その家は数年前に、おばあさんが亡くなってから誰も住んでおらず、庭は荒れ放題。全体の広さは80m四方くらいで、塀に囲まれていて、勝手に中に入ることはできない。たくさんの高い木が植えられ、鳥たちの憩いの場になっている。庭の一角には池が掘られており、この池では昔からアズマヒキガエルが繁殖している。問題の鳴き声は、池からは相当に離れたところから聞こえていた。
7月3日、モリアオガエルの繁殖池を巡る機会があり、この鳴き声がモリアオガエルであることを確認した。声の主は一匹だけのようで、鳴き声は約2ヶ月間続いた。このモリアオガエルが、どこからやってきたのか気になる。誰かが放したのか、鳥が運んできたのか、真相は薮の中である。