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【 第4回 】
BGM:ショパン作曲『ノクターン』第1番 変ロ短調作品9−1 演奏:八重垣悟
「(安住紳一郎ふうに)はい、えー皆様お元気でしたでしょうか。今回はお聞きのようにですね、我らが八重垣くんが、皆様のリクエストにお応えする形で、このようにピアノを奏でております。黒光りするグランドピアノは、世界の名器スタインウェイでありましょうか、いいえYAMAHAのピアノのようです。美しい旋律です。心に、染み入るメロディーです。この曲は拙作『クインテット』においては、ジュペール伯爵…すなわちロゼのテーマ曲になっているものでありまして、えー、哀愁を帯びたこの切ない旋律が、八重垣ファンの耳と心を、いま切々と満たしているんではないかと思われます。皆様、しばし聞きほれましょう。わたくしもこちらで聞かせて頂きます。はいっ。」
「…よくそこまで口調を真似られますね。前世は九官鳥なんじゃないですか智子さんは。」
「あらもう終わったの? ちょっと短いんでないかい?」
「だってMIDIファイルがダウンロードできるページでもないのに、これ以上の尺は取れないじゃないですか。もしどうしても曲そのものを聴いてみたいという方がいらっしゃればですね、視聴させてくれるHPをYahooなどで探して、聴いてみて頂ければと思うんですけれども…。何せ超有名曲ですからさほど手間をかけずに、メロディーにたどりつけると思います。」
「まぁショパンのピアノ小曲は数々あれど、これなんかすごく日本人好みの曲だしね。案外部分的には皆様、何となく聴いたことがあるかも知れない。」
「そうですね。じゃあ前置きはこのくらいにして、座談会の方に行きますか。」
「そうするべーか。ホントは前回いっぺんに、今回のラストまで語りたかったんだけどね。タイムアウトで区切っちゃったからきっちりいきたい。ゆってみれば直江の悪い男バージョンだからね、いいわぁモードでお届けしたい。むふ(笑)」
「あんまり暴走しないで下さいよ。不特定多数のかたが読んで下さる、HPという場なんですからね。はい、えーそれでは前回のラストにおいて、自らの体がMMに冒されていると気づいてしまった直江が、のみこまれてしまった葛藤の深さはいかばかりだったのでしょうか。そのあたりから見てみたいと思います。…どうぞ。」
「なんかあんたのしゃべりも安住っぽくなってるよ。」
■ ナースセンター ■
「衝撃の夜から一夜だか二夜だか明けての、病院で勤務中での直江。廊下を歩いてくる足音からして何だか別人みたくなってるね。ドアの扱いも乱暴だし、いつかお弁当を作ってくれた若い看護婦さんにもかなり高圧的な口のききかたしてる。」
「その様子の不自然さに、いち早く気づくのが玲子なんですね。でもこのSP編で、玲子というキャラにはちょっと存在感がなくて残念でしたね。」
「あー言えてる言えてる。純名さんがどうのこうのじゃなく、登場シーン自体少なかったしね。SP編のヒロインは真琴だから、しょうがないっちゃあしょうがないんだろうけど…。もうちょっと直江と玲子が絡んでもよかったよね。キスのひとつもしてみるとかさぁ。」
「いやそこまではちょっと…。玲子が恋人の立場になってしまうと、2時間じゃあ展開しきれずに重くなると思いますよ。」
「それもそうか。消化不良になっちゃうかもね。だいいち玲子は女医さんだもんね。本編の美樹子ともちょっと違う立場なんだ。平たく言やぁ、手ェ出したら簡単には済まない相手か。」
「まぁ俗な言い方ですけれども、この場合それが真実ですよね(笑) 男としては。」
「しかしそんな先輩女医に対しても、直江はふてぶてしい態度をとるよねー。この廊下に直江は、玲子に呼び出されたんだろ? 『何でしょう』っていうこの冷たい目はさ、今まで直江が一度も見せたことのないものだね。」
「顔色が悪いと言われた時だけは、さすがにふと目をそらしていますけれどね。『午後の外来、誰かに変わってもらいましょうか』という玲子の言い方は、年上の女性らしくてすごく優しいです。」
「ふふふ〜ん♪ 好きでしょ〜あんた、こういうタイプ。」
「ええ(笑) 玲子先生に叱られたら嬉しいでしょうね。」
「『このバカ八重垣―! うさぎとびで病院10周!』っつって?」
「そういう野蛮な言い方はしませんよ玲子先生は。それに、うさぎとびもないでしょうね。」
「うんにゃ判らんぞぉ。案外体育会系なんだこういうタイプは。んでもその玲子に対する直江の言葉が、生意気で憎たらしいんさねぇ。『いえ大丈夫です』ってきゅっと目を見据えることで、相手の言葉を止めちゃう視線なんだよねこれ。迫力と凄みがあるもんな。」
「人間こうも変わるかという、無礼で傲慢な態度ですよね。」
「こうして見るとやっぱり人間はさ、自分に余裕のない時こそ攻撃的になるんだね。誰しも過去をふりかえれば納得できるんだよきっと。」
「それはありますねぇ…。まぁいつも黙ってニコニコしていたらそれはすでにお地蔵さんですけれども。」
「もうそうなったら拝むしかないよな。煩悩苦悩が108つ。それが人間の愛しさだよね。」
■ 医局 ■
「かくしてすっかり煩悩苦悩の虜となってしまった直江が、誰もいない部屋で机に八つ当たりしていると、実はそこには七瀬夫人がいたと。思えばこんなに荒れちゃった直江がたったひとり普通に接したのは、この千鶴子だけだっていうのが不思議だね。」
「このシーンでも直江は、千鶴子に呼ばれた瞬間パッと、こんなところを見られてまずかったという顔をしますからね。七瀬が父親代わりなら、千鶴子は母親代わりなんでしょうか。直江に実の母親はいるはずですが…。」
「まぁ千鶴子には、学生時代からすごくよくしてもらってたんだろうけどね。てゆーかこのシーンで一番印象的なのはさ、癌が再発したのにこうして笑っている、千鶴子の強さと明るさでしょう。もちろん内心は穏やかでないに決まってるけど。一度手術して、5年もてば大丈夫と言われていたのにもたなかったってことは、要するにもう治らないってことだもんね。それを承知で入院する千鶴子は、自分は再び退院する日はないと知っているはず。なのにこうして明るくふるまうキャラクターをここに配することによって、医者ではない人間・直江の、弱さとか未熟さとかが強調されるんだよね。」
「千鶴子の口調は屈託のないものですけれども、最後に、『頑張っていいお医者さんになってね』と告げる表情は歪みかけていますね。呼び止めた直江にもかける言葉はなくて、この一瞬の『間』には、すごく深みがあったと思います。」
「直江の辛そうな表情、いいよねぇ…。こういう押さえた表情の演技が、一番難しいからなー。泣いたのわめいたのよりも、ずっとね。背後の窓でサラサラと雪が降ってるのもよかったよ。」
「千鶴子はこの雪の中をひとり、病院へ歩いていった訳ですもんね。強い…というより、切ないです。」
「てさ、この千鶴子にもらったマフラーを直江が最後まで身につけていたのはさ、もしかしたら、千鶴子の持っていたこの強さを欲してのことだったのかも知れないね。憶せずに毅然と、凛然と、千鶴子は直江の前を去っていったんだ。」
「そうですね。この時の千鶴子の姿は直江の心に、深い印象を刻んだのかも知れませんね。」
■ 土手 ■
「でもってここよぉ、ここなのよぉぉ〜! このシーンこのシーンこのシーンー! 全国いいわぁ連盟が、東雲(しののめ)の空に光る明けの明星に向かって 『いいわぁぁー!』 と叫びたくなった名シーンよぉ!」
「それはまた近所迷惑な話ですね。自治体によっては条令に基づいて逮捕されますよ?」
「何をしったかブリ大根! 呉越同舟グリコーゲン、集めて早し最上川ってねぇ! いいわぁ星人をなめんじゃねぇぞぉー! 何たってアンタ、雪道にぽつぽつと捺された足跡の先にさぁ、壊れた人形みたくその身を打ち捨てている直江だよぉぉ〜? これがシュプレヒコールせずにいられようや? いやいられまい。反語打ち消しの強調表現だよねぇ! あホレさのよいよい♪」
「はい踊らない踊らない踊らない。ノクターンの楽譜でドジョウをすくわない。小枝チョコを鼻の下につっかい棒しない!」
「いやーもぉもぉたまりませんねぇぇー! 目をぽかんとあいたままのこの綺麗なお人形は、できることならこのままここで朽ち果ててしまいたい気持ちなんだろうねぇぇ! しかし残酷なる天命はいまだ、とくとくと彼の鼓動を刻み、無意味な血流を冷たい皮膚の下に鈍色の川の如く送り続ける…。いいわぁいいわぁ、い〜いわぁぁ〜! 一石二鳥一泊二日、もぉーじき〜♪若〜い〜♪ 日が昇るゥ〜♪」
「だからボールペンに豆大福を刺してマイクにしない! きりがないですから次行きますよ次! その大福ちゃんと食べて下さいね!」
「言われなくても全部食うわい。食べ物を粗末にしてはいけません。思えばこの直江のポーズはさ、第6回で川面を流れていたボートの上と同じなんだよね。重厚なストリングスのBGMもいいなぁ。撮ってるカメラはすごく高くクレーンアップされてるんだろうけど、太陽の位置とかちゃんと計算して、影とかがこれっぽっちも映りこまないようにするんだろうね。素晴らしいなぁ。うーんうまいっこの豆大福!」
「そうですかよかったですね。じゃあこれで次に行きますよ。いいですね?」
■ バー 〜 飲み屋街 ■
「ふふふん♪ ふんふん♪ ふふふんふ〜ん♪ いいわぁ星人にとっては至福の時が続く今回だなぁ。悪い男モードな直江先生っ。いい男は薄情でなきゃいかんよねぇ。女の吐息で磨かれないとぉ! きゅっきゅっきゅっ♪」
「はいはいそうですかそうですか。このあたりは僕、あいづち係に徹しますんで。思うことをどうぞ好きなように語って下さい。」
「あいよっ。ふんじゃあまずはこのバーのカウンターの直江からねっ。くゆる煙草を指に挟み、水か何かのように強い酒をあおって、目につく全てを傷つけたいとでもいうように、グラスに残った酒を蝋燭にぶちまける。ああんもぉぉぉ、こんなに荒れちゃってっ荒れちゃってっ直江先生ったらぁ♪ 手負いの獣みたいな目がたまんないっ♪」
「なるほどなるほど。はいはいはいはい。」
「『あまりにもリアルな恐怖』っていうのはさ、本当にその通りだよねぇ。目の前につきつけられた、死の予約カードだ。」
「あ、その表現はなかなかいいですね。」
「逃げられぬ闇ならせめて忘れたいと、以前から自分に気のある若い女を、つかの間の慰みに弄ぶ…。ああっもぉぉっ束の間だろうと床の間だろうとマジデジマだろうとかまわないからっ、そんなふうに顎だけでクイッと呼びつけてぇぇーっ先生―! …といいわぁ連盟は夜明けの雲に声を限りにシュプレヒコールするのであった。不景気がなんだーっ! デフレがなんだーっ! いいわぁ星人、タッチ&ゴー!」
「…壊れてますねほんとにね。ドーパミン出すぎですよ。」
「しかしさぁ、ここで直江の唇は『うち行こう』って女にゆってるけど、そう簡単に自宅に女を呼ぶもんなのか? まぁこんな田舎町にラブホは林立してないとしてもさ、私、つきあってない男の部屋に呼ばれたことってないよ? どういう加減なんだろうねそのへんは、八重垣?」
「いや八重垣?ってそんな話だけ僕に振られても(笑) まぁ…要するに人それぞれだと思いますけどねぇ。僕は彼女とかいう以前に、部屋に人を呼ぶのってあんまり好きじゃないですね。男の友達もあんまり呼びません。なかなか帰らない奴っているじゃないですか。あれがちょっとね、苦手で…。」
「あー、やっぱそうかぁ。やっぱ人によるんだね。てゆぅことは直江は元来、そんなに孤独癖のある神経質な男でもないって訳か。」
「だろうと思いますよ。ごくごく普通に、人づきあいしてたんじゃないですか。」
■ 直江の部屋 ■
「このシーンはまさに後朝(きぬぎぬ)。古今東西の文学に謳われた、しみじみした情緒に溢れる時と場であるはずなのに、今の直江にしてみれば、苦い酒が心を置き去りにしていった、極めて後味の悪い朝なんだね。覚醒しようとする神経を無理矢理ねじ伏せるように、直江はまたグラスに酒をつぐ…。」
「それにしてもこの女性、何だか嬉しそうですよね。ウキウキしているみたいですよ。気分はそれこそ『GET’S!』なんじゃないですか?」
「そーそーそー! これはちょっと笑っちゃったなー。『全ての心を傷つけることもいとわない』とかって直江は言ってたけど、どっこい全然傷ついてねーよコイツ(笑) 大好きな直江先生の方からお部屋に誘ってくれて、い〜いコトしてくれたんだもんね〜♪ ラッキーラッキー、超ラッキー。『やったっ♪』ってなもんでしょお。女ってのはつくづく強い生き物だよねぇ…。」
「そうですね。直江の感傷なんて、吹き飛ばしかねない元気さです。」
「ま、もっともこの女性があまり深刻になると? のちに長野を去っていく直江がとんでもない冷血漢になっちゃうからね。てか冷血漢なんだけどさ直江は。何にしてもこの女性にはそれほど深く傷ついてもらわない方が、エピソードとして重たくならずに済むからね。」
「その意味ではむしろ、彼女が帰ってからの直江の行為の方が悲劇的ですよね。口笛のBGMは孤独の強調でしょうし、姉からの電話に出ないのも、直江がはまりこんでしまった深淵の暗さを物語っていると思います。」
「ソファーの上で直江はぼんやりと煙草を吸ってるんだけど、この髪が柔らかそうでさぁ、美味しそうなんだよねぇ…♪ あふんあふん♪ ぱくん♪」
「いや食っちゃ駄目ですよ食っちゃ。どうどうどう。」
「んな人をメドゥーサみたいによ。さっきの豆大福で満腹だい。んでカメラは直江の後ろからずーっと左側に回り込んで、のぞきこむように目元をアップにするでしょー。この笑い皺がまたいいんだよなぁぁ…♪ 味わいがあって、深みがあって。」
「要するに直江のビジュアルに関してはオールオッケーなんでしょう?」
「結果的にはそういうことだ。んでけだる〜い朝を鬱々と漂っていた直江は、突如、節くれだった悪魔の手に骨髄を鷲掴みにされる。本編より痛がりかたが激しいのは、痛みに慣れていない証拠だろうね。注射器の中の薬に気泡が入ってるのはいいのかなぁ。血管に空気入ったらヤバいんじゃないの?」
「いやあの泡を血管に押し込まなければいいんじゃないですか? 直前で止めれば。」
「そんな余裕があるかなぁ…。でもこのシーンの途中に一瞬挿入された、2羽の鳥が飛び交う光景にはハッとさせられたね。大自然を配することで、ふっと鮮明になる『命』の意味。つまり輪廻。白い雪と白い鳥の、悲しいほどの美しさ。いろんなことを思わせられるワンカットだったね。」
「このドラマの映像は、時に韻文的なんですよね。象徴と暗喩で奥行きを出す…。説明調のナレーションがどんなに邪魔であっても、一方でこういうカットがちゃんと存在するのが、『白い影』らしさなんでしょうね。」
■ 医局 〜 手術室 ■
「直江の煩悩苦悩はさらに混迷をきたして、あれほど信頼しあっていた先輩たちとの関係までおかしくなり始める。歓迎会の晩に七瀬の言った、『これでなかなか強引なところがある』という性格の、悪い面が出た形だね。」
「酒に逃げようとして逃げられず、女に溺れようとして溺れられず、最終的に直江が逃避しようとしたのは『仕事』の中へだったんですね。」
「でもこんなことを続けていたんじゃいつかは大きなミスもあったはずで、鉄平はそっちの心配もしていたと思うよ。直江の言うまま担当を増やした結果の医療ミスなら、俗な話、鉄平の責任でもある訳だから。」
「そうですよね。なのに直江は梃子でも言うことをきかず、なりふりかまわずに暴走し続けるんです。」
「これさー。さっきも出た通り2時間という時間制限上しょうがなかったんだろうけど、できればこのあたりで玲子にもうちょっと、活躍してほしかった気はするよね。なんか純名さんマジもったいないんだよなー。例えばさ例えばさ、こんなシーンはどうよ。玲子は直江を説得するべく部屋を尋ねていって、そこでふと、暴行される気配を感じてひるむとかさ。直江は直江で魔がさすようにその気になりかけたものの、かろうじて残っていた冷静さによってブレーキがギリギリ間に合う、みたいな。そんなシーンがあってもよかったと思うよ。」
「まぁ11回連続のドラマならね、色々とエピソードを重ねられたんでしょうけれども…。」
「あとこのシーンでドキドキだったのは、手術に臨む直江の手よねやっぱ! あの薄い手袋して両手をこうやってるとこ! 手フェチにとっては麻薬みたいなもんだもんな。うっとし…。」
「多分ここではそう言うだろうと思っていました。僕もだんだん、いいわぁ星人のツボが判ってきましたね。」
「おおそうか! そのうちあんたも伊藤ちゃんみたいになっちゃうかもねー!」
「なりませんよ(笑)」
■ 七瀬宅 〜 河原 ■
「癌が再発して入院した七瀬夫人は、あっという間に亡くなってしまったんですね。直江の周囲では死が続きますね。まぁ医者であれば患者の死は仕方ないとはいえ。」
「降りしきる雪の中でとり行われる葬儀の花輪が、雪と同じ白なのが切ないよね。BGMは聞き慣れた『悲しみの旋律』。恩師宅での葬儀だというのに、直江は手伝いにも来てないのか。」
「喪主は七瀬でしょうからね。こんな無礼は、今までの直江なら考えられないことです。」
「でもこの時直江はさ、知らん顔して病院で仕事してる訳じゃなく、川原をさまよっていたというのが哀れじゃない? 何も感じずに平然と、無礼を決めこめる直江じゃないんだよ。突き落とされた闇の深さが彼を迷わせているだけで、心が錆ついてしまった訳じゃないんだよね直江は。」
「千鶴子を慕う気持ちは、直江にとって格別のものだったでしょうからね。千鶴子が最後に見せた毅然とした態度と、それでも一瞬崩れかけた笑顔とを、この川原で直江は噛みしめていたんでしょう。」
「DVDではこのシーンのあと、夜の訪れのように暗転になって次の風景に続くんだけどもさ、TV版は例によってスポンサーの告知なんさ。綺麗な声で読み上げられたのがねぇ、『清潔ですこやかな毎日を目指す花王』だったには笑っちゃったよ。オイオイ今それを目指してる状況かー!みたいな(笑) 本編の時のCMの、ビルの谷間をせり上がるネットワークプリンタにもダーッとなったけど。」
「駄目ですよスポンサーに向かってそんな失礼なことを言っちゃ。CMのキャッチフレーズなんて似たようなものですよ。」
「そりゃそうなんだけどねー。おはようからおやすみまで暮らしを見つめられても何だしなー。…とまぁ話が具合よくCMに行ったところで、今回はここで締めくくろう。」
「そうしますか。前回はここまでやりたくて、タイムアウトだったんですからね。」
「うん。でもいいわぁシーンが雨アラレだったから、ここは駆け足じゃなくて落ち着いてやりたくてねー。分けて正解だったかも知れないね。」
「ということは残すところ…あと1回ですか?」
「予定ではそう。次の木曜にUPできるといいんだけども…これがかすかに微妙なんだよなー! 火曜・水曜が休みだから木曜UPって言ってるんだけど、今度の火曜は朝からビッチリ仕事なんだよぉー!」
「そうですか。ならばそっちが優先ですよね。社会人として当然のことです。そのラインを崩してはいけません。」
「判ってらい。チキショー、いいわぁ星人と地球人と2足のワラジはキツいぜ! まぁそんな訳で今回はここまでとします! 次回をどうぞお楽しみにー!」
「はい、では最後にもう1曲、僕のピアノを聞きながらお別れしましょう。『裏クインテット』からサヨリーヌのテーマ、リストの『愛の夢』第3番です。」
「くわーっ! また有名ドコロをもってくるねぇー! 日本人が好きなクラシック曲、次から次へと目白押しだね! いぇいいぇい!」
「…あの、静かにしてくれますか。弾き始められませんから。」
「MIDIファイルでもないのに何をゆうかー! 以上、座談会第4回でしたー!」
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