竜飛海底は青森と北海道を結ぶ海底トンネル、青函トンネル内にある2つの海底駅の中で、青森県の竜飛側に造られたものである。正式には竜飛定点と言って、列車火災などの緊急時における避難用という目的を持った施設である。
JR北海道が所有している施設に限って言うと吉岡海底と似たようなものであるが、トンネルの見学料金は吉岡海底の840円に対して、ここは2,040円という料金である。これはトンネルの見学料と竜飛海底の上にある青函トンネル記念館の入館料、斜坑を上り下りするケーブルカーの料金を合計したものである。
ケーブルカーはJRと管轄が違うので全くの別路線になるが、それを使えば青函トンネル建設の技術と苦悩の歴史を知ることができる青函トンネル記念館にそのまま入れ、外の空気も自由に吸うことができる。
記念館周辺には階段とは知らずに国が国道として認定してしまった「階段国道」や、石川さゆりが唄った名曲「津軽海峡冬景色」の歌碑もあるが、見学時間が限られているので、これらを見に行くには足早に向かい、足早に戻る必要がある。
竜飛海底の停車時期は4月下旬〜11月上旬と限られているが、これは記念館の開館時期に合わせている。冬季は記念館周辺の道路が閉鎖されて休館してしまうため、このような措置がとられている。
北海道新幹線の工事の影響により、吉岡海底の定期のトンネル見学が休止に追い込まれてしまったので、竜飛海底の見学コースもいつ休止に追い込まれるか不安になったため、今回の訪問に至った。
(2006.6.11)