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ニュース
●欧州事情
●欧州理事会がゲノム編集SDN-1規制なし案を採択
2025年1月から新たに議長国となったポーランド政府は欧州理事会に対し、ニューGMO(New Genomic Techniques :NGTs)の「カテゴリー1」(日本のSDN-1にあたる)を規制しないことを基本とする新たな提案を提出していたが、その提案が3月14日同理事会で採択された。可決された内容は米国や日本で採用している制度とほぼ同じで、このままこの内容で決定されると、世界的に規制なしとする動きが加速しそうである。今後は、欧州議会との間で、この規制緩和案に対する交渉が始まる。〔Testbiotech 2025/3/14〕
●EFSAがNGTsの動物への応用に危険性はないとの見解
EFSA(欧州食品安全庁)が、動物へのNGTsの応用についての見解をまとめ、3月19日を締め切りに一般からの意見を募集した。EFSAの見解は、ゲノム編集などのNGTsの応用には潜在的な危険性はなく、人間や動物、環境などに新たなリスクをもたらすことは予想されず、すなわち従来の育種と同じである、というものだった。これに対して環境保護団体などは、EFSAが政治的・経済的な要求に迎合した、と批判した。〔GMWatch 2025/3/19〕
●英国企業が変色しないバナナ市場化へ
英国のバイオ企業トロピクス社は、長時間変色しないバナナを市場化する。当面は12時間変色しないバナナの市場化を図り、次に賞味期限の長いバナナの市場化を検討している。この変色しないバナナは、ゲノム編集技術でポリフェノールオキシダーゼ酵素遺伝子を壊したもの。すでにフィリピンでは先行して生産や流通が認められている。しかしこの酵素は、バナナを酸化から守る大切なものであるため、生物学的には脆弱化が免れない。〔Foovo 2025/3/18など〕
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