入り口に岩国のシンボルである錦帯橋をイメージした3連のアーチが特徴的なコンクリート駅舎を持つのは岩徳線の西岩国である。
一時期は岩国を名乗っていたこの駅、駅舎は1979年(昭和54年)に復元され、永久保存されることが決まっている。さらに文化庁からは登録有形文化財の指定も受けた。
駅舎の内部もレトロな雰囲気を醸し出していて、室内灯もシャンデリアにはほど遠いがなかなかいい味を出し、待合室にあるベンチは平成の架け替え工事で解体した時の錦帯橋の木材を再利用している。
この年は期間限定ではあるが、観光客向けに木炭を燃やしたガスでエンジンを動かす木炭自動車を無料で運行している。レトロな駅舎に古い車で錦帯橋に行くのも、なかなか趣がある。
1992年(平成4年)に無人化されたが、2004年(平成16年)に地元のNPO法人が駅の管理を引き受けている。形としては簡易委託駅ではあるが、駅には自動券売機のみで改札業務を行わないためにここでは無人駅として取り扱うことにした。
(2010.6.7)