PR用ポスター。シャーリーズ・セロン、カッコ良すぎ(激惚)


オープン日を『マトリックス・リローデッド』と『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル』に挟まれ、少々地味なスタートとなった『ミニミニ大作戦』 しかし、あの毒舌映画評論家おすぎに「そぉねえ、アタシならこの映画、5000円払っちゃうわよ」と言わしめた、なかなかの作品なのである。ちなみにおすぎ氏曰く「チャーリーズ・エンジェルは....せん〜....にひゃくえん〜....(1,200円)かしらあ」との事。好みの差が激しいのか、普段は全く意見の合わない私とおすぎ、今回ばかりは珍しく意見が合致した(笑)








<『スパイ大作戦』+『60セカンズ』の勢い>

イタリアはベネチア。チャーリー・クローカーをはじめとする盗みのプロフェッショナル6人が、総額50億円相当の金塊が眠る最新鋭の金庫の強奪を試みた。綿密に練られた作戦と各人の鮮やかな手腕で作戦は成功したかに見えたのだが、その直後、彼らに思わぬ落とし穴が待ち受けていた。

そして一年後のロサンゼルス。チャーリー達は、奪われた金塊を取り返そうと計画を立て始めた。このリベンジマッチで新たに加わったキーワードは「ミニクーパー」、そして、ある一人の女性「ステラ」....果たして彼らは再び金塊を手にする事ができるのか。

ハッキングの天才、ライル。おドジなところが超キュート!!総重量1トンの金塊をどのように奪うのか、そして、車の大渋滞にかけては世界一といっても決して過言でないロサンゼルスで、どのようにミニクーパーを操るのか。車の改造、爆弾処理、サイバーハッカー、金庫破りなど、個々が得意とする分野のスキルをフルに活用してミッションに挑む『スパイ大作戦』のようなサスペンス性と、わずか一晩で50台のアンティーク・カーを盗み取る『60セカンズ』のスタイリッシュ性&スピードを掛け合わせた、ハラハラドキドキ感満載の作品です。







<父から娘へ>

ベネチアでの金塊強奪に一役買った金庫破りの名人ジョン・ブリジャーに代わり、ロサンゼルスでのリベンジマッチでは、ジョンの娘であるステラ・ブリジャーが仲間入り。泥棒として自らの能力を発揮していたジョンのDNAを見事に受け継いだステラではあるが、彼女はその優れた手腕をFBIに提供し、金庫破りアドバイザーとして生計を立てている。「電話をかけると、いつも仕事で忙しいって言われたわ。彼は父親だけど、私は彼についてよく知らない」というセリフどおり、長い間、父親に対する愛情と嫌悪感との板ばさみで苦しんできたのだろう。彼女がFBIコンサルタントとして働くのは、泥棒である父親に対する反発心の表れなのかもしれない。しかし、金塊強奪リベンジマッチへの参加を通して、彼女は、心の底に持つ父親に対する本当の感情を改めて発見していく。

一見ただのド派手アクション映画のように思えますが、実はこういった人間味あるプロットも織り込まれているんです。しかもそれが、とってつけたような余分さを感じさせず、自然な流れの中に組み入れられていて、単なるドンパチ作品に終わっていないところに、制作陣の手腕の良さをうかがい知る事ができます。某雑誌では『二代目金庫破り』と表現されていたステラ。この「二代目」ってところが、日本の仁義っぽくて良いではありませんか(笑)

ちなみにジョン・ブリジャー役は、あの名優ドナルド・サザーランド。いつもは苦虫噛み潰したような顔で悪の黒幕を演じる事が多い彼ですが(笑)、今回は彼のノンビリとした笑顔が拝めちゃうってんだから、かなりポイント高いっす(むっふっふっ)



(from left) 二代目金庫破り(笑)、リーダー、爆弾担当、凄腕飛ばし屋







<実写の快感>

映画制作には今や欠かせない存在となったコンピューター・グラフィック(CG)。しかし、「ナマに勝る迫力なし」というF・ゲイリー・グレイ監督の信念のもと、この作品ではCG処理を極力避け、実写に重きをおいた制作スタイルが貫かれた。アクションシーンの実に9割ほどはキャスト自身によるものであり、実際、このチャレンジ精神あふれるキャスト陣の努力の成果は、スクリーン上に遺憾なく表れている。

この階段の先は、地下鉄の駅だったりします(驚)特に、彼らが1ヵ月半かけてドライビング・テクニックを学んだというミニクーパーでのカーチェイス・シーンでは、実写ならではの迫力が存分に楽しめます。地下からミニクーパー3台が次々に飛び出すシーンで、楽しげに「Hee-Ha!!」みたいな悲鳴を上げる運転中のステラがアップになるのですが、あれは完全に撮影中って事を忘れて「素で」楽しんでる表情でした(←シャーリーズは、どうやら飛ばし屋の遺伝子保持者らしい・笑)あんなのを観るとねー、運転しない人でも乗ってみたくなりますよ、ホンマに。




....とまあ、珍しいぐらい熱く語ってしまった『ミニミニ大作戦』 単にステラ役のシャーリーズ・セロン目当てに観に行っただけだったのに(←やっぱりか!!・笑)、実はこんなに面白い作品だったなんてね〜(驚)いやしかし、シャーリーズは予想以上にいい仕事してます。颯爽としたあの姿、同性でもホレボレしちゃいますよ〜!!


余計な要素はキレイさっぱり削られ、とてもテンポ良く楽しめる作品です。肩の力を抜いて、なーんも考えずに映像を楽しむのがコツ。『マトリックス』や『チャリエン』もいいけど、『ミニミニ』は、おすぎとアタシが大オススメします(笑)


さー、興味持っちゃった方は劇場へごーごー!!



「わーお!! 彼女〜、まだ自己紹介済んでないよな?俺レンチ」
「....ハム&チーズよ」

(そっけなくハム&チーズサンドを放り投げるステラ・笑)