日本国有鉄道クモハ42形

Bトレインとしての紹介
 Bトレインではパート2(標準色)、ベストリピート1(横須賀色)でのシークレットおよび、情景シリーズ長門本山駅(警戒帯付き)でそれぞれ登場した車輌です。そのため入手はやや困難ですが、旧国好きにはたまらない車輌です。両運転台の本形式のほか、同系列としてクモハ43やクハ47と言う片運転台の形式もあり、出来ればノーマル扱いでラインナップに加わらないかと期待しています。
 Bトレインのクモハ42は裾のリベットが2列のため、正確には005から013の各車に相当しますが、その辺りはあまり拘らないでよいかもしれません。
 
実車の紹介
 1933(昭和8)年に、関西急電(現在の新快速に相当)向けに製造された2扉の車輌で、その当時の形式はモハ42です。全部で13両が製造(Bトレ本では18両となってるが、コレは誤植)されました。
 戦争中に全車4扉および3扉に改造される事になりましたが、実際には一部のみが改造され、同じ形式に2扉と4扉が混在する形式になりました。その後昭和28年の改番で、4扉車がクモハ32に改番されました。
 戦後は横須賀線などで使用された後、山口の宇部線・小野田線と静岡・長野の飯田線に配属、そのうち前者のグループは他の路線で旧国が現役を退いた後も活躍、最後の営業用現役旧国に成ったのは有名です。


表紙でも使用してる42001 標準色

 ぶどう色2号と呼ばれる茶色の塗装です。基本的に旧型国電はこの塗装です。
 この塗装は全車が該当します。
 この塗装の場合、パンタグラフはPS11、PS13、PS16のどれでも良いですが、PS16の場合末期のクモハ42001・006の姿になります。
長門本山駅に停車中の42006 標準色警戒帯付き塗装

 宇部線や小野田線で使用された旧型国電に施されていた塗装。昭和49年から平成元年までこの塗装でした。
 001・005・006がこの塗装だった時期があります。但し005にする際は、実車はワンマン改造をされていないため、付属のワンマン関係のシールを車体に付け無い方がよいです。
 この塗装の場合パンタグラフはPS13がお勧めです。
PS11タイプのパンタを付けた42013 長門本山駅に停車してるのはご愛敬と言うことで…… 横須賀色(スカ色)

 横須賀線および伊東線での使用時と、飯田線配属の車輌に施された塗装。但し、全面ドア部の塗り分けと青色の違いから、正確には飯田線時代末期の塗装になります。
 008・009・011・013が該当します。
 この塗装の場合パンタグラフはPS11がお勧めに成りますが、市販で入手しやすいPS11は有りませんので、PS13搭載の011として組むのが楽でしょう。


形態の違い

パンタグラフ 台車 ワンマン設備
PS11 PS13 PS16 DT12 DT13
42001 ○(製造時) ○(昭和28年頃) ○(平成4年) ○(製造時)
○(平成元年)
42002




×

42003


42004


42005


42006



○(平成元年)
42007





×



42008 ×


42009 ×


42010


42011

○(昭和51年)
42012


42013 ×


注:基本的に本表では写真等で確認できた物のみ表記している。
  パンタは末期の写真でもPS11だと確認できる物はPS13の欄を×にして示している


モハ42の戦時改造と改番

戦時改造計画の内容
28年改番迄の変化
末期の配置区・路線
シールの有無
改造
廃車
42001
4扉化改造
未施工

下関区(宇部・小野田線)


平成15.3
42002
改造施工車
32000に改番
府中区
有(注)


42003
戦災廃車
復旧(オハフ71113)




42004
事故廃車
小田急電鉄



42005
未施工

宇部区(宇部・小野田線)


昭和62.3
42006

下関区(宇部・小野田線)


平成13.1
42007
改造施工車
32001に改番

有(注)


42008
未施工

豊橋区(飯田線)


昭和53.11
42009

豊橋区(飯田線)


昭和54.1
42010
改造施工車
32002に改番

有(注)


42011
3扉化改造
未施工

豊橋区(飯田線)


昭和54.3
42012
改造施工車
51073に改番
−鳳区
有(51073のみ)
必要

42013
未施工

豊橋区(飯田線)


昭和54.8
注 *32形の番号シールは現状ではない
   *車番の色は廃車時の塗装(一部推定含む)を示す
   *42001の廃車欄の日付は保留日をさす

大宝寺区の42全車集合 端から001・005・006・011・013の各車両