September & October, 2004








『Taking Lives』(『テイキング・ライブス』)

アンジェリーナ・ジョリーさん主演。連続殺人犯と、地元警察&FBIタッグチームの追いかけっこ。

プロットは特にそんな目新しいワケでもなく、「あ、そうなのね」ってカンジ。最後のドンデン返し(なのか?)は始め、同じジョリーさん作品『すべては愛のために』を彷彿とさせた。「げっ、またこのテかよ!!」とゲンナリしたのも束の間、最後にはマタニティビクス・グッズによる一本負けをくらったような気分にさせられた(どんな例えやねん) ....まあそんなくだらないボヤキは置いといて(苦笑)

残念ながら日本でのロードショウ形態はジミめだったけど、キャスティングはかなり豪華。紅一点で主役を張るジョリーさんを始め、男性陣には『トレーニング・デイ』でデンゼル様といいテンションで渡り合ったイーサン・ホーク、『運命の女』でダイアン・レインをドツボにハメたオリビエ・マルティネス、『恋におぼれて』でメグ・ライアンにコテンパンな仕打ちをうけたチェッキー・カリョ、そして今や『24』でスターの座に返り咲き(祝!!)のキーファー・サザーランド。この怱々たるイケメン配置、スゴイじゃないの。ん?

イケメン男子チームももちろんだけど、この作品のジョリーさん、すごくカッコいいです。『トゥーム・レイダー』の時は純粋にただただカッコ良かったけど、今回の彼女はまさに『女性がホレる女性』の姿。キャリアに生きる強いキャラなのに、女性ならではの優しい匂いさえも感じさせられる。以前は『天地無用・取扱注意』なんつー札でも貼ってやろうかってぐらいフェロモン全開だったのに(爆)、すごく落ち着いたように見える。こんなにキレイなジョリーさん、初めてです。実生活では一人息子の母親として生きる彼女の新しいライフスタイルが、この映画にいい雰囲気をもたらしたのでしょうか。容疑者を見つめる慈悲深い眼差しが、とても美しいジョリーさんなのでした。







『Swing Girls』(『スウィング・ガールズ』)

高校生達がビッグバンドを結成して頑張るオハナシ。

2年半前の自分を見てるような気分でした(笑) 楽器のネック部分だけ使って音を出す練習をしたり、店先に飾ってあるサックスを見て「わ〜〜〜♪」ってウキウキしたり、ってゆーのは、楽器やってた人(もしくはやってる人)になら絶対にやった事あるハズ。特にアタシはそれを経験したのが比較的最近の事だから、観てて余計に楽しかったっす。

しっかしスゴいですねガールズ&ア・ボーイ達。わずか4ヶ月であんだけ演奏できるようになるんですから。アタシの4ヶ月目なんて....(爆笑) すっかり調子づいた彼女達、最近じゃNYのセントラルパークで演奏しちゃったりなんかしてるらしいけど。。。。って事は、サックス3年生のアタシだって、もうビッグバンドのメンバーに入る事もまったく不可能ではないって事か!?

個人レッスンだからドップリと一人の世界だったし、そろそろ外の世界も見てみる時期なのかも(ぶつぶつ)

あれ、映画の感想とちゃうやんこれって(笑)








『The Company』(『バレエ・カンパニー』)

ジョフリー・バレエ・オブ・シカゴを舞台にしたバレエダンサー達のあれこれ。ちなみにシャーリズ・セロンもジョフリー・バレエ出身です。(もっとも、彼女はジョフリー・バレエがまだニューヨークを拠点にしていた頃の学生だったそうですが)

主演のネイブ・キャンベルが、女優転身前はバレエ・ダンサーだったという事もあり、ダンス・シーンは吹き替えなし。おかげでダンス・シーンでも全然シラける事もなく、とてもいいカンジだった。ただ、プロットがドキュメンタリースタイルだったので、「何か起承転結があるカッチリしたオハナシなんだろう」と思って観に行ったアタシは、密かにものすごい肩透かしをくらった気分だった(苦笑)ま、別にそれはそれでいいんだけど、同じバレエ・ドキュメンタリーなら、個人的には『エトワール』という、パリ・オペラ座の内幕をカメラに収めたバックステージ作品の方がオススメであります。

蛇足だけど、アキレス腱が切れるとあんなふうになるのねー(怖)









『Catch Me If You Can』(『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』)

小切手偽造のノウハウを身につけて、わずか10代にして数百万ドルを荒稼ぎ。そんな少年をしつこく追いまわすFBI捜査官の捕物帳(笑)

実話を元にした映画で、いまは無きパンナム航空がまだまだ華やかかりし頃のオハナシであります(パンナム、懐かしい響きだなあ)トム・ハンクスとレオナルド・ディカプリオという組み合わせが、とてもマッチしてました。デカプー、この頃はカッコ良かったなあ(しみじみ)パイロットの制服姿がイヨーに似合っておいででした。

それよりもアタシが一番気になるのは、「これホントに実話?」ってツッコミたくなるぐらい、ハナシがあまりにも都合良すぎだって事。こういうのって、実際にあっていいワケ? 犯罪能力が卓越してりゃ、それを肯定化してもいいっての? まあ裏世界の情報を得る事ができるって意味では合理的だし、こういうやり方も、より良い社会を作り上げていく一つの方法なのかもしれないけど、アタシとしては、なんか腑に落ちないのよねー。散々ワルい事したわりには、それをネタにそこそこいい職にありつけるんだもん。一つのエンターテイメントとして観るなら楽しめる作品ではあるけど、なんだかなあ、と、複雑な気分を味わったAmandaさんなのでした。

蛇足ですが、この映画でディカプリオが演じていた小切手詐欺師はもちろん実在の人物。しかもこの映画では、アドバイザーとして協力しているそうな。確かにリアルな仕上がりにはなるだろうけど.....(奇妙)









『Murder By Numbers』(『完全犯罪クラブ』)

「完全犯罪は可能か?」という疑問を解決すべく、身をもって実験を試みるアホな高校生と、それに付き合わされる不幸な(苦笑)FBI達の追いかけっこ。最近とんとご無沙汰のサンドラ・ブロックが主演。

アタシにとっては、なんとなく「お堅い役柄をこなす」というイメージが最近ついてきたサンドラ(もしかしたら、あの黒髪がそう思わせるのかもしれない) 今やエグゼクティブ・プロデューサーも務める機会も増え、どちらかというと、主演女優というよりはバイ・プレイヤー系の女優になってきたような気がする。この映画でも、主役はあくまで高校生だし。

その高校生たちと言えば、いかにも今風な「お疲れ系」の人達。そんな彼らが思いついたお遊び計画は、恐ろしいほどにカンペキだったけど、やっぱりツメが甘かった。一体なに考えてんだか、世間をナメるなっつの。アンタ達に忠告してあげる。完全犯罪を目指すんだったら、ゲロはガマンしなさい(笑)









『Die Hard 3』(『ダイハード3』)

悪運強いのか、単に運が悪いだけなのか、とにかく「なかなか死なないオトコ」がマンハッタンを駆けずり回るオハナシ。

そーいやこんな建物あったなあ、地下鉄もこんなだったなあ....と、マンハッタンの町並みを懐かしく感じながら観てました(っつってもメチャメチャに破壊されるんだけど・苦笑)さすがに高齢化で一人じゃ主役が張れなくなった(←そうなのか?)マクレーン刑事の強力な助っ人(と一応書いておこう)として、サミュエル・L・ジャクソンを持ってきたトコが、けっこう意外なカンジで面白かったかなあ。でも、おかげで全体的な雰囲気がちょっと緩くなって『リーサル・ウェポン』寄りになってきたような気がする。今まではアクション一辺倒ってカンジだったけど、ちょっとコメディ色が強くなってきたというか....シリーズ化すると、作り手も肩の力が抜けてギャグを入れたくなるのかなあ?









『Banger Sisters』(『バンガー・シスターズ』)

学生時代はミュージシャンのグルーピーとして名を馳せたバンガーシスターズ(訳すと『ヤリ○ン・シスターズ』・核爆)も、今やすっかり中年のオバサン。それにもめげずに昔を思い出し、パワー全開でブッちぎれるオハナシ(笑)

主演がゴールディ・ホーンとスーザン・サランドンだからこそ成り立つ映画だとアタシは確信している。キュートで自由奔放なホーンと、堅実だけど実はノリのいいサランドン。彼女達がハメを外しても、それなりに絵になるし、極端に下品にはならない。これがジーナ・デイビス&ジェイミー・リー・カーティス(=『トゥルー・ライズ』でシュワちゃんの嫁さん役やってた人)だったらちょっとお下品だし、メグ・ライアン&サラ・ジェシカ・パーカー(『セックス・アンド・ザ・シティ』)だと若すぎるし、かと言ってキム・キャトラル(『セックス・アンド・ザ・シティ』)&キャスリン・ターナー(『白いドレスの女』)だとまさに酒池肉林、映像化不可能かもしんない(怖)

もし「アタシの母親が実はグルーピーだった!!」なんて過去がわかっても、驚くけど否定はしないなあ。だってアタシ自身グルーピーの気があるし(爆) この親にしてこのコありって言葉があるぐらいなんだから、別におかしくはないでしょ。いやー、でもこのバンガーシスターズみたく、母親がミュージシャンの○☆×*を写した写真をコレクションしてたら、さすがに衝撃受けるわ(笑)