地域(東日本)
歩くマリア像 タケシ君 ヒロシ君 別れのジンクス
札幌・青少年山の家 筑波研究学園都市伝説 ペリーの旧悪 赤墓
日本平の歩道橋 千葉県流山市 地下鉄網の秘密 さいたま
愛は霧の彼方に 開かずの8階 仙台四郎 パルコのツリー
横浜三塔


 歩くマリア像

  仙台にあるミッション系のとある学校では、夜になるとマリア像が走る。しかし、必ず転ぶので、地面に顔の跡が残っている。

 走る二宮金次郎のミッション系学校バージョンといえる。オチをつけるのは、あまりに怪談怪談した話を語ることに抵抗を覚え出すハイティーンならではのエクスキュースか。
 





 タケシ君

 渋谷にはタケシ君という子の像があり、その周りを自転車で回りながら「遊びましょ」と言うと、夜になると本当にタケシ君が遊びに来るらしい。

 渋谷に本当にタケシ君の像が存在するのかどうかは不明・・・というより無いようである。
 





 ヒロシ君

 横浜のある公園にはヒロシ君の像が立っていて、夜になると歩く。

 このヒロシ君も、渋谷のタケシ君もそうだが、この子達にどういういわれがあるのかは定かではない。両者のネーミングセンスには一脈通じるものを感じるのだが。
 





 別れのジンクス

 日本全国あちこちにカップルでいってはいけない、行くと別れてしまうという場所がある。結構たくさん聞く機会があったので、ここにまとめておく。
1、東京ディズニーランド(千葉県)
2、としまえん(東京都)
3、全国の弁天社
4、白山ひめ神社←どうしても字が出てきません(石川県)
5、気多大社(石川県)
6、ナナちゃん(愛知県)
7、山下公園の赤い靴の女の子像の前(神奈川県)
8、さっぽろ雪祭り(北海道)
9、高崎市観音山(群馬県)

10、エキスポランド(大阪府) ・・・ 情報提供:まりまりさん
11、松本城(長野県)
12、大宰府天満宮(福岡県) ・・・ 情報提供:ばってん福岡さん
13、嵐山・渡月橋上流の手こぎボート(京都府)
14、府立植物園(京都府) ・・・ 情報提供:トールさん(13・14)

 1、2ともに有名。テーマパーク関係は待ち時間が長いので手持ち無沙汰になっているうちに他の人に目移りしてしまうから、というのが『定説』。特に付き合い始めて日の浅いカップルには鬼門だとか。

 3の弁天様は女の神様なので、カップルで行くと嫉妬を買い分かれる羽目になるというのもよく知られた話。井の頭公園などもそうらしい。4も女神(ククリヒメ。黄泉でこじれたイザナギとイザナミの仲を修復しようとした神)を祭っているので同じ理由。金沢に住んでいて、わりに身近な話だったので掲載。女の神様が祭られた場所が駄目という話はかなり聞いたので一応これでうちとめ。

 同じく金沢時代に縁があったのが5番だが、実はこれが大問題。気多大社、縁結びで有名である。祭神はオオクニヌシ。好色な性格で浮いた話も多いため、縁結び・色事と結び付けられて信仰されているのだが、考えようなのだろうか。場合によっては女性を誘惑する危険性もあるということかもしれない。

 6は上でも少し触れている。仮にも他の女の足元(というか股下)で待ち合わせするのは駄目、ということのようで。
 





 札幌・青少年山の家

■メールによる投稿

大学生6人が、そこにサークルの合宿で泊った。
夜になって、彼らはきもだめしをすることになった。
そこで、@くんとAくんがお化け役をすることになった。
二人は、一緒に物陰に隠れた。
やがて、残りの4人がやってきた。
「・・・ゆるさない・・・ゆるさない・・・でてけ・・・おまえらでてけ・・・・・・・・」
@くんは、そうつぶやき始めました。
それは、老婆のこえのような、子供の声のような、不思議なものでした。
おわってから、Aくんは@くんのあまりの凄さに
「おまえすごい演技力だなあ。」といったところ、
「なにいってんだ?俺なんもしてねえよ。面どいから、部屋で
寝てたんだ。」と@くんに返されました。
二人は口喧嘩を始めてしまいました。
次の日の朝方、@くんは、誰かの笑い声で目がさめました。
まだ、@くん以外誰も起きてません。不思議に思った@君は、部屋の戸の隙間から廊下を覗くと、見てはいけない光景がありました。
それは、一人の日本兵が一人の赤ん坊を殺しているところでした。
見るとその兵士には、顔が右半分なく、右足がないのです。
その兵士は、「ひひひひひ」と笑いながら、刀で赤ん坊を殺しているのです。
@くんが、「あっ」と声を上げた時、彼はこちらを向き、にたり、と笑いました。

その兵士は、戦時中、徴兵されたものの、気が弱く、
人を殺したくなくて滝野に逃げてきたそうです。
でも、最後には見つかってしまい、顔と足を撃たれ、死亡したそうです。

※情報提供ありがとうございました。


参考(情報提供者:ナオアキさん)

僕は札幌に住んでおりまして滝野については良く知っております
札幌の小学校では大体5年生の時に宿泊するのでほとんどの方は
お化けが出るらしいということは知っていると思います
しかも滝野の近くには滝野霊園というとこがありまして
そこにはモアイ像がありそこでも噂があります。
話は戻りますが滝野の宿泊施設は僕が小学校で訪れる前に新築され
綺麗な建物になってますが
その前の代のかたの時は汚いログハウスに泊まってたそうです
そこではトイレに血が飛び散ってたとか
子供の霊が出たとかいろいろ聞かされて僕らはビびりながら行ったものです。
ちなみに霊が出る場所は決まっていて
正確な名前はわかりませんが
しらかばという名前のロッジには出てた模様です

※ナオアキさん、情報提供ありがとうございました。

 滝野とは札幌にあるレジャースポットのこと。山の中にあるらしい。

 色々と謎の部分が多い話だが、そこがかえって不気味とも言える。なぜ「許さない、出てけ」なのか、また日本兵(の亡霊?)の凶行を目撃してしまった『@くん』がどうなってしまったのかなどなど。

 基本的な構造に着目すれば、学校の怪談の延長線上にある話と言って良いだろう。林間学校などの学校行事に利用されるこの種の施設は、各学校とも毎年同じ場所を利用することが多い。上級生から下級生へとさまざまなエピソードが申し送られていくうちに言い出しっぺが誰なのかさえわからなくなり、話ばかりが残り続ける…という構造である。
 





 筑波研究学園都市伝説

1、姉さんの壁
かつて、つくば市内にある公務員住宅712号の壁面に奇妙な文字が文字が浮かび上がっていた。その文字は「姉さん」と読めたという。それについてはこんないわれがある。
この建物と道路をはさんで反対側にあったファミリーレストランから飛び出してきた子供が、道路の反対側に立っていた姉の所へ行こうとした時、車にはねられ亡くなった。その後に起きた地震によって壁面に亀裂が走り、子供が最後に叫んだ言葉・「姉さん」が壁に浮き上がったのだという。
なおこの壁は、現在は新しく塗り替えられており、姉さんの文字を見ることは出来ない。

2、目の木
筑波大学構内、ゆりの木通りという並木道に立っている木は、幹に枝を切り落ちした痕が付いていて、それがまるで目玉のように見える。そこを通る人は、多くの目に凝視されているような気になるのだという。

3、星を見る少女
同じく筑波大学の構内にある平砂宿舎六号棟の四階のある部屋の窓辺で、毎夜星を見上げている少女がいるのに、あるとき向かいの男子棟で暮らしていた学生が気付いた。
毎夜のように彼女の事を眺めるうち、いつしか彼は彼女の事が好きになってしまい、思い切って彼女の部屋を訪ねてみた。ところが、部屋にいることは分かっているのにいくらドアをたたいても彼女は姿を見せない。そこで管理人に頼んで鍵を開けてもらったのだが、そこで彼が見つけたのは窓辺で首を吊って死んでいる彼女の姿だった。

4、平砂宿舎二号棟
この平砂宿舎群には二号棟がない。建設予定地こそ存在していたが、そこに建物を建てようとするたび事故やけが人が続出したため、計画が頓挫してしまったのである。

5、ランニング幽霊
九号棟の三階には、かつてアディダスの黄色いトレーナーを着た幽霊が頻繁に出没していた。この幽霊は深夜になると、足音を響かせ壁さえも突き抜けて走り回っていた。そこで暮らしている学生はたまったものではない。ほとほと困り果てた一人の学生が一計を案じ、幽霊の通り道である壁にゴールテープを張って、幽霊にそこを走らせたところ、この幽霊は生前の無念な思いを遂げたのか、姿をあらわさなくなったのだという。

6、追越宿舎・開かずの間
かつて追越宿舎に住んでいた学生の部屋で、彼のガールフレンドが首吊り自殺をした。それ以来この部屋では、毎夜ばたばたという物音や、すすり泣くような声が聞こえるようになり、やがて寄り付く人がいない開かずの間になっていた。しかし、時を経て改装されたこの部屋は、何も知らない学生が暮らすようになっている。

7、風化老人
一の矢宿舎の二人部屋には、朽ち果てた老人の亡霊が現れる。この老人は自分の体と同様に、ボロボロになった古文書を読んでいるのだという。

8、赤いビルの秘密
工学系のとある棟には、自殺の名所である高い建物がある。この建物はもともと赤っぽい色をしていたのだが、自殺者の血を吸って完成当時よりも色あせるどころか、さらに赤味を増しているらしい。さらに、ここで活動している人たちの間では、十階の窓の外を見ないのがある種の不文律となっているらしい。自殺者の霊が見えるためだ。

9、猿壁十字路
交通事故が多発するこの十字路には、夜な夜な白い服を着た女の幽霊が現れ、車の通行を邪魔する。

10、地下施設
筑波の地下には、秘密基地を思わせる巨大な施設があり、これは大地下道で東京とつながっている。この施設は、有事の際、東京が壊滅状態に陥っても政治的空白を発生させないための巨大シェルターなのである。つくば市や大学の上層部にいる人たちの間では、公然の秘密である。



■類話(情報提供:ブロンソンさん)

筑波の都市伝説についての項で「有事の際には巨大ロボットが出撃する」という
記述がありましたが、私はもっと強烈な話を聞いたことがあります。
筑波大学の校舎(具体的にどの建物かまではわかりません)が有事の際に
巨大ロボットに変形するそうです。
さらに、そのときには近所の公園にある塔のようなモニュメントを武器にして
戦うそうです。

※ブロンソンさん、情報提供ありがとうございました。



■参考(情報提供:牧山さん)

『有事の際、筑波大学の校舎が変形して、巨大ロボットになる』
このウワサ(というか、どう見てもジョークですよね、これ)、私が大学生のころ(つまり筑波大に行っている友人達も大学生のころ)には存在しませんでした。つまり、大体ここ10年くらいに出来たウワサだと思います。

で、これの元ネタが、実は存在するのです。
『有事の際には、東海大学の各校舎が発進、変形合体して巨大ロボットになる』
これは、ウワサではなく、81〜3年頃(ちょっと資料紛失)に東海大学のアニメ研究会(だったと思うが、マン研だったかも)が作ったショートアニメでした。この当時、今のGAINAXのメンバーが作ったSFコンのオープニングアニメが火付け役になり、1〜5分の短いアニメ制作が全国のアニメ研、マン研でブームになりました。東海大学ロボは、その中の一本で、結構評判になったものでした。
東海大学は、その当時珍しい、あちこちに校舎が分散している巨大大学でして(確か当時、一番学生数の多い大学だった)、個性的な形の建物もたくさんありました。で、それらの校舎が、学長の『東海大学各校舎、発進せよ!』のひと声で発進し、変形し、巨大ロボットの変形シーンのパロディを演じるわけです。
たぶんこれが元ネタで、それがいつの間にか、国立大学で科学技術研究がトップレベルと思われている筑波大学にすり替わったのだと思われます。

※牧山さん、情報提供ありがとうございました。

 作られた都市、つくば市でささやかれているという噂。学術都市の名に恥じず(?)学校の怪談が多い。

 都市としての歴史は新しい割りに、ここに取り上げた中では新味のある話が少ないようにも思える。ちなみに、すでに手垢にまみれてしまった感のあるランニングをする幽霊の話だが、つくばの話が起源のようである。

 つくばでは、1999年の女子大生殺人の時に犯人はイタリア系の外国人である、という噂が流れたこともある。これに関しては都市伝説というより悪質なデマと言えるだろう。怪しげな「目撃証言」とやらを根拠としている話らしいが、見ただけで何人かまでわかると言うのはかなり不自然である。
 





 ペリーの旧悪

■情報提供:異人さん

これは函館在住の私が小学校の時に宿泊研修で聞いた話です。
当時、研修センターとして使われていたのは昔ロシア領事館として建てられた古い洋館を改修した物なのですが、そこに夜な夜な外国人船員の幽霊が出ると言うのです。その船員を殺したのはなんとあのペリー提督(!)で死体はその領事館の中に隠されたのだといいます。なんでもその船員の幽霊は夜中の十二時になると部屋のドアを叩いてまわるのだそうです。

※異人さん、情報提供ありがとうございました


 野外研修などの学校行事で頻繁に利用される、日本各地の『○○青年の家』などと言った施設には、怪談話が多い。この話もその一例だろうが、ペリーという歴史上の人物が登場するあたりに地域性が強く出ていると言える。

 江戸から明治にかけて日本と関係を持ったペリーにまつわる話なので、まかり間違えば純粋に伝説と言える話である。伝説か都市伝説かは、話の成立時期によるが、こう言った噂がやがて伝説へと昇華していくものなのかもしれない。
 





 赤墓

■情報提供:異人さん

私が小学校のころ級友に聞いた話である。
函館の観光名所として名高い外人墓地。その近く、市営火葬場へと続く道に赤墓と呼ばれる真っ赤に塗られたお墓がある。赤墓はさる富豪の眠る墓である。
もしこの道を車で通る時、決してこの墓を見てはいけない。もし見てしまったら呪われて狂い死ぬという。この赤墓に眠る富豪は生前赤い色を異常に好み自らの部屋を真っ赤に染め上げついには狂って死んでしまったと伝え聞く。

※異人さん、情報提供ありがとうございました



■参考1(情報提供:赤い彗星さん)

学生時代、札幌に住んでいた者です。
函館とはあまり縁がなかったのですが、現地の友人がいた事もあり、2,3度は当地を訪ねた事があります。
そのとき、赤墓を見たこともあるのですが、確かに目立ちます。
ただ、墓に眠っているのは富豪でも武将でもありません。
明治時代の新聞関係者(記者ではなかったと記憶しています)です。
見たら呪われて狂い死ぬと言うことは聞いたことがありませんし、墓石の後ろ側に刻まれた碑文を読むと死んでしまうという話もありますが、それらが本当ならとんでもない数の犠牲者が出そうなほど普通の場所にある墓です。

※赤い彗星さん、情報提供ありがとうございました


■参考2(情報提供:なるさん)

函館の赤墓は心霊スポットとして地元では有名ですが、観光スポットにもなってるようです。
墓の隣には「天下の号外屋翁の墓」と書いてある、看板もあります。
信濃助治という方の墓で、明治時代に全身赤ずくめで函館に来られた方のようです。
当時の新聞にも奇人として紹介されていて、本人の遺言により、毎年赤く塗っているそうです。

ちなみに、この墓は実はレプリカで、ホンモノは「リアル赤墓」と呼ばれ、函館山にあるという噂もあるようです。
その他の噂とともにまったくの作り話のようですが。

※なるさん、情報提供ありがとうございました。

 赤墓は函館に実在する。その名の通り真っ赤な墓で、心霊スポットとしても有名らしい。

 誰の墓なのかについては武将のものであるとか、諸説ある。ただ赤墓は、訪れる者もない無縁墓と言った雰囲気のものではなく、どちらかと言えば立派な物である。由緒を調べるのは、さほど難しい作業ではなさそうだ。となると、墓の起源説は見た目の異様さから後付けされた物なのだろうか。(実際には『天下の号外』と呼ばれた新聞関係者の墓らしい)
 





 日本平の歩道橋

■情報提供:重箱の隅さん

静岡市に日本平という所(小高い山)があります。
山頂まで道路がありますが、途中に(民家もないような所なのに)歩道橋があります。
何のためにあるのかは諸説ありますが、事故死した人の霊が出るようになったために作ったとも言われています。

ここは確かに事故は多い(走り屋や暴走族も結構いる)ところで、
事故があったから建てた。というのは事実らしいです。
(というか、そうでもなければあんなところに歩道橋があるはずがない。)
霊の話は後から尾ひれが着いたのでしょうが。

※重箱の隅さん、情報提供ありがとうございました


 なお、追加情報として歩道橋の近くには昔ボーイスカウトの施設があったと言う話も存在しているそうである。少なくとも現在は存在しない。この施設のために建設され、施設本体の方が先に無くなってしまったというのが現実的な線であるように思う。
 





 千葉県流山市

 千葉県の流山市には産婦人科が無い。「流山市」が「りゅうざんし」に読めるという、産婦人科にはありがたくない地名だからだ。ここで産婦人科を開業しても、妊婦達に敬遠されて経営が立ち行かなくなることを恐れる医者が多いと言う。

 「流山市」は「ながれやまし」と読む。もちろん流山市にも産婦人科の医院は存在する。

 主に首都圏の噂で、「週刊読売」の1992年4月5日号に、「ムラサキカガミ」などと並んで掲載された。

 流山市は千葉県の北西部、埼玉県と境界を接するところに位置する。サッカーチームで知られる柏市の隣である。奇しくも「マツドナルド」の松戸市も近い。房総半島方面の都市とは違って東京都心からも近い立地なのだが、この種の「ご当地ネタ」が首都圏にはびこるあたり、千葉と東京の微妙な距離感を表しているようで面白い。名前は聞くがどんなところかは知らないという人が多いのだろうか。
 





 地下鉄網の秘密

■情報提供:たんぽぽさん

首都圏ローカルだけど、
「地下鉄千代田線は、自衛隊が利用するためにある。」
といううわさを、聞いたことあるかた、いらっしゃいます...?

「常磐線、小田急線と直通していて、松戸、土浦、厚木とつながっている。」
「地下鉄有楽町線と、地下でつながっていて、市ヶ谷、朝霞にも連絡している。」
「国会議事堂前駅はひじょうに深く、いざというときの核シェルターである。」
「トンネルの途中に、東京メトロ(営団)の職員も、
なんのためかわからない、横穴が空けられているが、
戦車が通るのに、ちょうどいい幅である。」

...というのが、「根拠」らしいですけど。

※たんぽぽさん、情報提供ありがとうございました。



■参考(情報提供:ultraCSさん)

「地下鉄有楽町線と、地下でつながっていて、市ヶ谷、朝霞にも連絡している。」
歩兵を客車で移動させるだけならすぐに出来ますが、戦車や野戦砲を列車で輸送しようと思えば、普段から積載用の貨車を用意し、演習を行っていなくては無理です。戦争だからと行って、急に貨車を集めるのは困難です。

「国会議事堂前駅はひじょうに深く、いざというときの核シェルターである。」
国会議事堂駅が深いのは台地下に位置する丸ノ内線の駅の更に下に作ったからで、わざわざ深くしてあるのでは無いと思います。あれだけ開口が多いと核シェルターとしても使いにくそうです。

「トンネルの途中に、東京メトロ(営団)の職員も、なんのためかわからない、横穴が空けられているが、戦車が通るのに、ちょうどいい幅である。」
まず、自衛隊の最新戦車は地下鉄のトンネルには入りません。トンネルまで運んでもそこでつっかえます。新幹線の規格で作られた青函トンネルなら可能ですが、地下鉄の建築限界では無理な話です。

ちょっと考えりゃわかる話ですが、自衛隊が地下鉄を使って移動しなければならないということは、制空権を失い、地上も制圧された状況ですよね。秘密ルートがあれば別ですが、この状態で密閉された地下空間で兵士を移動させるというのは自殺行為です。敵は地下鉄の入り口をターゲットにすりゃいいんですから。
実際問題として、車輌で移動した方が遙かに迅速で、都内で自衛隊が地下鉄を移動手段にすると言うこと自体が荒唐無稽な設定なのです。
可能性があるとすれば、クーデターなどでしょうね、でも、クーデターだって自衛官が中心になって行うのですから、地下鉄を警備するくらい思いつきます。

※ultraCSさん、情報提供ありがとうございました。

 文字通り、東京のアンダーグラウンドで燻り続けている噂。

 真相は「推して知るべし」だが、現実に東京が何らかの危機的な状況下に陥り、かつ地下鉄網が情況の打開に有効と分かれば、自衛隊もそのインフラを流用する事になるだろう。そういう発想が伝説を下支えしているのだろうか。

 掲示板でも指摘された内容ではあるが、「落城時に敗軍の将が通る隠し通路」の伝説と似通った部分もあるか。
 





 さいたま

■情報提供:彩の国さん

もう五年前のことになるでしょうか。浦和市・大宮市・与野市の三市が合併してさいたま市が誕生しました。
この時、新市名はわざわざ公募されたのですが決まってみれば捻も何もない名前だったので、公募の形にしたのは出来レースの追認のためだったのではないかと噂されてました。

※彩の国さん、情報提供ありがとうございました。


 私も勿体つけたわりに普通のところに落ち着いたこの件の結末に肩透かしを食らったような気分になった記憶がある。事実はうわさに近いところにあるような気がするのだが…。

 ちなみに、悪名高い彼の「南セントレア」も「さいたま」によく似た経緯で降ってわいた改名案である。
 





 愛は霧の彼方に

■情報提供:吉宗さん

摩周湖はいつも霧がかかっていることで有名。
たまに晴れることもあるがそれは大変珍しく、たまたまその現場に居合わせてしまった女性は婚期を逃してしまう。

昔北海道を旅行した時にガイドさんから聞いた話です。
その人は女性だったのですが二十代後半に差し掛かっても縁がなかったらしく、職業柄晴の摩周湖を何度も見た所為かもしれないとネタにしてらっしゃいました。

※吉宗さん、情報提供ありがとうございました。


■参考(情報提供:ultraCSさん)

大学の時、夏に摩周湖の近くの牧場で働いていたことありますが

早朝はともかく、観光客の来る時間帯では、それほど霧は出ないんだけどなあ。
まあ、歌のイメージが先行してしまったからなんですけどね。
霧だったら、釧路以東の海霧が出る地域の方が多いんですけどねえ。

で、私がいた頃(もう25年前だな)にはこの話は少なくとも地元ではなかったと思います。

※ultraCSさん、情報提供ありがとうございました。


 一応「地域限定」にカテゴライズしたものの、場所があまりにも有名な観光スポットであるだけに、内地にもかなりの類話が輸入されているようだ。

 摩周湖にはいろいろと「伝説」がある。関連しそうなキーワードを使って検索をしてみるだけでも色々とヒットしてくる。「霧が晴れて湖に浮かぶ小島・カムイッシュを見てしまうと出世が3年遅くなるが、通常の観光コースからは反対側になる裏摩周から見ると3年早く出世できる」というものもあるようだし、摩周湖のある北海道川上郡弟子屈町のホームページでは、婚期にまつわるものの他、「霧で湖面が見えなければカップルの関係が長持ちする」、「金持ちが摩周湖を訪れると湖面が霧で閉ざされ、貧乏人が訪れると晴れる」というものも紹介されている。
 





 開かずの8階

 
現在、国会議事堂の8階は開かずの間になっている。
 終戦直後、8階ホールは議事堂職員のダンス練習場として使われていた時期があった。それがある時から使用禁止となり今に至っているわけだが、その理由は一説によると、この8階で飛び降り自殺があったからだと言う。一組の男女がこのダンス練習場で出会ったのだけれど、二人の恋は破れ、失意の女性が8階から身を投げたと伝えられる。
 彼女の悲しみは未だ晴れないのか、今でも夜になると女のすすり泣く声が聞こえるのだそうだ。


 問題の8階は実際に立ち入り禁止区画となっている。意外にも、いつから、そしてどういった理由で立ち入り禁止になったのかははっきりしていないそうなのだが、公にはダンス練習で風紀が乱れるといった理由からダンスホールとしての利用及び出入りが禁止され、もともと議事堂の構造上さしたる重要性のなかった8階はほとんどかえりみられることのない場所になっていったと言われている。
 





 仙台四郎

 仙台四郎は、江戸時代の終わりから明治時代にかけて宮城県仙台市に暮らした人物である。知能に障害を持ち、周囲の人間とはあまり複雑なコミュニケーションを図る事が出来なかったのだが、それでも仙台の人々から愛され、行く先々の店で手厚く迎えられた。なぜなら、四郎の立ち寄った店は必ず繁盛すると信じられていたからだ。
 仙台の店屋では、現在も四郎が福の神としてあがめられ、所によっては四郎の姿を象った置物を置いているところもある。
 


 「置いているところもある」などと見てきたように書いては見たが、まだ実物を見たことはない。ただ、招き猫や福助のような感覚で四郎の似姿を並べているようだ。

 ちなみに近年では、四郎にあやかった?「仙台幸子」なる人物も現れたようである。仙台周辺ではなかなか知られた存在なのだそうだ。仙台の人は、こういった話が好きなのだろうか。
 





 パルコのツリー

 年末近くになると宇都宮パルコ前にはクリスマスツリーが設置される。このツリーの飾りを持っていると、恋愛が成就する。
 


 2007年12月24日付東京新聞web版・栃木県版より。

 地元の女子高生の間でささやかれているうわさのようだが、上記記事を読んだ感触では、少なくともこの10年程度はうわさされ続けてきた話のようである。うわさの威力は強力で、問題のツリーの飾りは時を経るごとに減っていき、パルコ店内からでは死角になる位置の飾りは特に寂しい事になっているという。ただしこれに関しては、この種のおまじないやジンクスにありがちな「人に見られずに達成しなければならない」という条件によるものではなく、窃盗行為に対する後ろめたさが生む現象のように思われる。

 同記事によれば、全国に展開するパルコ各店の中でも、このようなうわさがあるのは宇都宮店だけのようである。大都会でもなく、さりとて片田舎でもなく、ショッピングセンターが話題の中心となれる規模の地方都市という、宇都宮の地理的特性が影響しているのだろうか。
 





 横浜三塔

 横浜にはキング、クイーン、ジャックと呼ばれる三つの建物がある。それぞれ奈川県庁、横浜税関、横浜市開港記念会館のことで、これらは俗に横浜三塔と呼ばれる。
 三塔を一度に見られる場所全てを回ると、願いが成就するのだという。
 


 横浜観光コンベンション・ビューローでは、横浜三塔に引っ掛けた観光キャンペーン「横浜三塔物語」を展開している。名前はJR西日本の「三都物語」をもじったものでもあるのだろうか。キャンペーンの内容はグッズの販売やツアーの開催などといったところのようで、もちろん三塔を中心に開催される。定期的に地元メディアでも取り上げられているようだ。

 このキャンペーンは、一応はまず三塔伝説ありきで展開されている体ではあるものの、今となってはこの企画から完全に独立した形で三塔伝説が取り上げられているのを見かける機会もほとんどない。もともとマイナーなうわさに過ぎなかったものが、巧みに商品化されていった例なのかもしれない。