Rhodopsin

文献

TIBS 24 AUGUST 1999 "How color visual pigments are tuned" です。

これまでのながれ

私がこれまでに理解していることを書いてみます。 もし、間違っている部分がありましたら、 指摘して下さい。
シス・トランスの異性化が、 ロドプシンの内部で起こること。
-HC=NH+ →Lys296 となっているということは、 -HC=+HN-Lysの状態、 シス・トランスの異性化が起こる際(光を吸収する時)は、 LysのNH基にレチナールが結合している。 (http://jegog.phys.nagoya-u.ac.jp/~ayamada/reti_conf.html参考)
http://jegog.phys.nagoya-u.ac.jp/~ayamada/rhod_func.html を見ると、解離する時はLysのNH基が外れています。 ということは、光を吸収する時はやっぱりレチナールが結合しているのでは? ということです。 REVIEWで現在把握していることは、 INDO法で計算した結果、 opsin shiftにはShiff baseのカウンターイオン以外関与しない、 ことくらいです。 問題のFig. 1がレチナール-Lys296単独なのか、 opsinの中に入ったものなのかは不明です。

ABST) レチナールの最大吸収は レチナールとタンパクの相互作用に依存する。 近年の研究の進歩により、いろいろなことがわかってきた、 特にラマンスペクトルのおかげで。 オプシンシフトの物理的機構は、 双極性のアミノ酸とレチナールの基底、励起の電子分布である。
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網膜は2種の光探知細胞から成る。
1つは、ROD CELL
1つは、3種のCONE CELL----BLUE GREEN RED を吸収するも色素を持つ。

これらの視色素は OPSINと11CISレチナール(OPSINのLys298と結合)から構成されている。 これらの視色素が光を吸収しレチナールの異性化を起こし、 視神経にシグナルを送る。 (CHECK ref 4)
で、視覚の調査の目的っていうのは、 OPSIN−レチナールの最大吸収の決定の要因を解明することなのである。
11−CIS−RETINAL−PSB(以後孤立レチナールもしくはI−レチナールと呼びま す BY OKI) の最大吸収(MAX ABSORPTION:MA)は、440nmである。 ところが、脊椎動物の視色素の吸収は幅広い(360−635nm)。 つまり、タンパクと結合すると吸収の範囲が広くなる。 この最大吸収の波長の変化をOPSIN SHIFTと呼ぶ。
レチナールSchiff Base (これはI-レチナールなのかな)のプロトン化で観察さ れる 〜60nm変化はgreenとredの視色素の赤色吸収の変化の説明には不充分である。 (ref 10 CHECK) OPSINSHIFTを引き起こすレチナールーPROTEINの相互作用は以下の要因を含む。
(1)レチナールPSBの陽電荷とPROTEINのカウンターイオンの負電荷の相互作用 の減衰
(2)レチナ-ルのポリエン鎖に近い電荷または極性基の位置
(3)タンパクの環境により起こるポリエンの平面化 である。

疑問点は I―レチナールの最大吸収は440 この波長は frequency(cm-1) = 10000/wavelength (micro meter) で求められるとおもうのですが。


P301 fig1について 図の内容は11-cis-retinalPSB発色団の共鳴ラマン振動スペクトルである。
メタノール中のもの。
blue-rhodopsin pigment analog 中のもの。
ヒトgreen cone pigment 中のもの。
ヒトred cone pigment 中のもの。
の4つの図です。

図の線はshiff-base部分の、広がったスペクトルの簡略のため1600cm(-1)までで壊れています。これらの広がりは D2O buffer 中のスペクトルの一部も挿入しています。green pigment と red pigment のデータは許可を得て Ref32 から複写したものです。

11-cis-retinal PSB と blue pigment analog のラマンスペクトルは Lexel479Ti から 50-mW,720-nm の光を集中することによって得ました。 (ここの意味がよく分からなかったのですが) 0度までに冷やされた300マイクロメーターI.D円状毛細管中の色素溶液の3マイクロリットルまでの中のAr+レーザーから、すべてのラインの出力によってサファイヤレーザーはくみあげられる。
green pigment サンプルも同様にして 795nm の 30mW の光を使って活性化された。
低温度のred-pigment ラマンスペクトルを得るのに使われているラマンミクロ実験器具は明確に述べられている。

P302 box1について ラマン分光法は自由性のない光の散乱過程であり、そこでは散乱した光子(波長で示される)のエネルギー消費が分子振動の振動数に比例する。
ロドプシン中のレチナール発色団の視覚電子吸収帯のなかのもののレーザー励起状態を選ぶことによって、発色団からの散乱は周りを囲んでいるタンパクや buffer mades に比べてより強くなる。例えば shiff base stretch や Hydroren out-of-plane 又は HOOP modes のような観測された振動モードは、発色団の特別な部分に局在化され、それゆえ局所構造の証明に役立てることができる。その他の modes 、例えば ethylenic stretch で説明されるようなもの、は非局在化されて、分子全体の原子の動きを含んでいる。指紋領域での振動モードは C-C streching と C-H rocking motion が混ざっていて、そこの振動や強度のパターンは、発色団の配置や構造に対してとても敏感である。
shiff base上の N-H 光子は、D2O-containing buffer 中に色素をおくことによって交換することができる。同位体シフトの特徴は shiff base 振動構造の付加調査を用意する。


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Last modified: Thu Dec 21 15:16:36 JST 2000