「これからどうしようか?ねぇ、一乗寺君。」
高石の何事もなかったかのような口調で話す。
むしろこの状況を楽しんでいるように見える。
「何故君は平気なの?帰りたくないの?」
僕は恐る恐る訊ねてみる。
「一乗寺君、僕はね、デジタルゲートが閉じてしまう事で現実世界から解放されたと思ってる。君はそう思わないの?」
「思わない・・・。」
「そうなんだ。」
高石は目を細める。
「君のここ、すごく興奮してる。」
言いながら僕のズボンのジッパーを降ろし、僕のを露出させる。
「やだ・・・。」
僕は羞恥心で目をそらした。
「君のでしょ。ちゃんと見なきゃ。」
言いながら高石はそれに手で触れる。
「触わらな、いで・・・。」
自分ですら触れる事はあまりないであろう。そんなところを他人に触わられる。
奇妙な感覚に教われる。
指を入れられ、突かれる。
「やぁぁん・・・。」
「オネガイ、ヤメテ・・・。」
「嘘は駄目だよ。君の身体はこんなにいやらしく反応しているのに・・・。」
「帰りたい・・・。」
それは空しいだけの願いだった。必死に願えば願うほど、デジバイスは反応しない。
「ずっといればいいじゃない。ここにさ。君にはお似合いだよ。」
「僕も一緒にいてあげる。」
「やだぁ・・・。」
逃げなきゃ・・・。ここに居たら自分が自分でなくなるかもしれない。
逃げなきゃ・・・。でも逃げて助かって、そんな資格があるの?
僕は醜いし罪で穢れまくっている。
そして身体は刺激を求めて火照りふしだらな行為を求めている。
そんな僕。でも自分可愛さに逃げる事を望んでいる。逃げて助かって光の下で生きたがっていた。
それは自分に不釣り合いな望みだが・・・。
「いやぁあん・・・。」
「はぁぁん・・・。」
そして、何度も侵入され、果てた。