Ballantine's 20 Years Old 86 Proof 5/4 Quart For the U.S.A 40’s Rotation
*少々前置きが長いのですが読んだ方が価値が分ります(笑)*
皆さんご存知のバランタインの歴史は、さかのぼると1822年にジョージ・バランタインが食料品や酒類を扱う商人のもとへ奉公に出ることから始まりますが、実際に独立し(1827年)ウイスキーを製造(ブレンド)販売するのは1869年からとなります。
1895年にはヴィクトリア女王から王室御用達証明書を授与。1910年頃にはバランタイン・ファイネストが開発され、いよいよグローバルな展開かと思いきや1922年にバークレー・マッキンレーへ経営権を譲渡、更に1935年にはカナダのハイラム・ウォーカー社のものとなり、同社による強力な事業拡大が推し進められ、最大13のモルト蒸留所と2つのグレーン蒸留所を所有するに至る。
そして1937年、当時のマスター・ブレンダーであったジョージ・ロバートソン(ジャック・ガゥディーの師匠)が究極のスコッチを目指し作りあげた作品こそがバランタイン17年であり、現在の商品群と深くリンクするウイスキーの誕生した年なのだ。
1938年にはアメリカの“21ブランズ”や米国領ヴァージン諸島に向けて初出荷され、アメリカでも人気銘柄の地位を獲得するが、翌年より世界が戦争に巻き込まれ、更に戦火が長くなるにつれ、ウイスキーに欠かすことのできない大麦の供給や、モルトウイスキーの新酒の在庫は底をつくことになる。
バランタイン社は輸出においては最大手のひとつであったため、ブレンデッド・ウイスキーを積んだ貨物船が軍艦に護衛されて次々とアメリカに向けて出航していった。しかし、やがて生産がダウンし、増税で国内の売上げが落ち、原料となる穀物も不足、労働力も戦地に駆り出されたため、ウイスキーの生産は縮小。1942年には新たな増税措置がとられ、1本当たりの値段は60%も値上がりした。
2年間にわたりダンバートンでは1本のウイスキーも生産されず、海軍省がダンバートンの蒸溜工場を差し押さえ、食糧省が倉庫を管理下に置いたとき、あとは社内に残る在庫を輸出する以外になくなった。
それでも需要が殺到していたアメリカ、カナダへの供給を確保するため、ハイラム・ウォーカー社は年代物の「バランタイン28年」と「バランタイン31年」の在庫を使い、その場をしのがねばならなかった。何年にもわたって「バランタイン17年」の出荷は制限され、ときどき深刻な在庫不足に陥ることとなる。
ここで話しの腰を折りますが、上記を踏まえ今回テイスティングするバランタイン20年をよく見てみましょう!
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いや〜・・、も!タマランですな〜!!ヨダレ垂れまくりです(笑)。流通年代は輸入業者の名とフロント・ラベル右上の「COPYLIGHT 1940」が何よりの証拠ですが、熟成年数を踏まえて考えると恐らく1942年の増税前辺りが妥当だろうと思います。ま、いずれにせよ第二次世界大戦真っ只中であることは確実で、アメリカまで護衛されながら輸出された希少な1本であることに変わりないでしょう!!
当然原酒は1920年代以前。ジョージ・ロバートソンは1910年代のキャンベルタウン・モルト原酒を初期の17年に使用していたらしいので、今回の20年にもかなり多くのロスト・キャンベルタウン・ディスティラーの原酒が使用されていることでしょう。
も!飲みたくなった?(笑)
・・と、言う所でテイスティング会の告知です!!
場所:ザ・ウイスキー・バー
日時:2010年7月11日(日) 14:00〜
料金:フル・ショット ¥4,000 ハーフ・ショット ¥2,500
特典:会当日に限り全商品15%オフ。比較試飲用に現行21年をご用意致します。
お申し込みはメールにて。なお、当日都合が合わないという方は上記価格にてご予約承ります(特典はありません)。ご連絡頂けない場合は通常価格となりますので是非この機会にご予約下さい(会前日まで受け付けます)。宜しくお願い致します。
SOLD OUT
イベント終了しました。