犬は、自分をやさしく育ててくれた主を1年や2年では、けして忘れはしません。
主人を渋谷の駅前で、十数年間待ち続けた名犬ハチ公、この主人とハチ公が一緒に過ごしたのは、1年にも満たない、ほんの数ヶ月だったことを皆さんご存知でしょうか。
これは「ハチ公が名犬だったから?」そんなことはけして無いと思います。 私自信、仕事の関係で実家を出て5年が経ちます、その2、3ヶ月前に親父がどこからか秋田犬の小犬をもらってきたのですが、私はその小犬(名前はメル)が可愛くて引っ越すまで毎日散歩や、ジャレあって遊んでいたりしました。
*
その後私は引越して、実家に戻るのは1年に1回、今年に関しては2年ぶりに戻りました、メルは私の事を憶えていてくれているのか解りません、私が帰っても犬小屋から頭を出してこっちを見ているだけでした。 しかし名前を呼んだら近寄って来て、メルも昔の事を懐かしんでいる様に飛びついてきました。
*
そして昔と同じ散歩コースを歩きジャレあって遊んでいるうちに、ふと昔教えた芸をやらせてみるとちゃんと出来るのです、家族の人には誰にも教えていないのでこれを出来たのは、私とメルだけが知っている合図なのです、5年もの間ろくに会ってもいないのに心が通じ合っていたような温かい気持ちになれました。
|