奥羽本線で山形県に入って一番最初に到着するのがこの板谷である。板谷峠、栗子峠の手前に位置し、駅の近くには鉱山が控えていることもあり、旧4連続スイッチバック駅の中では最も集落を形成している地区であり、電車の発着時には数名の乗降客が見受けられる。

 この板谷はスイッチバックの廃止後はスノーシェルターの中にホームが設けられ、上りホームの出入り口にログハウス風の小さな待合室が造られている。駅の出入口までは線路と一緒にスイッチバック時代の旧ホームの方まで行く事になる。その点では大沢の時と同じだが、大沢では旧ホームを経由して出口に行くのとは対照的に板谷の場合は旧ホームの手前が出口になっている。スイッチバック時代の板谷の旧ホーム、駅名標、駅舎とも残されてはいるが地元の人は旧ホームを通る事がないので寂れてしまっている感は否めない。

 峠の麓や鉱山という立地からか、駅の出口のまん前には自販機も備えた商店、そこから歩いて1〜2分位で鉱山の会社や郵便局、そして小学校も存在する。駅から車で15分程の所にはスキー場もある。

 奥羽本線の福島と山形の県境の付近は山が深く民家もあまり見当たらないので板谷辺りの民家を見かけると心なしか人の生活の息吹という物を感じてしまう。

                                                                (2003.11.19)
板谷のホーム全景
板谷のホームとスイッチバック跡へと行く通路
Itaya
スイッチバック時代の板谷のホームと駅名標
板谷
板屋の駅入口と待合室


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スイッチバック時代の板谷の駅構内