・・。」

いきなり、舌の感触・・。

「は・・?」

唖然としている僕をよそに高石は、舌で僕のそこを愛撫していたのだ。

「な、に、やってるの・・。」

「何って、君が気持ち良いようにしてるんだよ。」

「そ、そんなとこ舐めたら・・。」

「何?」

「駄目だよ・・。高石・・。」

僕の声を無視して高石は僕のそこに舌を這わせる。その舌は生き物のように僕のそこを這い、僕に奇妙な疼きを与えた。

ぺちゃぺちゃと淫靡な音が部屋に響く。その音がやたらにリアルで更に僕は恥ずかしくなる。

「やだぁ、恥ずか・・。」

「その内自然に可愛い声が出せるようになるから。」

言いながら高石は愛撫を続ける。

高石の言葉通りだった。

「やはぁぁん・・。」

「やだぁぁん・・。」

自然に乱れた声が僕の口から出る。もう、それを自分の意志で止める程、僕の頭は働いてはいなかった。

「あはぁぁぁん・・。」

「いぃぃぃん・・。」

「やぁぁぁ・・。」

高石の舌での愛撫は僕の熱を更に上げた。体中が火照る。体中が高石を求めていた。

「好きだよ。賢・・。」

高石の口からこぼれた一言。

朦朧とする意識の中で聞こえたその言葉・・。

「ぼ、ぼく、も・・。」

思わず僕はそんなことを口走っていた。

「高石ぃぃ・・。」

「可愛いね。」

そのまま、高石は、僕に覆い被さる態勢になり、僕の中に自然に入っていった。

「やだぁぁぁん・・。タケルぅぅん・・。」

僕の頭も完全に意識が飛んでしまい、不思議なくらいあっさりと高石の身体を受け入れていた。

高石は僕の中で激しく動いた。僕達の密着した部分から白い液体が零れ落ちる。

そして、僕も、高石の動きの呼応するように、腰を動かす。

「大好きだよ。賢・・。」

「僕も・・。好きぃぃ・・。」

僕達は互いの液体を飛び散らせて果てた。

それから、どの位たったのだろう。

「おはよう。」

意識を取り戻した僕に高石が笑いかけた。

「高石・・。」

僕は昨日のことを思い出すなり、顔が熱くなった。

自分はどんな声を出してどんな事を口走ったのか。考えただけで卒倒しそうだった。

「昨日一乗寺君、すっごく可愛かったね。やっぱ溜まってたんだね。」

「違う。君が勝手に、それも無理に・・。」

更に熱くなる顔・・。

「そうでもないんじゃない。ほら・・。」

言うなり高石は僕に唇を重ねる。そして、歯を割り、舌を侵入させた。

「ふぅぅん・・。」

僕の目は、涙で熱くなった。

「ふぁぁん・・。」

音を立てて高石の唇は離れた。

「やだっ・・。」

「じゃあ、もう一回。」

高石はにっこり笑った。

そして、僕を押し倒す。

「愛してるんだ。これ、本当。」

高石が恥ずかしげもなくそんな言葉を吐くものだから思わず言葉を失ってしまった僕。

それから、また・・というのは言うまでもない。

結局、僕は彼ののたった一言の呪文に弱い人間なのだということを思い知らされる。そう、結局僕の方も高石のことを、特別視してしまっているということなのか・・。しかし、高石は”愛している”一言は心地よくて、不覚にも彼の好き勝手を許してしまっているのだ。