Mar.2004








『Love Actually』(『ラブ・アクチュアリー』)

売れてる俳優さん総出で、いろーんな「愛のカタチ」を映像にしたハッピー・ムービー。

アタシの周りで「良かった、癒された」と、なかなか評判が良かったので、アタシのカラーじゃないよなぁと思いながら観に行った(笑)のだが、これが意外に大当たり。笑えて泣けてほっこりする、正真正銘の癒し系映画。「ホンマに好きなオトコからこんな事されたら、アタシ絶対に泣くわ」と、Amandaさん、不覚にも何回泣かされたか(笑)

米国大統領役をビリー・ボブ・ソーントン(=アンジェリーナ・ジョリーの元ダンナ)が演じていた。この映画を観るまで彼が出ている事を全然知らなかったので、大統領専用車から降りてくる彼を見て、自分の目を疑ったアタシ。「あれって、ビリー・ボブ?????」 どう考えても彼は大統領を演じるようなキャラじゃないから、ビリーのそっくりさんなのかなあと思って観てたんだけど、英国首相の世話役を口説きにかかるシーンで「ああ、やっぱり彼か」と変に納得。ビリーはこういうキャラじゃないと、観ててしっくりこない(笑)

音楽もよし、キャスティング(ヒュー・グラントが英国首相役ってのは「?」だったけど、キャラ的にあれならおっけーでしょ・笑)もよし、プロットもなかなか。ゴールデン・グローブ賞コメディ部門の作品賞ノミネートもうなずけるってもんです。やっぱ人生楽しく生きなきゃ、と、新たに生きるチカラが湧いてきそうな気さえしたアタシだったのでした。








『Rabbit-Proof Fence』(『裸足の1500マイル』)

「お母さんに会いたい」という一心で、政府の強制収容施設から1500マイル(←1.6km×1,500はいくら?)を歩いて家を目指そうとする3人の女の子達のノン・フィクション根性物語。

その昔、アボリジニと白人との間に生まれた混血児達は、政府の方針によって強制的に親元から引き離され、収容施設に入れられていたという時代があったらしい。これがまた例によって不快極まりない施設で、子供達は半分奴隷みたいに扱われているという有り様。そんな施設をこっそり抜け出して家に戻ろうとするんだけど、彼女達、すっごいの。お母さんに会いたいっていう、ただそれだけのためにだよ!! 子供なりに頭を使って追っ手から逃れようとするその姿は、とてもたくましく見えました。この映画、オリジナル・タイトルは『Rabbit-Proof Fence』っていうのね。なんで「ウサギよけフェンス」なんだ? って思ったけど、映画を観てなるほどって思いました。

ニコール・キッドマンやケイト・ブランシェットを始め、メル・ギブソンやラッセル・クロウなど、最近の映画界ではオーストラリア勢がすごく頑張ってます。でもこの作品は、彼らのような「きらびやか系オージーもの」ではなく、アボリジニを題材とした「シンプル系オージーもの」 素朴なつくりだけど、なかなかチカラのこもった作品です。」







『The Transporter』(『トランスポーター』)

ジェーソン・ステーサム主演。「依頼主は不問」「ルールは必ず守る」「運ぶブツは詮索しない」をモットーに、どんなオファーも完璧にやり遂げる運び屋さん。そんな彼がある日、アヤシげなおっさんから運び屋の仕事を依頼されるが、運ぶブツの内容を知ってしまったがために大迷惑をこうむるお話。

このヒト、カッコ良すぎ。渋い声のイギリス・アクセントがたまらん。こういう系はアタシの好み(←アホ) この時から彼のドライビング・テクってスゴかったんだなあ。F・ゲーリー・グレイ監督は、きっとこの作品を見て彼を『ミニミニ大作戦』にキャスティングしたに違いない。彼のハンドルさばきは『ミニミニ・・・』よりも『トランスポーター』の方がより華麗(しかも主役)なので、彼を存分に楽しみたいってヒトにオススメの一本。相手役のオンナのヒト、ちょっとキーキーうるさくてアタシの好みじゃなかった・・・・。








『The Lord of the Rings:The Two Towers』
(『ロード・オブ・ザ・リング:二つの塔』)


指輪シリーズ第二弾。「長いんだよピーター・ジャクソン!!」と、あれだけツッコんでおきながら、懲りずに観てしまった自分が笑える。とは言っても、観るのに1週間ぐらいかかったんだけどね(爆)

原作は気が遠くなるほど長いけど、結構うまいこと要点を拾い上げてコンパクトにまとめてるんじゃないでしょうか。編集スキルの勝利かなあと思います。あとは最終章『王の帰還』を残すのみ。さすがに3時間半も映画館の椅子に座って観る勇気はないので、TVでの放送を待つ事にします(苦笑)

個人的には、ゴラムの「愛しいヒト〜〜〜〜♪♪♪」というあの一言にやられちゃいました(笑) 家で何気に使ってみたら、母親に爆笑されてしまった(←楽しきAmanda一家)








『The Hole』(『穴』)

『アメリカン・ビューティ』のソーラ・バーチ主演。夏休みの地理研修をサボった高校生4人組が、ちょっとした遊び気分で戦争中に使われていた防空壕に入り込む。そのうち扉が開かなくなり、閉じ込められること数日。その閉塞感と恐怖でみんながおかしくなっちゃうお話。

密室サイコ・サスペンスの部類ですな。彼らの豹変ぶりも怖いけど、現実でも十分にあり得るハナシ。こんな大惨事を起こしてしまった犯人(←ちょっと表現がふさわしくないが、あえてこうしておこう)の「だって○○を××したかったんだもん」という思いつきが、現代の高校生をうまく物語っているように感じました。この作品、わりにオススメかもしれないです。

ちっちゃな頃、ジャック・ライアン・シリーズでハリソン・フォードの娘役を演じていたソーラもすっかり成長し、なかなかいい俳優さんになりました。そのへんも見どころだけど、最近ハリウッドでも人気急上昇中のキーラ・ナイトレイがソーラの友達役としてキャスティングされているのにもご注目。ビッチなキャラが非常によくお似合いで(笑) なんとなく『クルーレス』のアリシア・シルバーストーンを思い出してしまったアタシなのでした。

『パイレーツ・オブ・カリビアン』や『ラブ・アクチュアリー』などのメジャー作品にも姿を現し、ハリウッドでもすっかり引っ張りだこのキーラ。もうこれだけ売れちゃったら、こんなビッチな役(しかも一瞬セミヌード・シーンあり)は二度とやらんだろうなあ、と思うと、ちょっともったいない気がしないでもない・・・。