■2024年3月号

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バイオジャーナル

ニュース


●フードテック
●イスラエルが牛の培養肉を承認

 イスラエルで細胞培養肉を開発しているベンチャー企業のアレフ・ファームズ社が、1月18日、牛の細胞を培養して開発したステーキについて、イスラエル保健省から販売許可を得たと発表した。これまで世界的に販売されている培養肉は鶏肉のみだった。〔日経バイオテク・オンライン版 2024/1/19〕

●欧州で培養肉に取り組むコンソーシアム設立

 欧州で培養肉に取り組むコンソーシアムのFEASTS (Fostering European Cellular Agriculture for Sustainable TransitionSolution)が設立された。EUから3年間資金の提供を受け共同研究を行う。日本からも細胞農業研究機構が参画している。〔Foovo 2024/2/7〕

●米国で細胞培養肉が市場から消える

 昨年6月に表示認証に続き検査証書を得て、米国内での培養鶏肉の製造・販売が可能になり、アップサイド・フーズ社は7月1日から米国内の2つのレストランで細胞培養鶏肉の販売を開始し、バー・クレンで華々しいイベントを行った。しかし、半年後にはレストランから培養肉が消えてしまった。レストランはアップサイド・フーズ社との提携を解除したようで、ウェブサイトからは培養肉が削除された。培養肉が消費者から受け入れられなかったことを物語っている。〔Wired 2024/2/2〕

●昆虫食企業が倒産

 日本ではフードテックに早くも陰りが見えており、新たに昆虫食を進めてきたフードテック企業が倒産した。本誌2024年1月号では大豆ミート食品の売り上げ急落を、2月号ではグリラス社が運営するコオロギ研究所の公式オンラインショップ閉店をお伝えした。このようにフードテックに取り組むベンチャー企業が相次いで経営状態を悪化させている。コオロギの養殖・販売を行ってきたクリケットファーム(CricketFarm)社は、同社の経営悪化が引き金となり、親会社のソフトウェア受託企業のINDETAIL社グループ全体の資金繰りを悪化させ、関連会社1社を含む3社が倒産した。〔信濃毎日新聞 2024/2/1〕