乳腺の診断

骨 転 移

骨 転 移
骨髄に入る血流に乗って転移します。癌細胞は破骨しながら、増殖していくため骨がもろくなり、病的骨折を起こしやすくなります。大腿骨、上腕骨、肋骨、脊椎骨、仙骨に多く転移します。大腿骨だと歩けなくなり、脊椎だと脊髄・神経麻痺を起こすことがあります。治療には、化学療法、放射線治療、ビスフォスフォネート投与があります。
診 断
全身骨シンチグラフィ
骨転移マーカー
骨XP: 骨破壊像、骨変形
骨MRI
治 療
放射線治療
化学療法
摘出手術
ビスフォスフォネート
癌性疼痛に対する鎮痛

骨転移マーカー
ICTP : serum carboxyterminal telopeptide of type I collagen
TRACP : tartrate resistant acid phosphatase
ALP : total alkaline phosphatase
NTx : urinary type I collagen cross-linked N-telopeptides
化学療法
通常の化学療法剤も骨髄には到達しますが、やはり進達しにくいため、肝臓、肺のようには効果が得られません。
放射線治療
骨転移に対しては有効で、効果が期待できますが、どうしても治療範囲が局所的であるために、多発転移には難しくなります。また、照射許容量があるため、繰り返し照射するわけにも行かなくなります。
摘出手術
限局した部分だけであれば、摘出することも可能です。脊椎転移で、脊髄への進展がある場合には、早急に摘出する必要があります。
ビスフォスフォネート
骨髄に転移した癌細胞は、破骨細胞を刺激して、骨を溶かしていき、できた空間に癌細胞が増殖してゆくことになる。ビスフォスフォネートは、破骨細胞の働きを抑制し、造骨細胞を刺激することにより、骨の融解を食い止め、骨新生をする。これによって、癌細胞は増殖することができずに死に絶えることになります。また、直接に癌細胞に作用することも考えられています。特に早期の骨転移には有効です。骨転移マーカーである I CTP がその目安になります。