猫派
 猫を偏愛するあまり猫写真を撮り始めた人達。
 猫と一緒に住むために、一軒家の本格的猫屋敷を造るのが人生最大の目標。
 写真よりも猫が好きなので、写真を撮っている途中で猫と遊び始めてしまい、いつも最高の瞬間を取り逃すが、本人は猫と遊べたことが満足なので別に悔しいとか思っていない。
 使っているカメラは、コンパクトカメラ・デジカメ・一眼レフなど何でもあり。猫派カメラマンが集まると、作品としての写真よりも、被写体の猫の話題で盛り上がる。猫写真は、猫話をするためのネタ。普通の写真教室の課題提出で猫写真を出しても、写真としての出来やテーマや構図を問題にする写真教室の講師からはいつも評価が低い。でも本人は、
 「構図なんて考えてたら外猫はどっかに行ってしまう」
 「猫が可愛い、っていう以外に猫写真のテーマなんてあるのか」
と居直っている(でも小心者なので、それを口に出しては言えない)。
 女の子に猫写真を見せたとき、
 「どうしてそんなに外猫(野良猫)と仲良くなれるんですか」
と聞かれると、
 「それは、女の子と仲良くなるのと同じで・・・」
と、猫と女の子の共通点を力説する。女の子は猫扱いされて機嫌が悪くなっているが、本人は猫も女の子も両方可愛いと思っているので、それに気付かない。猫にはもてるが女にはもてないのが悩み。
 外猫撮影のときは、猫の目線で写真を撮るため、路地に腹ばいになってカメラを構えたり、汚い格好で地面に座り込んで猫と遊んでいたりするので、近所の人たちからすごく怪しまれている。
 公園で猫を撮っていると、その猫の世話をしている近所の小学生の女の子達が寄ってきて、猫を抱き上げて写真を撮って、とせがまれて写すが、猫しか眼に入ってないので現像してみたら女の子の顔が写っておらず、女の子に渡す写真が一枚もなくて困っている
  猫派娘は、入院している彼氏のところに自分の飼っている猫の写真を持ってきて、
 「これ、枕元に飾って」
と言うので、猫派の彼氏をさえも、
 「彼女の写真やなしに、彼女の猫の写真飾れちゅうんか」
とぼやかせる。
(自分のことだ率:100%)


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