赤岩は福島県の県庁所在地、福島市内にあるが自然に覆われ、周りには民家が一軒も見当たらない駅である。いまは狭い島式ホームに屋根がちょこっとあるだけで、待合室は小さなプレハブ小屋みたいな感じで利用者があまりいなそうだからかなり簡素に造られてしまっているが、かつては赤岩、板谷、峠、大沢と4連続スイッチバックと言う奥羽本線の序盤にして最大のハイライト的な存在(今でもそうだろうが)の鉄道スポットであった。

 赤岩のスイッチバックのホームは駅の出入口を出て少し歩いただけでお目見えする事ができる。ホームの半分以上は草に覆われてしまっているが人里離れた所にある駅なのでスイッチバックが廃止されてほとんど手付かずと言った状態である。だが旧ホームの駅舎は取り壊されて、コンクリの土台が駅舎があったことを物語っている。

 奥羽本線の4つのスイッチバックの廃止の原因は言うまでもなく山形新幹線開通の為による改軌によるもので平成2(1990)年3月10日に他の3駅よりも一足早くスイッチバックが廃止された。

 赤岩駅から一番近い集落は駅から山道を登ること約20分ほどで福島市の大平と言う地区に出る事ができる。そこの風景は現代の文明を忘れさせてくれるようなのどかな畑や原野の風景で、都会に目まぐるしく生活している人間にとって不思議な感じがしないでもない風景だった。ただし帰りは駅へ行く案内表すらないので赤岩の駅周辺を散策する場合は来た道を覚えておく必要があるのでご注意を。

                                                           (2002.5.26)
赤岩を通過する新幹線つばさ


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赤岩の現在のホーム
Akaiwa
赤岩
現在の赤岩から旧赤岩駅を望む
赤岩の発車時刻と駅名標
赤岩の旧ホーム
スイッチバック時代の赤岩の駅名標