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ニュース
●北米事情
●米国FDAが細胞培養豚脂を安全と評価
米国ミッション・バーンズ社が届け出していた細胞培養で製造した豚の脂について、3月7日、FDA(食品医薬品局)が安全と評価した。まもなく米国内で販売される可能性が出てきた。同社は、この培養脂を植物由来の食肉と組み合わせて商品化する予定。なお、FDAの安全審査の次に、農務省の検査証書と表示認証を得て初めて商品化が可能となる。〔日経バイオテクオンライン版 2025/3/13〕
●南米事情
●南米の市民団体がGM小麦の認可停止を求める
アルゼンチンとパラグアイの市民団体が、アルゼンチンでのGM小麦栽培と販売に関する認可の一時停止を求める声明を発表した。理由は、この小麦は干ばつ耐性の性質に除草剤グルホシネート耐性を持たせたものだが、2021年の干ばつ時に、従来の小麦よりも17%収量が少なかったからだという。また、このGM小麦の種子を販売しているバイオレス社の収益も24%減少している。さらにパラグアイでは、グルホシネートの使用量が大幅に増加し、環境や農家の健康に影響が出ている、と声明では指摘している。〔ETC Group 2025/3/6〕
●アフリカ事情
●南アフリカのGMトウモロコシに新たな耐性害虫
南アフリカで栽培されている殺虫性トウモロコシに、新たな耐性害虫の拡大が明らかになった。同国では最初、代表的な害虫であるトウモロコシ茎穿孔虫(Busseola fusca:鱗翅目ヤガ科)に対する殺虫毒素Cry1Abを持つ殺虫性トウモロコシが栽培されていた。しかし、すぐにその殺虫毒素に耐性を持つ害虫が出現し、2011年から2つの殺虫毒素(Cry1A,105とCry2Ab2)を持つ殺虫性トウモロコシが栽培されるようになった。しかし、2017年と2023年にそれぞれ別の州で、この殺虫毒素に耐性を持つトウモロコシ茎穿孔虫が出現した。このように殺虫性作物と耐性害虫のイタチごっこが起きている。〔Third World Network 2025/3/19〕
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