Word VBA

ワード・マクロ(VBA)の活用8

(3) Word法文ページ設定のための ツールバー,ボタンの作成

 前回までは,法律文書の書式設定のマクロの仕組みとマクロの実行,既存のツールバー上に設置したボタンによるマクロ実行などを説明した。

 ここでは,新たにツールバーを作成し,そこにボタンを設置してマクロを実行する方法を説明したい。この説明は,「法文ページ設定」のマクロが「Normal.dot(全文書対象のテンプレート)」に既に入力されていることを前提としている。

「ユーザー設定」から
 メニューから「表示」−「ツールバー」−「ユーザー設定」をクリックすると,「ユーザー設定」のダイアログボックスが現れる。
 そのタブ「ツールバー」をクリックし,「新規作成」ボタンをクリックする。


ツールバーの作成
 「新しいツールバー」のダイアログボックスが開くので,  「ツールバー名」欄に,「法文ページ設定」と入力する。
 「ツールバーを表示する文書又はまたはテンプレート」欄では,リストから「Normal.dot」を選択し,「OK」ボタンをクリックする。

 これにより,「法文ページ設定」のツールバーが作成され,Word画面に小さく表示される。


マクロの登録
 このツールバーには,まだマクロが登録されていないので,以下の方法により,これを登録する。
 「ユーザー設定」のダイアログボックスで,「コマンド」をクリックする。
 左側の分類欄で「マクロ」を選択クリックすると, 右側「コマンド」欄には,「Normal.NewMacros.法文ページ設定」が表示されている。
 これにポイントを置き,そのままドラッグして,先ほど作成し画面に表示されている「法文ツールバー」上に移動すると, 自動的に「法文ページ設定」と表示のあるツールバーができる。

 ボタンには,以下のとおり,「Normal.NewMacros.法文ページ設定」と表示されているのが確認できる。


ツールバー表示の訂正
 ツールバー上のボタンの名前が長すぎるので,単純に「法文ページ設定」と修正することとする(前回のようにボタンを作成してもよいが,ここでは,別のテキスト表記の方法を採用する。)。

 そのボタン上で右クリックすると,メニューが現れ,「名前」欄にボタン名が表示されているので,
その名前から,「Normal.NewMacros.」の表示を削除して名前を修正する。
 この名前の修正は,「ユーザー設定」のダイアログボックスで「コマンド」タブをクリックし,さらに「選択したボタンの編集」ボタンをクリックしても,同様のメニューが現れ,同様にして名前の修正ができる。
 

 さらに名前を修正したい,あるいは,書類マークなどのボタンにしたい場合には,必ず「ユーザー設定」のダイアログボックスを表示させた状態で,作成したツールバー上を右クリックすれば,現れたメニューで,名前を修正したり,「既存のスタイル」で書類マーク等のボタンにしたり,また「テキストのみ表示する」で元に戻すこともできる。

ツールバー・ボタンの完成
 以上で,ユーザー設定の画面を「閉じる」にすれば,「法文ページ設定」のマクロが登録されたボタンがセットされた「法文ページ設定」のツールバーの完成である。


 後は,この画面上のツールバーをWord画面上部のメニューバー近くにドラッグすれば,指定位置にセットされる。
 その状態で,Wordを終了する。

 作成したツールバーを表示しないでWordを終了すると,後でこのファイルを開いてもツールバーは自動的に表示されないので,注意を要する。
 もちろん表示されない場合は,メニューから「表示」−「ツールバー」をクリックすると,メニュー下部の「ユーザー設定」の上部に「法文ページ設定」があるので,その冒頭にチェック印を付せば,ツールバーが現れる。

その後の活用
 後に「法文ページ設定doc」をWord画面に呼び出せば,所定位置に「法文ページ設定」のツールバー・ボタンが配置されている。
 このボタンの1回クリックするだけで,簡単に法律文書用のページ設定ができ,書式の切り替えが容易になる。




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