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コマセの消費量と費用 −−−’何と、コマセの費用が約4時間の釣りで90円!−−−

 皆さんは、半日(約4時間くらい)の釣りで、コマセにどの位の費用をかけていますか?
私のお馴染みさんの例から想像すると、1,000円〜2,000円ぐらいでしょうか?
 「フカセ籠」を使った場合、(試算してビックリしましたが)何と90円です。 と言う事は、ここに示す集魚材を購入したとして、半日の釣りを毎日しても約1ヶ月間まかなえる勘定です。 ここでは、その根拠を明らかにします。


1.使用している集魚材

 私は図1で示す4種類の集魚材を使用しています。まずは、その集魚材の諸元を表1に示します。

表1 集魚材の諸元 (出展:マルキューのカタログ)

比重 拡散性 集魚性 1袋の
容量(g)
価格(円) コメント
オカラだんご 中上 2000 600 2.5倍膨張
アミパワーグレ 1500 700
三浦黒鯛 大? 小? 中? 3200 550 神奈川限定
チヌパワー 中下 2400 1,000 徳用

     (’三浦黒鯛’は、カタログに記載がないため、想定した物性です。)

2.コマセの調合

 「フカセ籠」を使用する場合のコマセは、籠に詰めるドロドロに練ったものと、 籠を閉じるためクレータへ使うパサパサに練ったものを併用します。 前者には、’オカラだんご’、’アミパワーグレ’、’三浦黒鯛’の3種類を調合したものを使い、 後者には’チヌパワー’のみを使っています。ここでは、前者に用いるコマセの調合について述べます。(後者の使い方は、後述します。)
 表2は、調合の具合と調合した総量に対する総費用を示しています。

表2 コマセの調合による総量と総費用

調合量(g) 調合比換算(%) 価格(円)
オカラだんご 2000 (=1袋) 33.6 600
アミパワーグレ 750 (=1/2袋) 12.6 350
三浦黒鯛 3200 (=1袋) 53.8 550
(調合総量) 5950g (調合総費用) 1,500円

 チヌパワーを除く上記3種類の集魚材を調合した理由は、沈下をスムーズにするため適度に重く、 タナでバラケた後は広く長く滞留して同調するようにとの配慮をしているつもりです。
 アミパワーグレを袋半分にしているのは、1袋を調合すると軽くなり過ぎて、沈下が遅すぎる傾向が あったためです。

3.釣り4時間分のコマセ消費量と費用

 釣りへ出かける時は、図2で示すように調合済みコマセの貯蔵バケツから、道具箱を流用した’コマセ入れ’へ 小分けして持参していますが、その分を計量したところ、表3の結果を得ました。なお、小分けは洗濯洗剤に付いているスプーンを使っています。

表3 釣り4時間分のコマセ消費量と費用

4時間分の小分け量 総量に対する比率 小分けした分の費用換算
コマセ
(籠に詰めるもの)
260g
(洗剤スプーン山盛り8杯)
1/23
≒260g÷5950g
65円
≒1,500円÷23
チヌパワー
(クレータに詰めるもの)
60g
(洗剤スプーン山盛り2杯)
1/40
=60g÷2400g(1袋分)
25円
=1,000円÷40
(計) 約90円

 クレータに詰めるコマセとしてチヌパワーのみを使用している理由は、 粘度が高く詰めもの用として最適と考えているからです。 ただし、粘度が高い故に詰め具合によってはクレータからの’はがれ’が悪くて、 「フカセ籠」がなかなか’開’にならないことがあります。(ウキの立ち上がりが遅いことで認知できます。)  その対策として、4.コマセの盛り方(後述)のCおよびDを行っています。
 なお、釣りが面白くなって4時間以上になる場合を考え、予備のコマセ(洗剤スプーン4杯分くらい)と チヌパワー1杯分を持って行くと安心です。
 それから、チヌパワーを籠へ入れるコマセとして調合に加えても、何ら問題ありません。以前はそうしていましたが、 価格が少し高いので、現在は加えていません。(チヌパワー1袋加えても、約12円アップするだけなのですが・・・)

4.コマセの盛り方

カスタマイズ版は、コマセの盛り方を変更しましたので、この項は無視してください。(2010年2月17日)

 最後に「フカセ籠」の何処へどのようにコマセを使うかについて、図3にて示しますので、 ご確認ください。
 @〜Cが小分けしたコマセに海水を加えてドロドロに練ったものを使う箇所で、 Dがパサパサ(ほとんど乾燥状態)に練ったチヌパワーを用いる箇所です。
 なお、図中のBとCで示す使い方は、トップページの「詳細な説明」に記載していませんが、 エサの確実な収納を図ることと、クレータに詰めるコマセ(ここではチヌパワー)の’はがれ’をスムーズにする上で推奨します。

5.手返し回数と釣り時間

 最後に、’コマセ入れ’に小分けした量を、どのくらいのインターバルで手返しをし、 約4時間の釣りをしているか?について調べてみました。
 図4は小分けしたコマセ(図2)を海水で練った状態を示し、表4において、この状態におけるコマセの総重量と 「フカセ籠」にコマセを詰めた時の重量(図3の@〜Dを行ったもの)から、 手返しの回数とインターバルの算出根拠を示します。

表4 手返し回数と手返しインターバル(約4時間の釣り)

小分けした分を
海水で練った時の総重量
365g
「フカセ籠」に詰めた
コマセの重量
12g
手返し回数 約30回 ≒365g÷12g
約4時間の釣りをした場合の
手返しインターバル
約8分 ≒4時間÷30回

 今回、計量するために、小分けしたコマセ全部をドロドロに練りましたが、 実際は消費量に合わせて少しずつ海水を加えて練るようにした方が良いです。 ’オカラだんご’の膨張する物性のため、’コマセ入れ’が満杯になって溢れそうになるからです。
 ちなみに、以前に使っていた柄杓にコマセを盛って計量してみたところ、 60gでした。「フカセ籠」の5倍です。このまま小分けしたコマセを撒き続けると、約6回(≒365g÷60g)、48分(=6回×8分) で使い切ってしまいます。そして4時間の釣りをすれば、コマセ費用は450円(=90円×5倍)。 実際は1度のコマセworkに2〜3回撒くこともあるでしょうから、もっと高くなると思います。

 以上、何とも’みみっちい’話と思われたかもしれませんが、 ’少ないコマセで大物を釣る’釣れた時の感激はスゴイです。 何より経済的、釣行荷物も軽くて済む・・・など、もくろみが当たったと言うことよりも、 多量にコマセを撒く’うしろめたさ’の無いのが気分を良くしているように思います。
 以前から、集魚材のメーカーは自然に優しい製品の開発に努力しています。大歓迎です。 その一方、’コマセで魚が満腹してエサを喰わない、したがって釣れない’状況を我々釣りファンが つくっているような気がしてなりません。皆さんは、どう思いますか?

ご参考

 本ページの情報は、これまで「コマセの作り方と消費量」として 掲載していました。


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