燧ケ岳 (ひうちがたけ)

長蔵小屋の近くから見た尾瀬沼と燧ケ岳。

沼山峠~長蔵小屋(泊)~沼尻~(ナデッ窪)~俎嵓~柴安嵓~俎嵓~尾瀬御池

2011年10月27日(木)

自宅520-630岩槻IC-(東北道)-905西那須野・塩原IC-1128尾瀬御池1200-(シャトルバス)-1214沼山峠口1225~1322長蔵小屋(泊)

 バイトの予定が急に空いたので急遽、ひうちへ行くことにした。
 尾瀬の燧ケ岳と至仏しぶつ山は今年の7月に行く予定だったが、都合がつかず行けずにいた。もう尾瀬の紅葉は終わってしまっただろうが、とにかく行ける時に行ってしまおうと、昨日、長蔵小屋へ電話をすると、29日の宿泊分まで受け付けるとのこと。御池みいけからのシャトルバスも今月いっぱい運行しているという。まさにラストチャンスだった。

 朝5時20分に家を出た。
 御池へ行くには関越道の小出ICから奥只見湖を通って行く方法と、東北道の西那須野・塩原ICから行く方法があるが、前者は悪路だった記憶があるので迷わず後者の東北道周りにした。

 岩槻ICから乗って西那須野・塩原ICで降りた。桧枝岐ひのえまたに近づくにつれ紅葉が見事になって来た。


 紅葉を見ながら走っていると、正面に会津駒ケ岳が見えて来た。沢筋には白いモノが光っいる。雪だ!

 御池ロッジへ11時28分着。周りの樹木はすでに落葉し、木陰には所々に雪の欠片が見えた。いつ降ったのだろうか。
 広い駐車場はガランとしており、車は数台しかない。やはり季節外れを感じる。(駐車場は有料、1回1000円)


(会津駒に雪が!)

(燧ケ岳も見えて来た)

(御池ロッジ)

 それにしてもここまで来るのに6時間もかかってしまい、本当に疲れる。帰りは小出へ出て関越道で帰ろうかと思ったが、先日の台風で県境付近の橋が落ちてしまったそうで通行止めになっていた。

 御池ロッジへ行って驚いた。外の椅子に雪が2センチも積もっていた。昨日の昼間に降ったという。
 シャトルバスの運転手さんも、「今朝はマイナス3度まで下がって路面の凍結が心配で、始発を1時間遅らせた」という。尾瀬はもっと寒く、雪が積もっているかも知れない。念のため軽アイゼンを持ってきて正解だったようだ。

 沼山峠口までバスで14分で着いた。
 すぐに歩き出そうとしたが、樹木から雪解け水が滴になって落ちている。雨が降っているのと変わらない。雨具を着込んで歩き出す。

 木道は、完全に乾いている所もあるが、シャーベット状になっている所やアイスバーンの所もあった。とにかく滑らないように一歩一歩慎重に歩いて行った。

 木から雪がドサ-と落ちると、熊が出たか!と、びっくりする。尾瀬には熊がいるからだ。
 
 すぐに休憩用のイスが並んだ所へ出た。ここが「展望台」だろうか。ここからは木道の下りになった。雪が着いた木道の下りはいやらしい。歩幅を小さくしてチョコチョコと歩いて行く。
 湿原まで来て雨具を脱いだ。もう滴が落ちてくることはない。それにしても夏の賑わいを知っている者にとって、人っ子一人いない湿原は何か寂しい。

 大江湿原には雪は全くなかった。周りを見ても降った気配がない。何と不思議なことだろうか。御池よりこっちの方が高いはずなのに・・・!

 長蔵小屋へ近づくと、右手に燧ケ岳が見えて来た。燧にも雪は見当たらない。御池(北)側だけが降ったのかも知れない。

 13時22分、長蔵小屋へ着いた。
 今日は6畳間に1人でコタツまであった。まるで民宿のようだ。初夏の最盛期にはとても考えられない。40年も前はまだ入山規制もなく、6月のミズバショウが咲く時期は登山者でごった返し、食堂や廊下、階段から土間にまで人が寝ていたことが信じられない。

 私は外で燧を見ながら缶ビールと洒落込んだ。燧を見ながらのビールは最高だ!
 今朝は-6度まで下がったというが、今は日差しがたっぷりあってポカポカだ。

 ここから見る燧ケ岳は迫力があっていいが、最高峰の柴安嵓(しばやすぐら)が、御池岳の陰になって山頂部分しか見えない。


(拡大すると確認しやすくなります)

 この燧ケ岳を尾瀬ヶ原から見ると、山頂の柴安嵓(左)がはっきりと分かる。


 今日の宿泊客は10人だった。30日が小屋閉めだという。
 明日の朝食が6時半だというので朝弁にしてもらった。