道後山は駅の標高が611メートルで、芸備線内の駅の中では最も高い所に位置する駅である。駅名になった道後山は駅から北へ5キロ、標高が1239メートルの広島と鳥取の県境に位置する山である。
古い駅舎で駅入口の駅名板はホームにあった駅名標のお古を再利用したものである。また道後山の駅舎もかつての駅の事務室だった場所は今では地元の消防団のポンプ車の車庫になっている。ホームは現在は1面1線しかないがかつては交換可能だったようで、使われなくなったホームが今でも残っている。
駅の裏手、というよりかホームに立つと目の前に高尾原スキー場のゲレンデがあったのだが、過疎地帯で利用者があまりいなかったせいか閉鎖されている、というよりも私がここを訪れたのが3月の下旬だったが雪はどこにも見当たらなかった。おそらく地球の温暖化も大きな要因になっているのだろう。
私は列車の待ち時間がけっこうあったのでこのスキー場のリフト乗り場があった所に行ったが、すっかり朽ち果てており、ほとんど遺跡化してしまっていた。しかも雪のないスキー場は簡単に登れると思ったら以外にも勾配が急な上に地面は枯れ草だらけで足をとられ以外に歩きづらかった。(あまりおすすめはできないです。)
駅前は民家が何軒かあるが、駅のすぐ近くだと言うのに廃屋が4軒もあり、中にはボロボロで崩れかけている家もあった。
備後落合寄りには岡山県内の学校のセミナーハウスの真新しい建物があるが、広い敷地を保有していながらも全然使われていない建物の方が逆に不気味さを感じてしまった。
駅前ながらも廃屋が何軒か存在しているのはかなり深刻な過疎に悩んでいる地域なんだなと感じてしまった。
(2003.3.26)