それは、きっと 閉じた空間。
永遠につづく、メビウスの輪。
音もなく、しづかに羽の降りつづく。
《私》の心に 降りつもる──。
鏡の中の、鏡の私。
夢を見ている〈夢〉 を見た。
朝一番の鳥が啼く。
「夢を見よう」と、鳥が啼く。
アヲ
夜の色した、碧い・鳥。
しあわせいろ の ゆめ の とり
ユメ ヲ ミ テ イ ル ノ ?
「だれが ことりを かってるの?」
「それはわたし」と、
────────────…………
風がないた。
コメント(by氷牙)
夢売りの館、完結編です。本ではただの「完結編」だったんですが、web公開するにあたり、
シリーズ本編それぞれにサブタイトルを付けました。
今回の「終天」とは、「世の中が終わるまで。永遠に」という意味です(漢和辞典に載ってた)。
“Nachst”、“Ende”に引き続き、また出てきましたドイツ語“Gedicht”は、“Poem”という意味
でございます。イメージ詩、ってやつですね。
今回、この夢売りシリーズではテキストも色変えたりとかしてみたんですが、いかがでしょうか。
一部、見にくいところもあると思います。意図的に見にくいトコと、結果として見にくくなってしまった
トコとがあるんで……。
本に書き下ろしたときにも書いたんですが、この話は、すごい狭い閉鎖された世界なので、
番外編みたいなのはあっても、大きな局面を迎えるとか言うことは一切ありません。
もう、完結しちゃってるお話、出来あがっちゃってるお話です。
でもきっと、番外編ももう書かないと思います。・・・たぶん。
──とか言いながら、その後番外編も続編(!?)も書いてしまっていたり。『天使の涙』、背景が雪降ってて綺麗ですよ〜。本も出てます。本編3部収録の『夢売りの館』と書き下ろし『夢の通ひ路』の2冊。良かったら併せてどうぞ。
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