旅の恥は書き捨て
〜 New York City, NY 〜

 
 
 

***** 1/2/2003(Thu) *****


ジークフェルド・シアター(Ziegfeld Theatre)


キャパシティ1500を誇る、NY最大規模の映画館。ハリウッドの超大作などは、まず間違いなくここで上映される。

トイレの個室の中に洗面台があるとゆーゴージャスさ!!Tさんがメトロポリタン美術館へ行っている間、私はジークフェルド・シアターへ『Chicago』という映画を観に行きました。今年度ゴールデン・グローブ賞の主要部門を独占ゲット&アカデミー賞で13部門に渡ってノミネートされた作品ですね。TVのローカルニュースでアホほど流れていたCMに感化されて、観に行った次第でございます(笑)

この作品は、名振付師として有名な故ボブ・フォッシーが創り上げたブロードウェイ・ミュージカルを映画化したもので、リチャード・ギア / キャサリン・ゼタ・ジョーンズ(←日本で『ラックス』のCMにも出てた女優さん) / レネー・ゼルヴィガー(←『ブリジット・ジョーンズの日記』に出てた女優さん) というキャスティング。個別で見ると、それぞれいいカンジだけど、
三つ巴になるとヒジョーに濃いねえ(笑)

かなりオススメ 『シカゴ』殺人やら裁判やらオンナの嫉妬やらと、ストーリーはドロドロのハズなのに、めちゃ軽い仕上がり(^^;) ミュージカルをそっくりそのままスクリーン上に持ってきたからなのか、ストーリーよりも歌とダンスにウェイトが置かれていて、気軽に楽しめました。みんなスゴイよー、吹き替えを使わずに、ちゃんとミュージカルダンサーっぽく歌って踊ってるもん!! 「へーっ、ハリウッド俳優さん達はこんな事もできちゃうんだ!!」って、なんだか
「新春・スターかくし芸大会」を見てるような気分でした(笑)

この作品、日本では4月19日に公開だそうですので、興味のある方はぜひ!! オススメシーンは断然、
カッターシャツ&トランクス姿で舞を舞うギア様です(爆) ちなみに、ミュージカルは現在もブロードウェイで上演中です。










  
イントレピッド海空軍博物館
(Intrepid Sea-Air-Space Museum)

第二次世界大戦およびベトナム戦争で活躍した航空母艦イントレピッドを、実に画期的な方法で有効利用させている博物館。1982年にオープンし、二度の世界大戦における軍用機の歴史や、現在の宇宙開発に関する展示などを見る事ができる。


F-14 トム・キャット。この名前で某バンドを思い出した人、手を挙げて(笑)NYに来るのはこれで3回目だというのに、この博物館の存在を今回まで全く知らなかった私(爆) 軍事施設を見学するのって結構好きだから、普通なら目ざとく見つけて「行きたい場所リスト」の上位にランクさせるハズなんだけど....シティ・パス有効場所としてリストアップされているのを見て、初めてその存在に気づいた私って、相当マヌケ(苦笑)本当は二人で行くハズだったのですが、午前中の予定がズレこんでTさんが行けなくなってしまい、結局ここは私一人の単独行動となりました。


12番街を越えたところにあるこの博物館へは、地下鉄の最寄り駅から徒歩約15分。
ハドソン川に浮かんでいる航空母艦イントレピッドが、そのまま博物館化されているんです。なので、位置的には当然、マンハッタン島の端っこ(=海上)にあるワケなんですが....これがまた、ちょいと物騒なトコを通っていかないといけなかったんですね(笑)


もともとマンハッタン島の端の方って、あまり旅行者には「向き」でない要注意地域とされているんです。なので、地図で位置を確認した瞬間、「あ、こりゃちょっとマズいかな」って(笑) なんでそんなトコに博物館なんて作るんだか....と、少々グチりながらも「ま、真っ暗になる前に中心部へ戻りゃーいいか」ってカンジで歩いていったんですけど....やっぱりヒヤッとしました。だって〜〜、
崩れかけの倉庫みたいな建物とか、ゴミ処理場が見えてくるんだもん!! ゴミのヘンな匂いまで漂ってくるし、「うわ、なんかこれって....わーお....(冷汗)」って、ちょっと焦りました。


そして更に試練は続き(笑)、最後の難関は
「12番街越え。」 12番街って、ウェストサイド・ハイウェイという高速道路になっているんです。これがねー、車ビュンビュン飛ばしまくり!! ほんの申し訳程だけど、一応、歩行者用の信号はあるんです。でも車のスピードがスゴいから、渡るのもめちゃめちゃコワイ。「こんなトコで命落としたくない〜〜〜!!(乞)」って願う私の顔、半分マジでした(^^;)


なんとか無事に博物館へたどり着くと、またもやお馴染みのボディチェック。でも他の場所とは違って、軍人さんが金属探知ゲートを管理してるもんだから、すごい威圧感があるのね。別にヘンなもん持ってるワケでもないのに、妙に緊張してしまった私は、ゲートをくぐる時に
カメラを預けたまま、その場へ置き去りにしてしまったんです〜(笑) すぐに気づいて取りに戻ったから、紛失には至りませんでしたけどね。おかげで軍の人に「気ぃつけや」と注意されてしまいました。わはは....(-_-;)


ここにはイントレピッドの他に、駆逐艦エドソン、ミサイル潜水艦グローワーが係留されていて、3つとも内部を見学する事ができます。ホントはグローワーの内部見学もしたかったんだけど、これがすーーーっごい長蛇の列!! 閉館1時間前に滑り込んだって事もあり、残念ながら見る時間がありませんでした(泣)


イントレピッド内部には、第二次世界大戦でのイントレピッドの活躍ぶりに関するパネルを始め、米軍の歴史や戦闘機に関するデータなどが展示されていました。こんなのは前からわかってた事だけど、展示されている文章は、どれもこれも「アメリカ万歳」ってカンジ。「アメリカってすごい国なの。正義の味方なのよ〜!!」っていう自画自賛の匂いがちょっとキツかったような....ま、相手国がウチ(=日本)のハナシなんで、あまり深く考えないようにした方が賢明なのかな〜(苦笑)


その他にも、フライト・シミュレーターや実物サイズのコックピットなどの体感系アトラクションもあり、子供達にも十分に楽しめる内容です。特に私が気に入ったのは、イントレピッドの「揺れ」を体験できるスペース。航行中のイントレピッドはどれぐらい揺れるのか、それを再現してあるんですね。ちょっと乗ってみたんですが....
あれが数ヶ月も続くのかと思うと、かなり気が滅入りそうです( ̄〜 ̄;)


中央で緑の光を放ってるのが、エンパイアステート・ビルです。「Flight Deck」という札のついたラッタルを上ってドアを開けると、そこは飛行甲板に続く階段に続いていました。甲板には、様々な戦闘機がズラリと並べられていました。F-14トムキャットやAV-8CハリアーU、A-12ブラックバード....たくさんありすぎて、それぐらいしか覚えられなかったわ。情けなーっっ(*-_-*)


この博物館の面白いトコロは、甲板上で戦闘機の写真を撮ると、その背景にマンハッタンの摩天楼が写る事。私がココを訪れたのは夕方だったので、撮影したトムキャットのバックには、華麗にライトアップされたエンパイア・ステート・ビルがバッチリ一緒に写ってます....なんかすごい取り合わせやわー(笑)


後で聞いたハナシなんですが、ウェストサイド・ハイウェイを渡る交差点には
「夜間は信号待ちをしないように」という警告紙が貼ってあるらしいです....ほらー、やっぱりヤバいエリアぢゃん!!(怖) ええもちろん、帰りはだいぶん暗くなっていたので、見知らぬ一家の後ろをついて帰りましたよ(^^;)










  

『ブルーマン・グループ:チューブス』
(『Blue Man Group: "TUBES"』)

全身に青ペンキを塗りたくった3人の「ブルーマン」が作り出す異次元ワールド。1991年の初演時から人気を博し、長岐に渡り、オフ・ブロードウェイの代表選手的存在。

「『De La Guarda』を観たついでに、これもいっとこか」と、急きょ観に行く事が決まったミュージカル。「ミュージカル」って言葉が適切なのかどうか、よくわからんのやけどね。これも『De La Guarda』と同じく、セリフはなし。一部テロップボードを読まなければいけないところもあるけど、そんなに難しくないので大丈夫。

結構ウケましたね、これは。ブルーマン達の仕種や表情がすごく面白い。ステージのアイデアや、彼らが作る独特の「ため」や「間」は、どことなく
ドリフターズの「ヒゲダンス」(←知ってる?)に似ているような気がしました。それに、効果音や小道具がうまく使われていて、「次は何するんだろ?」って、ついつい引き込まれてしまいました。一つだけ謎が....最後に使われた多量のトイレットペーパー、余計なお世話かもしれませんが、あの後あれはどうするんでしょう??

そうそう。遅れて劇場に行くと、超うるさいサイレンが鳴り響き、
「Late Arrival」という文字がスクリーンに浮かび上がった後、遅刻者の姿がどアップで映し出されるというこっぱずかしい刑が待ち受けています。観に行かれる方はどうぞお気をつけて(笑)










エンパイア・ステート・ビル
(The Empire State Building)


1931年にオープン。1973年にシカゴのシアーズ・タワー(443メートル)に追い抜かれたが、それまでは世界一の高さを誇っていたビル。19種類のイルミネーション・パターンがあり、季節やイベントによって、様々な色のイルミネーションが楽しめる。ちなみに、私たちの滞在中は緑色でした。


ホテルからわずか2〜3ブロックという至近距離だったうえ、夜中の24:00まで開いているという事もあり、「いつでも行ける」という気持ちで大きく構えていたんです。おかげで雨が降ってきたただの、帰ってくるのが遅すぎて既に閉館時間を過ぎていただのと、いろんな理由で最後の最後まで取りこぼしていた観光スポット。結局、最終日の21:00頃に、小雨の降る中を慌てて行ってきました。やっぱりちゃんと計画立てなきゃダメって事ですかね(苦笑)


雨模様の上、夜も遅めの時間だったという事もあり、チケット売り場はスカスカ。シティ・パスを持っていた私達は、チケット売り場をそのまま素通りして高速エレベーターに乗り込みました。あっという間に86階へ到着し、屋外展望台へのドアを開けた瞬間....


さっ、寒っっっ!!


地上381メートルの強風吹きさらし+霧雨+夜間で気温が低下という環境条件が重なり、そこは
鼻が取れるかと思うぐらいの厳寒ワールド。指先には、冷えを通り越してジンジンと痛みが伝わってくるぐらいです。悪天候のため、視界はわずか1マイル(=1.6km)!! 強風で雲が流され、一瞬だけ視界が開けた時もありましたが、「クリアな視界」なんて言葉からは程遠い見晴らし。「なんとか見えるかなー??」っていうぐらいでした。


そのうち更に気温が下がり、
雨は雹に変身して、顔にバチバチ降りかかってきました(痛) その冷えっぷりと言えば、濡れていた足元のコンクリートが見る見るうちに凍り始めたぐらいです。ホンマ、一瞬で「ピキーン」って白く凍っていくんですよ!! ありゃーさすがにビックリしました。


「はーい、滑って危ないから今日はもう終わり!! 中に入って〜〜!!」というスタッフの一声で、屋外展望台は22:00頃でクローズになっちゃいました。うん、確かに危ないわ。あれじゃ滑って転んじゃう。摩天楼の絶景が見えなかったのは残念だけど、屋外展望台に行けただけでも満足って事にしときましょうかねぇ。










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