宵待想

宵想いシリーズに掲載した写真は大半が京都の夏の夜祭り。京都では7月の祇園祭りをかわぎりに、毎夜のようにあちこちで行事が続く。
この時期は京都だけでなく全国的に魅力的なお祭りが多いようだ。私は夏冬季節労働者なので、京都以外の夏祭りはほとんど見た事がないけれど、以前カメラを持たずに「鈴拾い」にあけくれた青森のねぶた祭りは感動ものだった。
当時、写真は嗜んでいたものの、自然風景しか興味なかったので、人ごみに揉まれてまで「お祭り」を撮ろうとは、これっぽっちも考えていなかった。そのかわり、「ねぶたを廻す方達の衣装から落ちる鈴を拾うと幸せになる」という噂を小耳にはさみ、地元の小さい子と一緒になって、大通りに転げ落ちる鈴を拾いまくった。警察官がスピーカーで「危ないから大通りに出ないで下さい」と折に触れ叫んでいたが、私もその辺の子供も、誰かの鈴がコロコロと落ちる度、ウインブルドンのテニスボール拾いの如くダッシュした。
おかげで売れるほど沢山の鈴を拾ってしまい、「どうすんの?これ」 状態。今から思えば、価値ある一個を拾ったら、お祭りをちょっとでも写しておくんだった。
ねぶたで印象的だったのは「音」  最終日に優勝したねぶたが川を渡ってくるのを見たのだが、遠くから祭りの音が段々近づいてきて、目の前に舟に乗った豪華なねぶたが現れたかと思うと、再び舟も音も遠のいていくのには、胸がキューとするような感覚が湧き起こった。
(下の写真はねぶた祭りとは関係ありません)



back

京 遊び TOP  >  夢宵想  &  宵待想 TOP  > HERE


Copyright (C) 2004 Yuka Hoshino