未来前へ 先頭 次へ過去

中央水産研究所一般公開 地図

研究所風景

パネル展示 2003年10月26日。 10月最後の日曜日は晴れ。 大学祭も多かろうこの時期、中央水産研究所の一般公開が行われ、行って来ました。 実は今回が3回目の一般公開の訪問です。 中央水産研究所は横浜市の南東の端の工業団地の中にあり、 金沢シーサイドラインの市大医学部前駅を降りて少し歩いたところにあります。

独立行政法人水産総合研究センターの中央水産研究所は、水産庁の管轄で、 魚やエサの生態系調査、 魚の数の調査、魚の構造や生理反応の調査、魚の利用方法の研究など、 漁業資源に関する全般的な研究をしている研究所のようです。 庁舎は、横浜庁舎、横須賀庁舎、高知庁舎、上田庁舎の4箇所に分かれ、横浜が本部の様です。 横須賀庁舎は荒崎にあり養殖等の研究を 高知は黒潮に関係する研究、 上田は淡水魚の研究をしているそうです。 横浜には、研究員や大学等から研究に来てる人や職員や船員などあわせて120人ほどいるそうです。

中央水産研究所の一般公開は、まじめなほうで、設備の公開や、 パネル展示(『なまずを使って外来魚ブルーギルを駆逐する』なんて研究もありました)での研究成果の発表もしていました。 イベントも竹輪の製造体験や、魚のタッチプールの用意など、水系の研究所らしい内容でした。 人では多くないけど好感が持てる内容でした。

タッチプール

こどもはタッチプールの辺りで騒いでる事が多いのですが、今回はタッチプールにうなぎが大量に入っていました。 こどもが触られまくって弱っていました。 持ってみるとヌルヌルして、腕の中から前後に逃げていきました。 確かにうなぎは持ちにくい。 うなぎの顔はちっちゃいなぁという印象を受けました。 どじょうを持って帰っていいみたいだし、遅くまで待ってればいろい魚を分けてくれたみたいですが、 持って変えても飼えないので、子供にダメと言いました。

衛星写真 入ってすぐに所内見学ツアーの受付があったので、申し込みました。 すぐにはじまりました。 見学者はおよそ8人。最初は6階の衛星観測の所でした。 今回の研究所の一般公開では、6階はツアーでしかいけないようでした。 衛星で海水の温度や色を見てるそうです。 色で、海水中の植物プランクトンの量がわかるそうです。 一般的に、海水温度は赤道付近が高く、北極付近が低いのはあたりまえですが、そこからの海流が温度で見る事ができます。 植物プランクトン量は赤道付近が少なく、緯度の高い地方の海岸付近が多くなっています。 光が少ない高緯度地方に多いのはちょっと不思議ですが、 説明によると赤道付近では栄養素を使い尽くしているので増えない、 一方で高緯度地方では海水の上下の対流が起きていて、 海底の栄養素が水面に運ばれてくるので増えるそうです。 このため寒流のほうが魚のえさが豊富でよく育つ様です。

東京湾海図 その後海側の部屋から外を眺めました。 観音崎や千葉の火力発電所やアクアラインなどがかすんで見えました。 かすんでなければ、もっと景色がよかっただろうと思います。 船は多数見えて、大型のコンテナ船や自動車運搬船、中型の貨物船、小さい船がうようよ。 昼でも夜でもいっぱい通ります。 東京湾は交通量が多く浅瀬や海堡等の障害物もあり、航路がきちんと決まっています。 そして、航路は、赤と白と緑のブイで示されています。

ちょうどシャコを採ってる漁船も出ていました。 こんな東京湾ですが、今でも漁業が続けられていています。 東京湾の漁獲高は約2万トン(2001年)程度で、9割が千葉で取れます。 そのうち7割が貝類です。 あなご(羽田沖が絶品で、天ぷらには50〜60グラムのものがよく、大型のものは蒸し物や照り焼き)、 スズキ(春から夏が旬、出世魚で1年魚はセイゴで2〜3年魚はフッコ、刺身やあらいや塩焼き)、 マハゼ(天ぷらや甘露煮や刺身)、シャコ(寿司や酢味噌和えで賞味)、 アサリ(潮汁や蒸し煮やかき揚げや佃煮で賞味)、 バカガイ(木更津周辺が主な産地、アオヤギとも言う、寿司や和え物やかき揚げで賞味)、 コノシロ(出世魚で、シンコ:5cm→コハダ:10cm→コノシロ:15cm)、 ほかにヒラメやカレイやタコやイカやカニ等も採れます。

放射線量 研究所では、魚の放射線量の測定もしていました。 元々空気中や海水中には微量の放射線物質があり、魚にも微量に蓄積されています。 第5福竜丸の事件で放射能汚染のマグロが市場に出てしまった反省で、原爆実験や原子炉故障等で汚染された場合に備えて、 放射線量を測る事を始めたそうです。 平常時の放射線量を測定していれば、異常時が区別できるということです。 実際、マイワシのCs−134やCs−137の放射測定量のグラフが張ってありましたが、 チェルノブイリの原発事故で、人体に影響がない程度ながら、魚の放射線量が増えている事が見て取れます。 Cs134やCs−137は半減期が1ヶ月程度のもので、測定に手ごろなものらしいです。

冷蔵庫 階を下がって研究所の1階の奥には大型の冷蔵庫というより冷凍倉庫がありました。 魚の研究をしてるので、資料保管には欠かせないですね。 内部は8つぐらいの区画に分かれていて、0℃、−10℃、−20℃、−30℃、−40℃などになっていました。 冷凍機の能力的には−120℃ぐらいまでいけるそうです。 中は寒いというより、かなり生臭い匂いで、閉口しました。 魚のエサの匂いらしいです。 倉庫を出てもしばらく鼻に残っていました。 魚の試験片らしきものもいっぱい保管してありました。

海水濾過設備 冷凍庫のすぐ外に出ると、海水濾過装置がありました。 東京湾の少し沖からパイプで海水を引いて、濾過して、研究所の海水魚の水槽に流しているそうです。 別の場所に温度調整をしている装置があり、魚毎に適した温度に調整してるそうです。 海水はかけ流しで、使ったものは(水質をきれいにして)どんどん海に戻しているそうです。 ここの設備はこれでもあまり大量に魚を飼えず、横須賀庁舎の方に養殖の研究ができる大型水槽があるそうです。 やかり東京湾より、相模湾の方が水がきれいで、海水が大量に使えるそうです。

水槽 1階の並びには、普通のガラス水槽から、直径1m高さ1mぐらいの水槽、 数メートルぐらいの流れる水槽など、様々な水槽が置いてあり、魚を飼っていました。 淡水魚もいるそうです。 このあたりは研究所の裏方みたいなところでしょうか。

研究所では蒼鷹丸という船を持ってるそうですが、幼児を連れていたので、 面倒で、今回は見に行きませんでした。

時間がちょうど合ったので、13:05分の講演会を聞きに行きました。 『マイワシはなぜ減った、マサバはなぜ増えない』というタイトルでした。 このところイワシの漁獲量が減っていますが、歴史的に見てもイワシの量が増減していることがわかっています。 これは近年の漁獲量の調査だけでなく、江戸時代以降の文献、 アメリカでの海底に積もったうろこの過去2000年分の調査でも裏付けられています。 マイワシとカタクチイワシとサケマスなどは同じ周期で増減し、ニシンやスルメイカはほぼ逆の周期をしています。 日本のイワシもカリフォルニアのイワシも同じ周期で増減しています。 これらは関係がありそうです。 そしてほぼ同じ周期でアリューシャン低気圧の強弱が変化しており、この影響が考えられます。 マイワシやマサバは春に日本近海で卵から返ると黒潮に乗って沖合いに流されていきます。 これはかなり遠く、ハワイと日本の中間ぐらいまで流されるものもいます。 そして北上し成長し、秋に親潮に乗って帰って来ます。 これが秋鯖などになります。 そして、生育の際に太平洋の気候の影響を受けているそうです。 では、これは自然の流れで人間が何も出来ないかというと、そうでもないそうです。 マサバなどは数十万個のたまごを生みますが、そのうち1年魚になるのはごく一部です。 この段階で捕る事はないので大きくなる数は自然の状況で決まります。 1年魚ぐらいになると死亡率はかなり低くなり、翌年になればたまごを生みます。 当たり前ですが、たまごが少なければ魚は増えません。 ところが1年魚の時点で漁師が魚を撮り尽くしてしますので、せっかく環境条件が整い魚が増えるはずなのに、 魚の増加に結びつかないのが近年の問題だそうです。 1年獲るのをがまんすれば魚が増えるので、このため水産庁で漁師に融資をして控えてもらうような事をするらしいです。

その後の質疑をしていましたが、マサバやゴマサバであたるかどうかの話がありました。 鯖であたるのは主に寄生虫が原因です。 この寄生虫は北の海で取り付くそうです。 多くのゴマサバや関サバ(これはマサバ)は回遊しないので、寄生虫が付かないらしいです。 このため関西ではサバを刺身で食べるそうです。 またペルーのイワシはエルニーニョの影響だとかの話になりました。 エルニーニョは数年周期の話ですが、50年周期でエルニーニョの発生の大小がでるそうです。 またクジラの影響の話もありました。 近年ミンククジラが増えたので、それで食べちゃってるのでないかとの質問でした。 ミンククジラは魚を食べるのですが、主にその時多い魚を食べます。 スルメイカが多いければスルメイカを食べるしカタクチイワシが多ければそれを食べます。 だから少ない魚を根絶やしにするような食べ方をしません。 一方、漁業は経済活動として行われるので、マイワシとカタクチイワシの群れがあると、高く売れるマイワシを取ります。 だから、数が少ない魚にとって大きな打撃を与えます。 この意味で、クジラの影響はほとんどないとの事でした。

アンケートを書いたら、携帯ストラップを貰えました。 前回まではバッチだったけど、在庫が切れたのかな。 一般公開は、けっこうこういった小物が楽しみだったり。

おまけおまけ

関連リンク

中央水産研究所(http://ss.nrifs.affrc.go.jp/)


内容 金額
バス (→YRP野比)大人170円×2+小人90円 430円
京急 (YRP野比→金沢八景)大人270円×2+小人140円 680円
ブランチ メモ帳 100円
ペン 100円
ハムタマゴドーナツ 110円
つぶアンパン 100円
ビストロカレーパン 90円
ポービリアチーズ 120円
バターしょうゆおにぎり 110円
赤飯おにぎり 120円
小岩井ミルクコーヒ500ml  128円
おーいお茶500ml  140円
PONジュース500ml  150円
たまごサンド 180円
 + 税
1520円
金沢シーサイドライン (金沢八景→市大医学部)大人280円×2+小人140円 700円
金沢シーサイドライン (市大医学部→金沢八景)大人280円×2+小人140円 700円
京急 (金沢八景→上大岡)大人230円×2+小人120円 580円
おやつ ケンタッキ:
フィレカツサンドセット 550円
カツサンドセット 550円
クリスピーセット 490円
フローズンヨーグルト苺 130円
ホットウーロン茶 180円
1995円
夕食の買い物 ?円
京急 (上大岡→YRP野比)大人350円×2+小人180円 880円
合計 7485円

未来前へ 先頭 次へ過去
Presented by Ishida So