呼野は北九州市内に属しているが金辺峠に向かう勾配の途中に片面のホームがあり、山が近いので都市と言うよりかはローカルな雰囲気が濃い。ホームからは石灰石を採取するために削られた山があり、白い岩肌がむき出しになっている様子は荒涼としている。
元々はスイッチバックの駅であり、昭和58(1983)年の9月に廃止された。現在でもスイッチバック時代の旧ホームが一部残されており、車窓からもその姿を見ることができる。現在の呼野のホームに出入りするためには旧ホームを通る事になるせいかスイッチバックが廃止されて20年以上経過しているが、跡地は激しく寂れているという訳ではなく、旧ホーム上にある駅名標も保存の状態が良い。
駅の近くにかなり古い団地がある。これはホームから見える石灰石の鉱山を所有している会社の社宅である。訪問した日は日曜日と言う事もあって社宅内を歩いても問題はなかったが、財閥系のグループ会社で特別警戒を行っているという事なので社宅内を歩こうとする際には注意が必要である。
(2004.3.28)