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3. | 客席からのロング。ステージ中央にピアノと和賀、手前に客席。 |
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4. | 3よりステージに近づいた真正面からのロング。和賀の姿勢は真横。カメラ左から右へ→パンしつつ近づく。ぐーっとアップに寄って和賀の横顔から手元へ回り込む感じ。 |
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7. | 上手(かみて)寄りの2階席からステージと客席を見下ろすロング。 |
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9. | 下手(しもて)寄りの2階席からステージと客席を見下ろすロング。 |
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10. | 舞台裏、上部に非常口表示のあるドアがあいて今西と吉村が入ってくる。 |
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11. | 10で2人が入ってきた無人の空間を天井部から見下ろす。 |
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12. | ステージを正面席からロングで。中央に堂々たるピアノ。 |
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14. | 並んで座っている綾香と田所。視線はともに右方向のステージへ→ |
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17. | 和賀のアップほぼ正面。曲はオーラスのコーダに入る。 |
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18. | ステージ真正面の少し高めの位置から見下ろすようなカット。ピアノの内部が見える。 |
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20. | オーケストラ。中央に指揮者、手前にチェリストの背、右に第2バイオリン。 |
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21. | バイオリン3丁、第1回めの演奏シーンの使い回しか? |
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25. | 上手寄り、客席上部からステージを見下ろすロング。 |
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26. | 和賀の横顔。その表情は集中を超えて陶酔に近いか。この世ならぬものに抱きとられるような。 |
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27. | 手前右の見切れ位置に指揮者の背中、画面中央は第1バイオリン。奥の舞台袖の暗がりに今西と吉村が現れる。 |
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30. | 27の引きのアングル、画面上部にライトの光。画面正面、和賀の背後にあたる位置に今西と吉村が立っている。 |
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31. | 鍵盤上の両手、右上から見下ろしたアングル。鍵盤蓋の裏に手元が映りこんでいる。 |
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32. | 30と同じアングルから、カメラは和賀とピアノの左方向へ←回り込む。 |
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34. | 32からパンしてきたカメラ、ピアノ越しの和賀を真横向きに捉える。 |
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36. | 34からさらに←回り込み、カメラは和賀の真横に近づく。 |
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37. | 和賀のアップ、向かって右斜めから。曲は最後のコーダ。鍵盤の左右を大きく動くところ。 |
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39. | 演奏終了、和賀のアップ右斜め前から。果てるように深く顔を伏せていく。 |
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40. | 上記の左斜め前から。伏せていって動きが止まる。 |
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41. | あさみのアップ。頬に涙が光る。オーケストラは無音に。 |
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44. | 顔を伏せた和賀のアップ、右斜め前から。和賀は動かない。やがて拍手が聞こえてくる。 |
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46. | 右方向(上手寄りの位置)から客席を見たアングル。続々とスタンディング・オベーション。 |
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47. | ステージを正面に見下ろす2階席でも、客たちが立っていく。 |
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49. | 拍手する綾香のアップ。視線は右、田所の方へ→ |
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50. | 田所も拍手。綾香の視線に応えてから正面を向く。 |
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53. | 44と同じアングルで和賀、顔は伏せたまま。万雷の拍手が聞こえる。ハッと我に返り少し顔を上げ、もう一度伏せてから、現実に戻るが如くふぅっと客席の方を見る。 |
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55. | 和賀を軽い右背後から捉えるアングル。背中ごしに振り向くように和賀は視線を上へ。 |
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57. | 55より少し右方向へ→カメラ寄る。和賀は斜め前から向かって右向きの→横顔へ。さらに振り向くように立ち上がるタイミングで次のカットへ。 |
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58. | オケの方から和賀を見たアングル。手前に指揮者の背、和賀は立ち上がり客席を見る。 |
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59. | フォーカスは上手袖にいる今西と吉村。画面手前を和賀が右から左へ←横切る。 |
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60. | 客席から見た和賀の全身、上着のボタンを止める。 |
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63. | 立ち尽くすような和賀の全身。60より少し近くから。視線をゆっくり右へ→ |
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65. | 正面から和賀の立ち姿、63とほぼ同じ。和賀は手を後ろに組んで礼をする。 |
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66. | 65を客席から見たアングル。和賀は体を起こしていく。 |
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67. | 和賀の大アップ。半ば放心したような表情で客席を見回し、軽く息を吐いて視線を右へ→ |
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68. | 67からの流れでオーケストラ側からのアングルへ。手前右に指揮者、和賀の背後は客席。指揮者急いで台を降りて和賀に近づく。 |
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69. | 客席から見たロング、和賀と指揮者が握手する。BGM『ラクリモーサ』へ。指揮者がオケを立たせる。 |
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70. | オケ側から和賀を見る。手前にバイオリニストたち。弓を揺らしての拍手。和賀の背後は客席。和賀は右から→振り向く流れで次のカットへ。 |
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71. | 前カットからの流れ。和賀左から右へ→体を回し、こちら(舞台下手にいるカメラ)に向く。 |
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72. | 71の逆カメ。手前右寄りに和賀の背中。左奥、舞台袖に今西と吉村。 |
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73. | 和賀のアップ右斜め前から、袖の方を窺うように。 |
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75. | 73と同じアングルで和賀アップ。じっと今西を見返し、顔を右へ→ 横顔に。 |
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76. | 客席からの和賀全身。正面向き。もう一度上着のボタンを確かめ、後ろ手に組んでクッと姿勢を正す。背後にコンマス。 |
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77. | 和賀の横顔、向かって左から。一度振り仰ぐようにして深々と礼をし、もう一度体を起こして視線を左へ← |
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79. | 左斜め前から和賀アップ。目を伏せ歩き出したところでスローになる。徐々にカメラに近づき、大アップから左へフレームアウト。 |
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80. | 正面奥に今西と吉村の立ち姿。中央、和賀の背中が2人に近づいていく。スロー。 |
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84. | 80のアングルで、和賀はさらに2人に近づく。(カメラからは遠ざかる) 画面左にピアニカも見える。 |
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86. | 和賀、舞台袖で立ち止まる。今西、吉村、和賀の順に礼をする。和賀、左の台上のピアニカを見る。 |
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87. | ピアニカをそっと押さえてから取り上げる和賀の両手アップ。持ち上げるタイミングで拍手がぐっと大きく聞こえる。 |
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89. | 86と同じアングル、和賀ピアニカを持つ。今西と吉村は向かい合って横向きになり、間をあける。そこへ進んでいく和賀。その背に今西は手を添える。3人、袖の奥の暗がりを右へ曲がり姿を消す。 |
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90. | 拍手と歓声の聞こえる無人のホール。和賀のポスターが虚しく貼られている。 |
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91. | 上手寄り2階席からステージを見たアングル。ステージに下手から誰か走り出てくる。一見和賀のようでもある。 |
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92. | 1階席中央からのアングル。出てきた男が指揮者に何か耳打ちする。 |
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94. | あさみ、咄嗟に立ち上がり出ていく動きでカットチェンジ。 |
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96. | 舞台上、指揮者とコンマス退場。えーっ!?のブーイング。 |
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102. | 田所と綾香。田所は隣に控える部下にあごをしゃくって様子を見に行けと指示。 |
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1. | 廊下を歩いていく3人の後ろ姿。左に今西、右に吉村、2人にはさまれて1歩先を和賀が進む。BGMはなく足音だけ。廊下を右折する。 |
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2. | 曲がったその先のカメラから、自動ドア越しの映像。ピアニカを持った和賀の右隣に今西。さらに正面から3人の姿。和賀の左には吉村が。こちらへやってくる3人の手前に赤いランプが映りこみ、画面を左から右へ→和賀を拘束するための車影がよぎる。 |
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3. | 歩いてくる和賀。手前に大きく赤い回転灯がかぶる。吉村先に立って足早に進みドアをあける。 |
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4. | 向かって左横から、自動ドアを抜ける3人の姿。吉村が先に行き、後ろの手前に和賀、奥に今西。吉村は覆面車のドアをあけ、どうぞと今西が促し和賀がそれに乗ろうとした時、ヒールの足音が聞こえてくる。和賀は振り向く。手前を一瞬影がよぎる。 |
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5. | 走ってくるあさみの足を後ろから。画面奥に立っている3人。 |
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8. | 立ち止まるあさみ。バックの蛍光灯が白いボーダーになっている。 |
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9. | 和賀のアップ。その顔に覆面車の赤色灯がくるくると影をつける。 |
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10. | あさみのアップ。何か言いたそうだが言えない。 |
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14. | 泣き笑いの表情のあさみ。BGMはピアノソロで海原の旋律。あさみ、つっと1歩前へ。 |
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15. | 和賀、車に乗り込む。身を屈め右下へフレームアウト。 |
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16. | 今西、あさみに会釈してから和賀に続く。吉村もあさみを見る。 |
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17. | 今西車内へ。覆面車の左ドア閉まる。画面手前、右寄りに立ち尽くすあさみ。 |
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19. | 吉村は車の後ろを回って右のドアから乗り込む。あさみの後ろ姿。 |
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20. | ウィンドウ越しに和賀の頭。車が走り出すと軽くうなだれ、その上を撫でるかのように、白いライトの筋がリアガラスを流れる。 |
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22. | 和賀を乗せ走っていく車。白いライトが幾筋もガラスをよぎる。車は左方向へ。 |
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24. | 覆面車、左へ曲がりフレームアウト。画面にはあさみの背中が残る。 |
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26. | 25にオーバーラップして進んでいく車。クレーンで上から見下ろしているのか。土手沿いの道を直進する。 |
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1. | 車内の3人、向かって左から吉村、和賀、今西。和賀は観念したかのように静かに眼を閉じている。膝にはピアニカ。本当にいいんですかと吉村。今西、『俺が責任とる。』 |
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2. | 手前に目を閉じた和賀、向かって左から。奥の右隣に今西、ちらりと和賀を見る。 |
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3. | 右斜め前からの和賀のアップ。身じろぎもしない。チェロの旋律始まる。和賀にオーバーラップして道を行く覆面車のロング映像。右には川が。 |
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4. | 画面手前に水溜り。雨粒の波紋。右奥から覆面車フレームインしてくる。 |
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6. | 今西目線のフロントガラス、右の見切れ位置にハンドル。ワイパー動いている。フロントガラス越しの正面に建物が見えてくる。 |
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8. | 鉄門の前に停まる覆面。赤色灯消える。門の前では刑務官が警備している。 |
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9. | 和賀のアップ、正面。がくんと揺れて停まったので、ふと瞼を開き目を上げる。今西『警視庁捜査1課です。』 |
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10. | 和賀目線のフロントガラス。右の見切れ位置に運転手の肩。刑務官が門を左右にひらく。 |
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11. | いちど目を伏せた和賀、何気なく視線を向かって右へ→投げる。 |
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14. | 和賀、左に座っている今西を見る。車動き出す。 |
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15. | なぜ…という顔で今西を見ている和賀のアップ。やがて正面を向く。 |
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16. | 敷地内に入っていく覆面車を見送るアングル。すぐに鉄門は閉じられる。 |
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17. | 左奥から走ってくる車、右に建物。手前には手入れされた芝生が見える。 |
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18. | 停止する車の中の3人。右手前の今西、『余計なことかも知れません』とつぶやくように言い、ドアをあける。 |
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19. | 18からの流れで外に出る今西、車の正面からのロング。車内にはフロントガラス越しの和賀。今西はドアに手をかけて押さえ、和賀を待つ。『君の背中をずっと追ってきました。』 |
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20. | 車内の和賀。今西の声が聞こえる。『君の背中は…』 |
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21. | 立っている今西。『ここへ向かって弾いているようだった。』 |
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22. | 和賀、目を閉じる。背後のガラスを流れる雨は涙さながら。 |
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24. | 和賀のアップ。閉じていた目をひらき眉を寄せる。 |
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26. | BGMは低い弦の音色。和賀はぎゅっと眉を寄せ、体をドアの方にずらす。 |
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27. | 外から覆面車を正面に見るロング。手前軽く草なめ、降りてくる和賀。右に立っている今西。吉村も左からおりる。 |
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28. | 和賀は今西の前に降り立ち、向かいあって一礼する。今西は和賀の背に右手を回し、左手でドアを閉め、ピアニカを持った和賀を押し出すように歩きだす。 |
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2. | こちらへ歩いてくる2人、左に和賀、右に今西。今西立ち止まる。BGM止まる。 |
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4. | 今西、『私は、ここで…』と告げ、向かって右方向に半身を背ける。和賀は会釈する。 |
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5. | 和賀の胸上アップ、視線は←左へ。戸口に近づき中を窺う。 |
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6. | 二重の鉄格子の向こうに白いベッド。横たわる千代吉。 |
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9. | しばし和賀はためらい、まばたきを数回繰り返し、やがて向かって左方向へ踏み出す。 |
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10. | ドアの取っ手にかけられた和賀の手。一度指を置いて止まり、ぐっと力を入れて押し下げたタイミングで次のカットへ。 |
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12. | 11の流れを室内から。和賀は逆光の中。ドアを閉めた時は横顔になる。千代吉の息遣いが聞こえる。 |
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13. | 苦しそうな千代吉。物音にうっすらと目をあく。 |
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18. | 上から見下ろすアングルで和賀の立ち姿。シルエットに近い。左に千代吉のベッド。『秀夫…』 |
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25. | 軽いアオリで和賀の立ち姿のシルエット。千代吉はベッドから見ている。『あなたの子供であることが、嫌だった…』 |
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26. | 和賀のアップ。『本浦秀夫を、この世から消したかった…』 |
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28. | 横顔の和賀、『三木さんを、こ、…殺してしまいました…!』 |
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30. | 和賀は横顔のままガクリと膝をつき、顔を伏せて嗚咽する。『殺してしまいました…!』 |
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31. | 千代吉の目にも涙が。ベッドの中で体を鉄格子の方にずらす。 |
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32. | 嗚咽する和賀、涙がしたたる。秀夫、秀夫と呼ぶ千代吉の声。 |
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34. | 額づくような和賀。すまんかったのぅ、すまんかったと繰り返す声に首を振る。 |
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36. | 33と同アングル。ほら、と手を伸ばす千代吉。 |
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40. | 鉄格子越しのアングル、床に膝をついた和賀、少しだけこちらへ這いより、がくりと首を折って、 |
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41. | 千代吉の方に手を伸ばす和賀の後姿。このカットは一瞬。『とぉちゃん…!』 |
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42. | 父の手をつかむ和賀、横からのロング。両手で包むように。曲は海原の旋律。 |
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45. | 42と同じ。鉄格子の間から伸ばされた和賀の両手が揺れる。『秀夫の手だ…』 |
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46. | 両腕を伸ばした和賀、頬が濡れている。子供のように父ちゃん父ちゃんと呼び続ける。 |
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47. | 枕の上で千代吉は息絶える寸前か。鉄格子が細かく揺れている。 |
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51. | 涙に濡れた顔を上げる和賀、曲はメインテーマへ。和賀のアップに放浪シーンがオーバーラップし、スタッフロールになる。 |
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