バラマンディフィッシング(ケアンズ)     2006.05.02
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 バラ釣りは当日1日のみという厳しい状況。
 普通なら初日は魚の習性やフィールドの状況。
 フィッシングスタイルを見つけるだけで精一杯。
 それで、次の機会に作戦が立てられるというもの。
 
 嘆いていても仕方がない。フィールドを選択する上で、ガイドから
  “バラしかいなく外れると魚なし。当たればバラ数釣り”
  “バラも外道もいるが、丸坊主はない”
 私は後者を選択した。
 
 前日の雨で濁流・増水の河川。
 午前に入水し水深〜10Mの場所で主なポイントを探りつつ上流へ上る。
 午後はボートがそれ以上昇れない渓流部までゆきボートをドリフトさせて
 両岸のストラクチャーを叩く。
 午後からはスタイルがだんだん把握でき、さまざまな魚が釣れる。
 しかし、バラはでない ・・・。
 
 あきらめの覚悟をした夕暮れ。最後のポイント。
 釣り人はそのチャンスに想いをこめるものだ。
 神はいた。ハードストラクチャを縫い、
 シャッドラップがヨタる水面が割れた瞬間、
 バラのテイルウォークが始まった。
 
 

    
バラマンディ(Barramundi)
ルビーレッドの眼、淡い紫の魚体、迫上がる背が美しい魚。
純淡水域にも適応し、海・ダム湖の固体は1.5Mにも成長する。

  

  
 
フィールド : ケアンズ・ラッセルリバー

日付    : 2006.05.02 7:00〜16:00

ガイド   : All Tackle Sportfishing

タックル  : 7ft前後のスピニング

ルアー   : ポップR、DDパニッシュ、ラパラシャッドラップ、X-RAP

釣果    : バラマンディ(43cm)×1、ジャングルパーチ×2、
             マングローブジャック×1、スーティーグランター×約20



いよいよ旅の本命バラ釣りへ出発。    
ケアンズ市内から南へ車80km/hで1時間。    
最初に見たポイントは    
ノースジョンストンリバー。    
前日の雨で濁流となりあきらめる。    
ケアンズ市内方面に10km程度戻る。    
ケアンズは今年3月、超巨大サイクロン    
に見舞われ、南の村は壊滅したという。    
この辺りの木もバキバキに倒れている。    
ちなみにこのサイクロン、日本の歴史上の    
どの台風よりも強烈だったとのこと。
バビンダという町まで戻ってきた。    
ケアンズを始め、クイーンズランド州は    
第一産業が観光で次がサトウキビ産業なのだ。    
この街はその砂糖精製の町。    
ケアンズ周辺では町を離れるとすぐ、    
広い平野になりそのほとんどが    
サトウキビ畑になっている。
ボートはこんな感じで車に牽引してきた。    
これで、様々なフィールドを駆け巡り、    
少ない時間で河川を選ぶことができる。    
   
バスのボートフィッシングに近い感覚だ。    
到着したのはラッセルリバー。    
かなりそそる雰囲気。    
   
やはり水が濁っているが、何日も    
続いて濁っているならば問題ないとのこと。    
急な環境の変化だといけないらしい。

増水して橋の下から入水すると、    
ボートが橋脚を抜けられない。    
そのため、上流側からゴリゴリで    
ボートを下ろす。実はこのとき    
私だけがボートに乗り、    
橋にぶつからないよう    
橋を手でおさえているのだ。
この濁り。かなりキツイ。    
しかし、これはある流入河川に    
依るものだ。それはバナナ畑。    
サトウキビ畑だけなら、一面    
サトウキビの根が侵食を抑えているが、    
土の露出が多いバナナ畑などは    
雨が降ると瞬く間に濁る。
さてこの日のファーストヒットが    
すぐに出た。ジャングルパーチだ。    
   
河川がぶつかる境で    
ディープダイバーに来た。    
魚にルアーはみえているようだ。
ある流入河川を攻める。    
ここはかなり開けており、    
サトウキビ畑の合間を縫っている。    
   
珍しくストレートな川だが、    
ノーヒットであった。
   
別の流入河川に入り、一気に    
上流を目指す。    
   
   

ポイントは大体両岸の    
ストラクチャー周り。    
ここはまだ軽い方だ。    
   
写真にはないが水面40cmくらい    
までオーバーハングしたブッシュに    
ルアーを叩きこんでいく。
ここも軽いほうだ。    
   
場所にもよるが、ストラクチャーから    
離れても反応があるがやはり奥の方が    
反応がよい。バラは特に顕著だとか。    
やはりバス釣りに似てる。
といってもボートのいいところは    
根掛かっても大体はルアーの    
救済ができるところだ。    
ただしポイントは潰してしまうが。    
   
こういう橋の下もくぐり抜ける。
一気に上流まで上ってきた。    
もうニュージーランドでの    
トラウトフィッシングのような    
場所だ。    
ランチは自分たちでサンドイッチを    
作る。こういうところでは格別だ。

では魚紹介!    
   
これはスーティーグランター。    
かなり良く釣れた。    
固体によってこのように黄色だったり、    
右のように黒かったりする。
雰囲気はブルーギルだ。    
最初は喜べるが、トリプルフックを    
全部食っていたり、すぐ反応して    
場が荒れてしまう。    
そんなところもブルーギルちっく。    
これではバラが食う前にやられてしまう    
大型ルアーでバラ1本狙いを決意させる。
ものによっては大型化する。    
   
右の魚も同様だが、ポッパーにも    
反応が濃く。かなり楽しめる。    
コイツは流れが強いところでも    
適応しているようだ。
これはジャングルパーチ。    
   
これも大きくなるらしく、    
50cm近いのもバイトしてきた。    
印象では多少流れが緩い    
たるみなどで反応してきた感がある。
つづいてマングローブジャック。    
バラフエダイ系の魚だ。若魚は    
驚くことにこんな純淡水域まで    
入ってくる。    
かなり美しいグラデーションの魚。    
そうGBRにいた大きいヤツもコイツだ。

バラが釣れたのは一番上の写真に    
あるように2つの川が合流した箇所。    
馬の背に流されてきた木が溜まり、    
複雑なポイントとなっている。    
左はもはやコーヒーとココアくらいの    
濁りなのに対し、右はかなり澄んでいる。
バラもGETしホクホクだ。    
テイルウォークをした瞬間の    
あのトキメキはない。    
ハードだった分、キャッチして    
魚体を見たときのうれしさは    
言い表せない。ココロから    
ガッツポーズと握手をした瞬間だった。
ボートを河川から引き上げる。    
入水時よりさらにゴリゴリだ。    
   
いっしょにボートを上げるのも    
また“自分も釣りをしている”    
という感じがする。
ガイドの青柳さんと写真を撮る。    
本当にありがとうございました。    
AUSに行く前、皆に    
“何?松形○樹みたいなの?”    
やじられたが、実はAUSではそれを    
コーディネイトしていたのは    
このヒトだった。おみそれしました。