ヘールト・ファン・ファステンハウト展 2002年10月2日(水) ─14日(月) 11:00am─7:00pm |
予感のアート 薄く塗り重ねられた色は驚くほど深く、もはや青は青ではなく、黒は黒ではない。何層にもなった色の下には感情や時間や記憶、おそらく氏自身の影さえも塗りこめられている。そして、キャンバスの上には、不思議な静けさだけが透き通るように横たわっている。 それが、ファステンハウト氏の世界である。 現代アートの世界に不可欠なものは、「予感」だと思うことがある。それは、もしかしたらここから何かが起きるかもしれないという不確かで頼りない、しかし誰もが待ち続けている予感なのではないか。今と未来をつなぐ、まだ見えない瞬間を予感といえるなら、その瞬間の連なりを、私は現代アートの中に見ていたいと思う。 氏の世界には、そんな静かな予感が満ちている。現代アートの奥深さ、おもしろさを存分に楽しんでいただきたいと思う。 オランダから、岡山初の個展である。 (長尾邦加) |
個展 1974 コープマンスフース美術館、フラネカー 1979 アスレインギャラリー、アムステルダム 1982 ヘンドリックセンギャラリー、アムステルダム 1985 ヴェータリングギャラリー、アムステルダム デ・ブルヒト、ライデン 1986 デ・ファースト、ヒルヴァルサム 1987 デ・クンストザール、ヘンゲロー 1988 コオジ オグラギャラリー、名古屋 1989 ヴェータリングギャラリー、アムステルダム 海文堂ギャラリー、神戸 ハイネケンヴィレッジギャラリー、東京 |
1991 京王デパートギャラリー、東京 コープマンス美術館、フラネカー 1992 ギャラリー山口SOKO、東京 1993 ヴェータリングギャラリー、アムステルダム 1994 かねこ・あーとギャラリー、東京 1995 ウェストベスギャラリーコスガ、名古屋 ユダヤ教会、カンペン 1996 海文堂ギャラリー、神戸 かねこ・あーとギャラリー、東京 1997 ’97ソウルアートフェア珍画廊、ソウル 1998 ヴェータリングギャラリー、アムステルダム 1999 4次元画廊、プラスモーラン 2000 23ギャラリー、国分寺 かねこ・あーとギャラリー、東京 |