No.2

6月11日
 チュニジアは強いぞ。引き分けがやっとか?日本はロシアに良

く勝てた。偉大な勝利だと大喜びしているが、実は薄氷の辛勝だ。

稲本のゴールは本人が言うようにオフサイドをとられたかも知れ

ない幸運な得点で、その右足首を曲げた土方キックでゴールの

上へ蹴り込んだ奇跡に近いものであった。また、赤毛に染めた

戸田のクリアーもPKになっても文句の言えない際どいファール

まがいのプレーで、オウンゴールにならずコーナーキックになっ

てホッとした。明神が期待以上の働きをしたので戸田と明神が

この試合での陰の殊勲者だ。実況テレビで試合終了の笛が鳴っ

た時、レフェリーの姿とプレーヤーを写さずに、日本ベンチの喜ぶ

様子がいきなり画面に出てきたのには驚いた。カメラワークも興

奮していたのだろう。

 稲本の幸運と戸田の幸運が裏目に出ていたら、日本はロシア

に1対0で負けていた。

 チュニジアはスピードも小技もあるから、日本が勝つことを願う

が、冷静に考えれば引き分けがやっとのところではないか?

 「今までの気持ちを維持して」とか「油断することなく気を引き締

めて」と言う選手がいたが、そんなことでは負ける。日本チームは

発展途上なのだから、中山だか小野が言うように「今まで以上の

プレーを」心がけて身体的精神的状態を高めて臨んで欲しい。

 良く動く森島みたいなチュニジアチームだから、そうとうエキサイ

トしたゲームになるだろう。勝ち点4を挙げても三試合目で負けて

決勝トーナメントに出られなくなったカメルーンの二の舞いになら

ないように、とにかくテンションを高めどんどんシュートを打ってゲ

ームをつくって欲しいものだ。