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北欧写真館  バックナンバー2000年9月号


ノルウェー国旗第4回 トロンハイムのオーラブ君(ノルウェー)       

 ノルウェー中部の古都トロンハイム(Trondheim)は、997年にヴァイキング王オーラブ・トリュグヴァソン(OlavTryggvason)によって興され、13世紀まで首都として栄えました。今でもノルウェー第3の都市として落ち着いた雰囲気を漂わせています。
トロンハイムの全景©Gary
 町が一望できる丘の上から。広いトロンハイムフィヨルドは、山国ノルウェーにはめずらしく比較的山並みもながらか。建都には好条件かも。右端に見えるのはシンボルのニダロス大聖堂です。
川辺リの並ぶ家々©Gary
 ニド川(Nidelva)にかかる橋から眺めたトロンハイム独特の町並み。少し前にこの地方で大雨があったとかで、橋げたがずいぶん上のほうまでぬれて変色してました。


 さて。町の中心には創始者オーラブ・トリュグヴァソンの高い像があります。右手に剣を持った若武者姿のりりしき王。サガに描かれる多くのヴァイキングの中でも、私はオーラブが大好きです。彼が主人公のマンガを描いちゃったくらい偏愛してます(笑)

*サガ・・・アイスランドで13世紀ごろに書かれた北欧の歴史的物語文学。オーラブのサガは「ヘイムスクリングラ(ノルウェー王朝史)」の中にある。
 

 この町を訪れたいちばんの目的は、彼(の像)と会うこと。いざ胸トキメかせご対面。
 
ところが、なんと……!!
オーラブ・トリュグヴァソン像
©Gary
オーラブ像アップ帽子つき
©Gary


 どこのどいつがやったか知らんが、オーラブくんはおちゃめな帽子をかぶっていたのでした。どうやってかぶせたのだ、柱によじ登ったのか!?
 89年に訪れたときは太陽の位置が悪く、逆光になって顔がわからなかった。どうやらまともなオーラブ君は拝めない運命にあるらしい(泣)

 しかし今思うと、この年は彼が王位に就いてちょうど1000年、トロンハイムも建都1000年をひかえてのオフィシャルな飾り付けだったのかもしれない。赤と青はノルウェーの国旗カラーですものね。だとしたらマントとかのほうがまだましですよねぇ。ったく、もう。

 トロンハイムの人も、まさかはるばる日本からやって来て、涙しているオタクがいるとは思うまい…。うぅぅ…。

オーラブ君のアップはこちら。


 気をとり直して。

 ニダロス大聖堂(Nidarosdomen)はオーラブ・トリュグヴァソンが建てた木造教会から発展したそうで、ノルウェー最大の教会堂です。

 ここにノルウェー初の聖人としてオーラブ2世が奉られています。実にややこしいのですが、この人はトリュグヴァソン(1世)とは別人です。名前のバリエーション少ないのか。そういえば今の王さまの父上はオーラブ5世だった。
ニダロス大聖堂
青空市とたくさんの人々

 大聖堂の前の目抜き通りは青空市で賑わっていました。いろんなものを売っていておもしろかったですよ。私は高級なお店より、こういう露天とかスーパーマーケットとかのぞくのが好きです。単に高級なものが買えないだけか(笑)
 実はこの日、カメラが壊れまして、オーラブくんをはじめ何枚もの写真がパァになってしまったのです。ですからこのページに使った写真の多くは、同行した友人のGary Reynesに提供してもらいました。Thanks!
 おまけ。そんなワケで急遽カメラを購入。これがお世話になったカメラ屋さん。
 笑ってください。
漢字で「物」という名前のカメラ屋さん

今回のいきさつは自主制作本「北欧second」に詳しく載っています。

(訪れた日 95年6月17日)


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