童謡コンサート
 ★EIKO MUSIC CUBE KIDS★
まえだえいこと子供たちが歌う童謡の世界

令和4(2022)年2月19日(土)18:00~ STUDIO FUZZY ROOM

このYouTube映像は、E.M.C.K まえだえいこ と 子供たちが歌う 童謡の世界 カワイ楽器主催こどものうたコンクール 2020年度東京選会金賞 2021年度山梨県代表 受賞記念コンサートとして 出演:まえだえいこ / 平賀 晴 / シング亜蓮 主催:音楽教室 EIKO.MUSIC.CUBEで開催されました。観客は10人までと制限されていたこともあり、その日のうちにYouTube映像が配信されています。

セットリスト
1 冬景色  まえだえいこ
2 あわて床屋  まえだえいこ    
3 クラリネットをこわしちゃった  シング亜蓮
4 おおブレネリ  平賀晴
5 TETO  まえだえいこ
6 チリンチリン  まえだえいこ
7 とんがり帽子  まえだえいこ
8 おばけなんてないさ  シング亜蓮
9 おなかがへるうた  シング亜蓮
10 フニクリフニクラ  平賀晴
11 オリバーのマーチ  平賀晴
12 にじ   平賀晴 シング亜蓮

  そのような趣旨で行われたコンサートですから、師匠であるまえだえいこと弟子であるシング亜蓮(3・4年の部)平賀晴(5・6年の部)の歌が披露されました。童謡は、大正時代と昭和20~30年に名曲が多く生まれていますが、この日のコンサートでも、そのような曲がかなり多く歌われていました。ここでは、セットリストの順ではなく、歌い手ごとに、その歌をまとめてみました。

 まえだえいこのエレクトーン弾き語りで、「冬景色」が歌われましたが、曲想にモーツァルトの「春へのあこがれ」を感じるところがあります。まえだえいこは、堅牢な寒さを感じる歌ではなく、そこにぬくもりを感じる歌に仕上げていました。一方、「あわて床屋」は、一貫して諧謔な調子の物語歌でした。このような大正から昭和初期の童謡も、新しい世代に引き継いでほしいと感じました。まえだえいこは、シンガーソングライターでもあり、この日歌われた歌は、童謡風の歌でもありますが、目がなくても、体感で天気予報をすることができる猫のを飼った想い出の歌「TETO」、宮大工のおじいちゃんが自転車の後ろに孫を乗せて走る「チリンチリン」が歌われました。また、「とんがり帽子」は、NHKの朝ドラ「エール」で再び脚光を浴びるようになってきた古関裕而の作品ですが、活力を感じさせる歌に仕上がっていました。

 シング亜蓮による「クラリネットをこわしちゃった」は、素朴でありながら、クラリネットをこわしちゃった少年の困った様子が伝わってくる歌になっていました。「おばけなんてないさ」は、おばけの存在を信じないと言いながらどこかで怖がっている子ども、「おなかがへるうた」は、おなかがへる理由をいろいろと考えるいわゆる童心が伝わってくる歌ですが、それをいかにもその歌詞を考え付きそうな年齢の子どもらしい明るいトーンでありながら柔らかい歌声で、山場を作って歌っていました。

 平賀晴の歌の持ち味は、明るい歯切れのよさです。とりわけ、コンクールの場合、その持ち味がよく出る歌を選曲することが大切です。「おおブレネリ」「フニクリフニクラ」「オリバーのマーチ」は、それぞれ曲想は違っても、現在の平賀晴の持ち味が一番よく出る歌ではないでしょうか。「おおブレネリ」は、男女の対話の形で話が進められ、ヨーデルの部分にも濃淡をつけて歌われ、物語歌という構成になっていました。「フニクリフニクラ」は、登山電車の元祖CMソングかもしれませんが、高音の張りのある美しさを生かした歌作りができていました。「オリバーのマーチ」は、昨年のミュージカル『オリバー!』では、救貧院の子ども役&ブックボーイ役で出演していましたが、私が観た回は出演していませんでした。また、この歌は、ソプラノ♪7ボーイズ 1st はっぴょう会の冒頭でも歌われたので、約2年ぶりに聴くことになりますが、張りのある歌声で緩急のある歌唱は、音楽的に大きく成長したなと、また違った感動を覚えました。平賀晴は、「オリバーのマーチ」についても解説していましたが、「“Consider Yourself”(信じてみなよ)」と「オリバーのマーチ」は、「“Comin' Thro' the Rye”(麦畑/誰かさんと誰かさん」と「故郷の空」と同じような関係性で、歌詞の意味的はもちろん、曲想まで全く別の曲になっている思います。

 最後は、平賀晴 シング亜蓮による「にじ」の二重唱で、1・2番は、前半は独唱で、曲想の変わる後半は二重唱、3番は二重唱という構成の歌で、二人の歌声の持ち味の違いや、声が重なるところの面白さを味わうことができました。このコンサートは、受賞記念コンサートであると同時に、4月の東京大会に向けた壮行会的な意味を持ったコンサートであったとも感じました。


 平賀晴・平賀照 フリバLIVEコンサート
令和4(2023)年9月23日(金・祝)フリーバード

 8月に甲府 桜座でライブコンサートを行った平賀晴・平賀照による動物園ライブの予定が、台風接近による雨の可能性が高いため、急遽場所をイタリアンカフェ フリーバード(cafe free bar-d)に変更して行われました。少年による歌のライブコンサートは珍しく、また、「歌のおにいさん」や「歌のおねえさん」ではなく、兄弟による童謡のコンサートというのは珍しいので、数日後に公開されたライブのYouTube映像をもとにして、レポートしました。
 この日歌われた曲は、次のようで、「オブラディオブラダ」のようなビートルズの楽曲や「友達はいいもんだ」のようなミュージカル『ユタと不思議な仲間たち』の劇中歌を交えながらも、昭和20年代から昭和の終わりごろまでの童謡を中心としたコンサートでした。また、二重唱だけでなく、独唱も交えたアットホームな雰囲気のコンサートでした。

歌唱/平賀晴・平賀照 伴奏/チャンティー
1 さんぽ(晴・照) 
2 アイアイ(晴・照) 
3 山の音楽家(晴・照)
4 やぎさんゆうびん(晴・照)
5 ぞうさん(照)
6 子鹿のバンビ(照)
7 ワライカワセミに話すなよ(晴)
8 地球はみんなのものなんだ(晴)
9 オブラディオブラダ(晴・照)
10 はらぺこカマキリ(晴・照)
11 友達はいいもんだ(晴・照)

 活力のある「さんぽ」で始まったこのコンサートは、本来、動物園で行う計画であったため、動物を描いた曲が多かったようですが、元気に満ち溢れ声に輝きが出てきた平賀晴と、それと比べると、しっとりした雰囲気の歌を歌って出過ぎない平賀照の声が、うまくマッチして、交互に歌うところでは、その持ち味の違いがわかりました。また、2曲ずつ歌われた独唱曲では、それぞれの声質の違いがわかりましたが、当然のことながら、晴に曲の山場づくりに一日の長が感じられました。しかし、ステージは終わりに近づくほど、大きな盛り上がりを見せました。「オブラディオブラダ」は、二人の声の重なりが大きな力をもたらし、「はらぺこカマキリ」は、最初は、カマキリの動きの振り付けも含め、エサを求める肉食系の生き物の雰囲気が伝わってきましたが、よく聴いてみると、獲物の虫を食べずに我慢する歌詞になっており、意外性と共に優しい心を伝える歌になっていました。最終曲の「友達はいいもんだ」は、この歌詞の「陽」の部分に光を当てた明るい歌で、ハーモニーも美しく感じましたが、しみじみとした部分が出てくるとさらにこの歌は、よい歌になると思います。
 また、曲の紹介等、MCは、平賀晴が行いました。こちらは、歌と比べると慣れていないため、まだこれからというところもありましたが、急遽会場変更のこともあり、今後場数をこなすことによって、歌と話がつながりをもった一連のものに進化することが期待できます。