5月10日:記入者 樋口恭祐

とんでもなくビックリすることを知ってしまった。あの和真が俺に恋しているらしい。
そりゃ、好かれているとは思ってたよ。だけど、誰も自分に恋するとは思わないじゃないか。
自意識過剰か・・・と人は言いそうだけど、こればっかりは現場を目撃してしまったため、そうですよと言うことができない。


珍しく和真のうちに遊びに行ったときのことだった・・・って今日の話だ。
トイレから帰ったとき、こっそりと俺の写真にキスしてるのを発見しちゃってね。
いつの間にかそんな写真を持っていたのか、最初はそっちに驚いたけど、驚くのはそこではないことに気づいて、びっくりびっくり。

俺って性欲の対象にされてるのよ?

あいつのことだから、俺を抱きたいと思ってるんだろうな。
つーか、自ら抱かれたいとは思わないだろう。俺だって和真に恋していたら、抱きたいと思うのかもしれない。




だから、まぁ・・・あれだ。つまり、想像してみたわけだ。
親友に組み敷かれて、よがりながら淫乱に腰を振り続ける自分・・・あぁ・・・いぃ・・・よすぎる・・・。
和真、最高!俺をめちゃくちゃにして!だけど・・・現実の話、あいつの太そうなモノを受け入れるには、勇気がいるな
(苦笑)


・・・ん?鼻血が・・・





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5月21日:記入者 樋口恭祐

兄弟だなぁ・・・と感心してもいいのかどうか、なぜか裕也も和真には懐いている。
俺の友達が家に来ても、そんなに関心を持たなかったけれど、なぜか和真が来るときは嬉しそうだ。
俺らほどは高校での彼を知らないから、怖がる必要がなく、純粋に和真を見ることができる、というのもあるだろうけど、やはり俺の友達に悪い人はいない効果が大きいのかもしれない。
和真も、向けられる好意を悪くは思わないのか、弟を見るような目で裕也と遊んでくれている。


俺としては和真がほかの人間に目を向けるのは寂しい気はするけれど、独り狭い檻の中で孤独を孤独と思わずに生きていくのではなく、少しずつでいいから外の世界にも目を向けてほしい。
そうすればいろいろな楽しみが見つかるから・・・って、なんか俺、母鳥の気分。



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