身延線の井出は富士川沿いの片面ホームの駅である。県道10号線が駅に沿うように通っていて車が数分間隔で通過して行く。この辺りは平地が少なく、駅も山の急な斜面に造られた感がある。そのせいか、駅周辺には民家が少ない。
駅前の県道に出て富士川を眺めると対岸には役場がある町の中心部が見える。井出の駅がある南部町は平成15(2003)年3月に南部町が富沢町を吸収する形で合併した町で、ここから見えるのは旧富沢町の中心部にあたる。井出はそんな旧富沢町の中心部への最寄り駅となっていることもあり、駅前にはタクシーの客待ち用の駐車スペースが設けられている。
甲府よりにある踏切を渡って坂を上ると思親山や天子湖の方へ行く事ができるが、坂が急でカーブが多く林の中という事もあり、ものの5分歩いただけでどこに向かっているのか見当がつかなくなる。駅にある地図を見て歩いてでも行けそうな火葬場でも10分くらいかかった。その林道を歩いていたら偶然にも野生のサルを見かけた。
ホームには「篠井山トレッキング」の標柱が立てられているが、駅からは結構離れているのでトレッキングは万全の準備が必要だと改めて感じた。
(2005.6.26)