作成:2015/2

関東大震災の跡と痕を訪ねて

番号 : 藤沢市 FS-07

藤沢市 --- 諏訪神社 上社の震災記念碑 ---

  • 対象:諏訪神社 上社の震災記念碑
  • 所在地:藤沢市片瀬二丁目19
  • 碑銘:震災記念碑
  • 建立年月日:大正13年9月1日
  • 交通:江ノ島電鉄「湘南海岸公園」駅から徒歩約8分(行程500m)で諏訪神社の下社、下社から同上社まで徒歩約5分(行程250m程度)
諏訪神社 上社

写真1

諏訪神社 上社


拝殿左側の震災記念碑

写真2

拝殿左側の震災記念碑


震災記念碑

写真3 震災記念碑

撮影:2015/2

諏訪神社は下社と上社があり、震災記念碑は上社の石段を上がり切った左側にあります。

震災記念碑には、

  • ・未曾有の大震であったこと、
  • ・天皇より1千万円をいただいたこと、
  • ・神社も拝殿や御神輿などが倒壊したので直ちに修理したこと、
  • ・大正13年1月5日には大きな余震があり、破損個所を再び修理したこと、
  • ・氏子の被害も大きく、33名の死者を出したこと、
  • ・慰霊祭を行ったこと、
  • ・災害を後世に伝えるために記念碑を建立したこと、
  • ・死亡者の氏名など

が刻まれています。

現在の藤沢市片瀬は震災当時は鎌倉郡で旧片瀬村と旧江ノ島村よりなる川口村でした。川口村の死者数*は89名とされ、当記念碑には33名の死者の氏名が記されています。このうち、6名の氏名は江ノ島の文字の後に記されており、6名は江ノ島の犠牲者のようです。死亡者の氏名は諏訪神社の氏子という枠内の川口村村民と想像されます。

なお、大正大震火災誌(神奈警察部 1924)や鎌倉震災誌(鎌倉町 昭和5年)などの資料では江ノ島の被害は周辺より少なく、桟橋が流出程度の記述が簡単に触れられているだけです。


 ⇒ 碑文を見る




*死者数 諸井孝文,武村雅之 関東地震(1923年9月1日)による被害要因別死者数の推定 日本地震工学会論文集 第4巻 第4号 2004の付表より