■2002年6月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

今月の潮流●モンサント社、大豆・綿の世界支配確立へ


 3月26日、インド環境省の遺伝子組み換え作物の認可にかかわる委員会が、モンサント社の殺虫性綿3品種を認可した。2002年4月〜2005年3月の3年間という期間限定付、3品種はMech12、162、184である。インドは世界の25%の綿作付け面積をもちながら、生産量は11%であることから、経済効率を重視したものと報道されている〔ガーディアン2002/4/5〕。
 現在、世界最大の綿生産国である米国では約90%が遺伝子組み換えに、第2位の中国でも40万ヘクタールと、世界で生産される綿の約半分が遺伝子組み換えになっている。これに第3位のインドが加われば、世界の綿の大半がモンサント社の種子支配下に入る。
 また、今秋にブラジルでモンサント社の除草剤耐性大豆の作付けが始まるかも知れない(ニュース参照)。世界最大の作付け国は米国であり、今年は74%が遺伝子組み換えになる見込みである。第3位のアルゼンチンでは組み換えの割合が90%に達しており、これに第2位のブラジルが加われば、世界の大豆もまたモンサント社の種子支配下に入る。
 今年、米国でのトウモロコシの遺伝子組み換えの割合が32%(昨年26%)に達し、GM作物の作付け面積が拡大するのにともない、モンサント社の穀物世界支配が一段と強化される趨勢にある。