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「お・・・おい・・・」


ためらいもなく柚月の放ったものを飲み込んでしまった岬。
『今すぐ吐き出せ!』と、混乱のあまり無体なことを言うが、岬には何にも悪びれたようなところはなかった。




「べつに・・・いいじゃないですか。先輩のだし」



と、あっさりと流され、柚月に一気に疲れがのしかかる。そういえば岬は自分の思い通りになる男ではない・・・再確認し、諦めの境地に達する。

「で、今度は俺の番です」

岬の瞳が不気味に光り、柚月から乾いた笑みが漏れる。

「ま、また・・・今度な・・・」

さすがに一度達すると、もう一度は辛い。

「先輩、自分だけいい思いをする気ですか?」

「いや・・・」

「身体で払ってくるんですよね?」

(うわー)

完璧に岬が怒ってる。自分だけ天国を味わったのが許せないらしい。ここで拒否してもあとで何が起こるかわからない。覚悟を決める柚月。

「いいよ。ただ・・・今回はお前が入れろよ」

「そのくらい・・・分かってます・・・」

少し紅潮させ、返事する。岬。本当は柚月に乗って欲しかったらしい。
だが、彼もそこまで思い通りになるつもりはない。軽く自分をしごいてみると・・・まだ性欲はあるようで。
若いことはいいことだ。変なところで感心する。


「先輩・・・まだたつんですか・・・」

そんな柚月に驚きを隠せない岬。

「立たないと困るのは・・・お前だろう?」

さらっと言ってやると、岬が真っ赤になる。

「そりゃ・・・そうですけど・・・」

「なら、問題はないだろ。そろそろおいで・・・って、このままでは入りませんね」

意地悪げな笑みを岬に向ける。柚月とて、おとなしく岬にやられるつもりはない。年上の意地というものがある。

「せっかくだ・・・弄ってごらん?」

「俺が・・・ですか・・・?」

「そ。ほぐさないと・・・痛いだろう、俺もお前も」

『でも・・・』ためらいがあるらしい。『ほら』軽く指先をなめてやると、岬も観念したようだ。ため息をついてそれに応じる。
足をМ型に開き『分かりました』それだけ言って自分の秘部に指を持っていく・・・。




「は・・・ぁ・・・」



独りで後ろをいじり、鳴き声を上げる岬を、じっと見つめる。

「その・・・見ないで・・・下さい・・・」

本人は睨んでいるらしいが、色っぽい顔で睨まれても恐いというよりは・・・煽っているようにしか見えない。

「別に・・・減るものじゃないだろう」

「っ・・・は・・・恥ずかしいです・・・」

真っ赤になって動きを止めてしまう岬に『手が止まってるぞ』と続きを催促する柚月。
『ほら、指を増やして』そう指示をすると、素直に岬も二本目を挿入する。


「ぁ・・・あぁぁ!」

柚月の視線は気にならなくなったようだ。蕾だけではなく、自分自身にも手を持っていき、上下させる。

「い、ぃぃ・・・気持ち・・・いぃ・・・」

勝手に自分の世界に入ってしまう。それは一応柚月の希望ではあるのだが・・・それはそれで置いてけぼりにされた様で面白くない。
『身勝手な男だ』自分自身に苦笑しつつも、岬をつつくことにする。


「いつもそうして弄ってるのか・・・?」

からかうように聞いてやる。少しは慌ててくれれば・・・そう思ったのだが、岬は軽く頷いただけだった。



「へ・・・?」



ここは否定して欲しかったところだったのだが―確かにその事実はうれしいが、これでは話が進まない―肯定され、あっけに取られる。

「先輩がいないときずっとこうして・・・た。

自分の指を・・・先輩のだと思って。

でも・・・も、限界。俺、先輩の、入れたい・・・」


全身で息をしながらも自分に思いを告げてくれる岬に、愛されてることを実感する岬。今迄で一番嬉しかったことだ。
岬ばかりに恥ずかしい思いをさせるのは反則か・・・柚月も自分の気持ちを白状する。


「実はな、俺も結構寂しかったんだ。だって、岬がいないだろう?いつも呼べば来てくれるのに、そばにいないんだから。
さすがに学校休めなんていえないし・・・最近はお前の夢しか見てなか
たよ。
もう禁断症状が出てるんだ。岬・・・早く俺に乗って・・・」



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