【カスミサンショウウオ】 (脊椎動物門,両生綱,有尾目,サンショウウオ科) 分布:鈴鹿山脈以西の本州,四国北東部,九州北西部 体長:8〜13cm 特徴: 西日本の止水性サンショウウオの代表種。トウキョウサンショウウオに似ているが,本種は尾の上下に黄色の線が出るものが多い。 生態: 繁殖期は12月〜4月頃,水田や溝,小さな池などの止水に産卵する。繁殖期以外は,雑木林や竹やぶなどの落ち葉,岩,瓦礫の下で生活し,夜行性である。幼生は水生昆虫など,成体は小昆虫やナメクジ,ミミズを食べる。私たち人間の生活に近いところで生息しており,最近開発により生息地ごと激減している。 |
下のサンショウウオは広島県福山市神辺町で採集されたもので,孵化から上陸までを観察した。他にも,近辺では尾道市高須町,久山田町でも本種を確認した。しかしながら,高須町の生息地は開発にともない,産卵繁殖水域である池の埋め立てによって,12年前から本種の存在が確認できなくなった。また神辺町のわずかな生息地も近年工業団地,住宅地造成のため絶滅の危機に瀕しているという状況である。 |
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3月に卵のうと一緒に採集した成体。 タッパーのミズゴケの中で飼育しています。食事はワームやダンゴムシで目の前に持っていくと,様子を少しうかがいながらパクリ!!眼が飛び出たり,引っ込んだりして,動きがとても愛らしい。 |
卵のう(3月18日採集) | 孵化(3月27日) |
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4月6日 |
4月25日 |
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5月11日 | 上陸間近(5月20日) |
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