-- from the motion picture "Center Stage"--






私は小さい頃から踊るのが大好きで、若干3歳にして某人気アイドル歌手の振り付けを全曲覚えてしまったぐらい。今じゃ踊りでギャラまで取るようになった(笑)ほどなんだから、好きなもの・好きな事への人間が持つ情熱っていうのは、タダもんではないと思います。あの渡辺美里も歌ってますよね、『疲れ知らずの情熱は今も胸に生きてる』って。

そんな私だから、ダンス映画に出てくる主人公達の「踊りたい!!」って気持ちはすごくよくわかる。近しい人を亡くしたショック、ケガでプロへの道を閉ざされてしまった、自分はダンスに向いてないのではという自信喪失....ダンス映画に登場する主人公達は、それぞれの理由で踊る事を辞めてしまいます。でも、好きなものに蓋をしたってやっぱり心に嘘はつけない。長く苦しい回り道をして一回り大きく成長した彼らは、再びダンスに帰っていくんです。ギリギリまで追いつめられ、精神的な強さを身につけた後の彼らのダンスシーンは、セリフがなくても体の動きだけで十分表現されている。そこにグッとくるんですよねー。

....と、とっぱなからめちゃくちゃ熱く語りまくっちゃいましたが....(^^;)




*ダンス映画の特徴
ダンス映画のストーリーは概して単純で、踊る事が好きな主人公が苦難を乗り越えていくというものが多いです。田舎町に越してきた青年がダンスを広めようと頑張る『フットルース』しかり、オーディションに合格する事の厳しさを垣間見る事ができる『コーラスライン』しかり。最近の作品では、母親を亡くしたショックでバレエを辞めてしまった主人公が、友人や恋人、父親に支えられて再びバレエに挑戦するという『セイブ・ザ・ラスト・ダンス』などもその一例です。




*やっぱりここが見せ場
ストーリーは単純でも、やはりこの種の映画の醍醐味とも言えるダンスシーンは、それぞれに力強く個性があり、観る者を惹きつける独特のパワーを持っています。例えば『フラッシュダンス』なんて、あまりにも有名ですよね。確か私はこれを中学生の頃に初めて観たのですが、「レオタード姿で踊ってるお姉ちゃんが宙を飛んだ!!」という、その当時に抱いた感想が今でも忘れられません(笑)  また、その奇抜なアイデアと卓越した才能のあまり、周囲から相手にされなくなってしまった青年が主人公である『ダンシングヒーロー』では、今流行のラテンテイストを含んだ躍動的な素晴らしいダンスを見ることができます。

余談ですが、『フラッシュダンス』って、あの『パールハーバー』の製作者であるジェリー・ブラッカイマーが制作を務めていたんですよぉ〜(驚)


*ダンス映画が時代を反映する
バレエ、タップダンス、ソーシャルダンス、ヒップホップなど、ダンス映画を観ると、それぞれの映画が作られた時代にどんなダンスが流行していたのかがわかります。ミュージカルが流行していた頃には、その内幕を舞台にしたバックステージものが多く作られましたし、近年の作品にはラテン・ブームの影響を受けた作品が多いです。それに『サタデー・ナイト・フィーバー』なんて、まさにディスコ全盛期の作品ですよね。



....これ以上書くと「どこまで行くんだ、シェーン、カムバーック」状態になりかねない(←古い・苦笑)ので、いい加減にこのへんでやめとこ(^^;)  下に私のお気に入りなダンス映画をいくつかあげておきますので、興味のある方はどうぞ〜。



*オススメ Dance Movies

『Salsa!』(邦題:『サルサ!』) 1999年作
天才クラシックピアニストとの誉れが高い青年レミは、実はクラシックよりもサルサが大好き。クラシックを捨ててラテンの世界へ飛び込むが、サルサに肌の白いヤツはいらないと言われてしまう。彼は肌を日サロで(!?)褐色に変え、キューバ訛りのフランス語をマスターして新しい人生をスタートさせるが、キュートで内気な女性、ナタリーが現れて....という、ちょいとコメディタッチのお話。

これを観たら、絶対にサルサを踊りたくなります。底抜けに明るくて情熱的なサルサ・ミュージック、そこに美男美女の組み合わせとくりゃ、もう恐いもんなしでしょ。音楽は情熱的だけど、すごくカラッとした内容の楽しい映画ですわ。これ以上書くとネタバレになってしまうのがツライ....。私もほんのちょびっとお遊びでラテンダンスをやる事がありますが、つい映画館で踊りたくなってしまったぐらいっす(笑)



『Center Stage』(邦題:『センターステージ』)2000年作
有名バレエ・カンパニーのセンターステージに立つ事を夢見る、バレエ・アカデミー練習生達の120%バリバリ青春映画。バレエ・アカデミーが舞台なだけあって、本編のほとんどがダンスシーンで占められているけれど、見ててすごく楽しい。実際にプロとして活躍する若手バレリーナ達がキャスティングされているので、ダンスシーンは鳥肌立っちゃうぐらいです。長野オリンピックの金メダリストでもあるフィギュア・スケーターのイリヤ・クーリックが、すんばらしいバレエを披露してるのも必見でございます。

個人的なオススメは、主人公のジョディがブロードウェイにあるダンススタジオに潜り込んで踊りまくるシーン。自分のレッスンで使おうと、ちゃっかり振り付けをいただいてしまいました(爆) そして最後のショーケース(発表会)でのダンスシーン。これらの振り付けは、『42nd Street』というブロードウェイミュージカルの振り付けを担当し、今年度のトニー賞を受賞したスーザン・ストローマンらによるもので、どちらも唾が出るほどの逸品。できたら全部覚えて踊ってみたい....え、無理??(^^;)



『Muthu』(邦題:『ムトゥ・踊るマハラジャ』)1995年作
大地主ラージャーの召し使いとして働くムトゥを主人公に、恋愛、アクション(?)、コメディ、ダンスという映画の基本エッセンスを凝縮した、妙に笑えるインド映画。これねえ....なんとも形容しようがないんです。作ってる本人達は大真面目なんでしょうけど、ハッキリ言ってそのバカバカしさ&ワザとらしさが笑えるんですよぉ。友人と4人で観に行ったんですが、多分私らが一番大ウケしてたと思う。手ぇ叩いてヒーヒー言いながら笑ってたし。高らかなテーマソングにのって主人公がパーンと現れるんですが、これがまたどっから見ても普通のおっちゃん(爆) でもインドではスーパースターなんだから、国によって「スーパースター」という価値観の違いをまざまざと見せつけられたって感じです。

彼がスローモーションで馬車を操りながら「ニカーッ」と笑顔を振り撒いた後は、ビックリもののダンスシーンが矢継ぎ早に登場。でもこのダンス、かのマイケル・ジャクソンが影響を受けて、後に彼自身のパフォーマンスに取り入れたらしいんです(驚)  ね、これを読んだだけでも不思議な映画だと思いません? 一度騙されたと思って30分だけ我慢してトライしてみてください。きっと首にタオルを巻きたくなりますから(ニヤリ)  ああ、こんなの書いてたら頭の中でテーマソングがグルグル回り始めた〜〜っ(汗)


   

     画像左:『Save the Last Dance』 / 画面右:『Flashdance』





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