大沢はかつて奥羽本線の最初にして最大の見せ場であった4連続スイッチバックの最後の駅であったが、我が国初のミニ新幹線による工事のために平成2(1990)年9月1日に板谷、峠と共にスイッチバックが廃止され、現在はスノーシェルター内に対向式のホームが設けられている。
複線の線路から1本線路が分岐されるのと並行するようにして1本の歩道が造られている。この歩道は大沢の駅の出口へ行くと共にスイッチバック時代の大沢のホーム跡にたどり着くことができる。線路はホームの途中で途切れてしまっているが、旧ホームの駅名標もかなりさび付いてしまったが駅名はまだまだ読める状態である。また旧駅舎も残されてはいるが、現在では作業員の詰所になっているようで鍵がかかっていて入れなかったが中の様子は見ることができる。
大沢の駅の出入り口が旧ホーム上にあるので、現在のホームまで行く時には旧ホームを経由する事になり、ファンだけでなく地元の利用者も旧ホームを歩くと言う事である。
大沢の駅周辺には十数軒程の民家がある。一部は更地になってしまったり、廃屋になったりしているが、民家に自家用車があるときちんとこの地で暮らしていると言う事が分かり、それだけでも今の大沢の駅としての意義があると感じた。
(2003.10.19)