2003年2月13日(木)〜2月24日(月)

安藤清和展
── 天・地・点 ──
2003年2月12日(水)〜2月24日(月)
10:00am > 6:00pm(最終日は5:00pm)
アートガーデン ギャラリーにて



              天・地・点 1995-2000(部分)
12.4メートルの写真を歩く
1日に2回、シャッターを切る。空と地面に向けて。空には光があり、地面には靴先がある。安藤氏は5年と4ヶ月、毎日シャッターを切り続け、3920枚の写真を作った。
 写真は日付順に貼りつけられ、縦3.5メートル×横12.4メートルの平面になる。空と地面、壮大な3920枚のコラージュである。

 被写体は、美しい花畑でもなく女性でもなく、また川を渡る難民でもない。とりたてて美しくもない空の一隅と、全く美しくない靴の先である。ぱらぱらと手にとって見ても、それらは退屈な断片にすぎない。
 しかし、この退屈な断片が3920枚並んだとき、事態は豹変する。瞬間が見事につながっていき、終わらない時間の平面となり、静かな問いかけを始める。時間とは。ここにいるとは。消えていくとは。消えていく先とは……。私たちはその答えを探しながら、12.4メートルを端から端まで歩くことになる。
 写真のもつ意外で不思議な世界である。
                  (長尾 邦加)
略 歴
1949 長野市に生まれる
1972 武蔵野美術大学デザイン科卒業
1977ー82 木版による個展4回 非常勤講師(倉敷商業高校・操山高校専攻科・山陽女子高校)
1978 岡山県現代洋画選抜展
1984 詩画展'84を超える<現代詩+美術>
1985 朝日カルチャー岡山講師
1990 「岡山の美術・現代作家の目」展
1997 大阪トリエンナーレ1997版画・第8回国際現代造形コンクール
1998 美術の時間 安藤清和展(デビットホール)
1999 岡山市文化奨励賞芸術部門受賞
2000 CRCOW国際版画トリエンナーレ出品(ポーランド)
2001 天理ビエンナーレ全国公募展 第20回天展準大賞受賞

その他個展・グループ展多数 岡山市在住