鉄道防雪林に囲まれた中に短いホームとトタンに覆われた待合室がある小さな駅、東六線。地元の請願によって、1956年に仮乗降場として開設され、そのわずか3年後の1959年に正式な駅に昇格された。林の裏側は農地が広がるが、駅から国道までの道のりには今でも何軒か民家があるので、開業当時はいくらか需要があったのだろう。
東六線という個性的な駅名は、北海道開拓時に、これといった地名が存在せず、広大な大地に碁盤目状に農地開拓をして来た名残を感じる。また待合室入口の表示板も人の手による独特の字体となっているのも、この駅の個性とも言える。
東六線から徒歩約5分で国道40号線の交差点にぶつかる。その交差点付近に駅へ行く案内標識が存在するのだが、駅名の「六」は漢数字なのに対し、地名、バス停、そして標識までも表示の「6」はアラビア数字となっている。
駅の立地や環境で
北剣淵と比較の対象にされがちだが、仮乗降場からの駅の昇格や、昔の利用者数、そして現在の停車本数等々、いずれもここ東六線の方が若干上回っている。しかし利用者が少なく、除雪費用の面で維持・管理が難しいと判断され、
北剣淵と同じ時期に廃止されることが決まっている。
(2020.8.31)