■2014年9月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

今月の潮流●米国のGM食品表示問題、さらなる攻防


 オレゴン州政府は7月24日、GM食品表示法案の住民投票に必要な署名数が規定を上回ったことを確認、11月の中間選挙時に投票を行う。〔Seattle PI 2014/7/25〕
 コロラド州では、GM食品表示法案を住民投票制度にかけるために市民が動き始めた。〔Boulder County Business Report 2014/8/7〕

 テキサス州では、米国で初めてGM食品表示を来年施行するバーモント州の運動を参考に、「GM食品表示テキサス」が結成され、活動を開始した。〔Natural News 2014/8/12〕
 このように活発化する市民運動に対し、業界も反撃を強めている。バーモント州では7月、全米食品製造者協会・全米製造業者協会・米国の国際乳製品協会・スナック食品協会の4団体が、GM食品表示法施行停止を求め提訴した。それに対し州議会は、裁判に備えて150万ドルを計上、さらに州司法長官が8月8日、訴訟の無効を求め地裁に提訴した。〔Food Navigator 2014/8/12など〕

 バイテク企業も反表示キャンペーンのロビー活動のため、今年1月からの3か月間で900万ドルを投入している。2013年の年間支出額は930万ドルだった。〔Reuters 2014/7/31〕

 2012年に行なわれたカリフォルニア州のGM食品表示法案の住民投票の際、食品企業8社が法案に反対する動きを見せたが、コカ・コーラ社はそれに加わらず、これまで反GM食品運動に資金提供するなどをしてきた。しかし、提供中止を求める23万筆を超える署名が同社に寄せられたため、今後、反対運動に資金提供をしないと発表した。〔RIA Novosti 2014/8/7〕

 米国最大手のスーパーマーケットチェーン「セーフウェイ」の株主総会では、GM食品表示を求める株主提案を反科学的であるとして拒否した。〔Quality Assurance & Food Safety 2014/8/7〕