賢が来て2ヶ月が過ぎた。賢は文句のつけようがない程、従順だった。僕が抱きたいと言えば、大人しく従うし、僕の思う通りの反応をした。僕は、賢を誰より愛した。それはアンドロイドと人間の領域を超えていたと思っていた。満ち足りている筈の2ヵ月のだった。しかし、僕の心はどこかポッカリ穴が開いていた。賢はあくまでも、主人である
僕に従順なだけだったのだ。別に僕を愛しているわけではないのだ。それは割り切っていた筈。だが、それを意識すればするほど、僕の賢への執着は強くなっていく。僕は賢を抱く事が多くなった。賢の肉体だけだったのだ。僕達を繋ぎ止めるのは。
僕は賢の身体を愛撫しながら耳元で囁いた。
「賢、愛って知ってる?」
「愛、ですか。」
「賢は僕を愛しているの?」
「タケル様が愛せと仰せなら僕は貴方様を愛します。僕のご主人様はタケル様だけですから。」
思っていた通りの答えだった。
「そう。ありがとう。」
賢は気付いただろうか。僕の悲しそうな笑みに。分かっていた筈。でも何故だろう。こんなにも僕は悲しい。
「賢、愛しているよ。」
僕は賢に聞こえないように口の中で言って賢を抱きしめ、細いうなじに舌を這わせる。
「あっ・・・。」
賢は僕の心を知ってか知らずかいつものように顔をピンク色に染めて、僕の舌に反応する。
僕達は唇を重ねる。侵入する、舌に賢は抗うことなく、自分の舌を僕に絡ませた。目を涙で潤ませながら。
「ふぁぁ・・・。」
「可愛いね。賢は。」
僕は賢の太股に指を進める。
「や・・・。」
賢は相変わらず、恥じらいの顔を見せた。これからどこに手がいくのかもう、彼は知っている。それが、恥ずかしい行為だということも。みんな僕が教えた事なのだ。
僕は賢の想像通り、賢のつぼみに指を入れた。それは狭いが、僕の指を従順に受け入れた。
「やぁぁん・・・。」
「ここ、気持ちいいでしょ。」
「あはぁぁん・・・。」
僕は中から賢を責め続ける。可愛い声で賢は喘ぎ続けた。
賢は僕だけのものだ。それが主従関係であっても・・・。現に賢は僕の為だけに鳴き、賢に手を触れることができるのは僕だけなのだから。
「賢、イクヨ。」
僕は賢の中に入った。
「はぁぁぁん・・・。タケル様ぁぁぁん・・・・。」
賢の中はすでに指で慣らされているらしく、賢の甘い声で喘いだ。賢は僕が教えたとおりに腰を動かした。
「いいよ。賢。」
賢の腰の動きに僕自身イキかける。失いかける意識にムチ打って、僕は賢を責める。
「やぁぁぁん・・・。」
「あぁぁぁん・・・。」
賢が失神寸前だった。
「賢、まだ、だよ。」
そうは言うが僕自身賢の状態そう、変わらない。だが、僕は少しでも長く賢と繋がっていたかった。
僕は夢中で賢の身体を貪った。賢に無数のキスを浴びせる。賢を繋ぎとめたい。ずっと僕のものであって欲しい。
僕は不安だったのだ。賢が僕の手から離れていってしまうことが・・・。